英語上達完全マップ―初級からTOEIC900点レベルまでの効果的勉強法
ISBN:4860641027 単行本 森沢 洋介 ベレ出版 2005/10 ¥1,470

http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4860641027/249-9767057-8485143

去年の六月くらいから、また英語の虫がうずき出して、いろいろやっておりまして。

で、夏にはじめてTOEIC受けてみて「ん?これならちょっと努力すれば、けっこういけるんでないかい?」という感触を得たのですね。

いやまぁ、点数は400点すら行かなかったのだけれど、とにかく会場で流れる英語音声が、けっこう遅いというのがわかっただけでも収穫でありました。

ただ、いったい何をどう勉強すればいいのかが全然わからなくて、あっちへうろうろ、こっちへうろうろしていて、英語に関する勉強本を、またまた何冊も読むという、いつも通りのパターンになってたんですね。

ま、いちおう「TOEIC900点以上を取った人」の本に限って読んでたんですが。

いや、というのが、実際にTOEICを受けてみて、「あ、こら、900点以上取れなければ、実用上役に立たないね」というのがよーーーーくわかったから。

で、読んだ本。

●英語嫌いの東大卒が教える私の英語学習法
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756908624/250-2770463-4966657

●英語勉強力―成功する超効率学習
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887244045/ref=pd_ecc_rvi_1/250-2770463-4966657

このほかにもあと一冊二冊は読んだかな?

で、最終的に表題の「英語上達完全マップ」にたどりついたのであります。
上記二冊の本とも、内容的には優れてたんですが、僕的には、この「英語上達マップ」に書かれていた勉強法が納得できた。

基本は音読なんですね。お手本の音データを聞いて、お手本をストップさせて真似てしゃべる「リピーティング」。単にテキストを読むだけの「音読」。お手本に少し遅れて読む「シャドーイング」。
これらをまとめてやりなさいと。そういう提案のある本です。(まとめてやりなさいというのが良い。変化があって飽きないのです。)

中学英語の教科書を、ひたすら一ページ百回くらい音読しろと。ただ飽きるから、30回、20回、15回と、少しずつの単位にわけて、一冊の教科書を何回も回せってことなんですね。

あと瞬間英作文とか、例文を音読しながらの文法とか、いろいろ面白いことは書いてあるんですが、ようは「音読」なんです。

音読はね、去年の六月くらいにも

●英会話・ぜったい・音読 【続・入門編】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4770025246/qid=1134706869/sr=1-1/ref=sr_1_2_1/250-2770463-4966657

というのをひと月くらいはやってたわけです。
でも、この本に書いてある方法だと音読の回数が少ないんだよなぁ。一回あたり五回とかだった。それじゃダメなんだよなぁ。実感としてそれじゃダメなんだというのが感じられてたのですね。

簡単なところはそれでもいいんだけど、ちょっと早口なとことか、構文的にちょっと複雑なところとかは、絶対もっとたくさん音読しないとダメだってわかってた。だからこの本のやり方はどうも続かなかったのですね。

苦手な部分だけ何度も読めばいいかなぁとも思ったけど、それもなんだか違うんだよなぁ。何か違う。そういうことではない。流れが失われてしまう感じがあって嫌なわけで。

でも、単純にワンセクションの音読回数を一気に30とかに増やすというところに行き着かなかったんですね。僕の発想では。
で、この「完全マップ」に「最初のワンサイクルは必ず30回以上の音読をしてください。そうでないとうまく行きません。これは何人もの人に教えてきて体得した数字です。」てなことが書かれていて、「おおー!」って思ったわけです。

「そうか、そうか、30回音読か。なるほど!」ってなもんです。
これは納得がいった。そのくらいの回数を最初にやらないと、流れに乗って音読する「おもしろさ」がなくなっちゃうんですね。やってて楽しくならない。不完全燃焼になっちゃう。で、この本が気に入ったわけです。

で、この本に「良い教材」として紹介されていた、

中学英語で言いたいことが24時間話せる!

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4523263752/250-9558994-3478634

も手に入れてやってるんですが、なんとこっちには「各文80回音読しなさい」ってなってる。

どひゃー。

って感じなんですが。

これはもう、何も考えずに、ひたすら音読だよなーって感じになっていて。

で、この感覚は、実はウクレレの練習にすごく近い。
別に何も考えなくていいわけですよ。
ただ楽譜見てそのとおりに弾こうと努力するだけ。
それと同じ。

ようは「勉強」ではなくて「練習」なんですな。

そう考えると、一気にラクになってきまして。
「なんや、練習かい。それやったらウクレレでずーっとやってるやん。一緒やん。」って感じになってきたわけで。

で、そんなこんなで11月の中頃からずーっとヒマな時には音読するようにして「練習」してきたわけですが、この間文法の練習問題を解いているときに、穴埋め問題の答えが、それこそバネ仕掛けみたいに出てきた。

「選択項目のなかから一つ選びなさい」と言うタイプの問題だったんだけど、その選択肢なんか読みもしなかったもんね。

「ああ、これか。」って思ったわけで。
「バネ仕掛けのように反射的にでてくるようでないとダメ」と、この本に書かれていたのだけれど、その意味がようやくわかった。

で、実際日本語だって、そういう「反射」で書いてるし、しゃべってるんだよなーって、改めて思った。
いやー、そういうことなんだよねー。

うむうむ。

なんでもないことなんだけれど、この「あ、いま着実に伸びてる」という感じこそが大事なんだよなーってことなんです。

こういう感じがなければ、やっぱ、「生きてる」って実感が得られないって思う。極端な言い方ですけど。でも、そうなんだよなー。やっぱり、日々なにか「練習、練習」って感じで何かにチャレンジしてないと生き生きできないんじゃないかなぁ。そう思う。

サハラ砂漠は、世界最大の砂漠で、そこを横断しようとして、何百人もの人が命を落としているそうなんだけれど、それを防ぐために、55ガロン入りの大きな樽を5キロごとに置くという措置が取られたんだそうです。

砂漠には道も造れないですしね。単に「目印」だけ。

で、この樽は後ろに一個、目の前に一個だけ見える。
やることは単純で、ただ次の樽めがけて歩くだけ。

そういうことなんですよ。生きていくということは。

目標を目指して、一個一個、樽に近づくだけ。
それだけでいいんだよなぁって思う。

これが樽もなしに歩くと彷徨うだけになっちゃう。それでどこに行ったらいいのかわからなくなって、道に迷ってのたれ死にするってことですわ。

自分のやってきたことを反省し、その結果としていまの自分があるということを認める。いいところも悪いところも、両方ね。両方とも自分なんだ。それが後ろにある樽。

で、じゃあ、自分はどうなりたいんだろう。自分にとって、何を幸せとするのか、どんな人になろうとしているのかをキチンとイメージして、そっちの方向に「行くんだ!」と決意して歩き出すこと。それが次の樽。

結局はそれだけでいいんだろうなぁってことなんですね。

この自分の中の樽をちゃんと目印にしておかないと、酒におぼれたり、ギャンブルに走ったり、子供だけが生きがいになったりという「依存症」になってしまうんだと思うのですよ。

特に言いたいのが「周りに頼るな」ですねー。周りに合わせていては幸せにはなれない。「樽」がなくなっちゃう。

仲良くすることは必要だから、周りに合わせていくこともしなくちゃいけないけど、それで「樽」をなくしたらダメなんだよね。

だから、他者と関わりを持つ前に、まず「自分の心の中をしっかりと覗いて、自分の行きたい場所を明確にする」って作業が必要だよなーって思う。

これがないと、心が空っぽになって、「樽」の位置を見失って、周りとの関係を「樽」と勘違いして、関係の維持だけが人生みたいになっていく。で、そんなことしてると、どんどん人生がつまらなくなるんだよね。

いわく。
何より「恋人」が大事とか、
何より「家族」が大事とか、
何より「子供」が大事とか。

いや確かにそれは大事なんだけど、それより先に大事なのが「樽を置く自分」なんだよ。それなくして「家族優先」とかにするのは「依存症」なんだ。

まず「自分」が大事なんです。「自分」。
みんな、誰だって「自分」こそが大事に決まっているんだから。

で、自分を大事にしてはじめて、「自分を大事にするように、他者を大事にする」ができるんだもんな。なにをしてもらったらうれしいのか? ということを、自分で実感してなけりゃ、誰かを喜ばすことは永遠に不可能なのですよ。

そういうことが、なんか良くわかったなぁって思う。

そんなもの、英語の穴埋め問題がパッとわかったからって、別に大したことじゃないんだけど、「TOEICでいずれは900点以上を取りたいなぁ」という大目標があるから、パッとわかった時に、「あ、ひとつ次の樽までたどりついた」って思えるわけでね。

理想の大目標は想像できる範囲でできるだけ大きくして、後は小さな達成感を、自分でキチンと味わうように小目標を設定するってことだと思う。

これが長く続けるコツなんだと思う。

このあたりの話も、この「完全マップ」には少しは書いてあるので、そこがうれしかったりもするのです。

いわく、著者の森本さんがジョギングで失敗ばかりしていた時の話。いきなり高い目標を持って長距離を走ろうとするから、ちょっと雨が降ったら「今日はやめよう」となって、結局続かなくなる、という話。

ジョギングの一日目は、ウェアに着替えて、表に出て、ちょっと小走りして、10分もたたずに家に帰ってくる。それが大事なんだそうです。
そして、走る距離を少しずつ伸ばす。

今日は10分走った。明日は15分走ろう。

そういうことを続けて、自分の「樽」に順番にたどりつくようにする。そうすることがコツなんですね。

目標設定を自分でやって、達成できたら「やったー!」と叫ぶ。
で、「やったー!」と叫ぶことが楽しみなのだから、目標はあまり大きくしない。

(あ、理想は高く掲げないとダメですよ。高い目標は、小分けにするといくらでも小さな目標に分割できるからいいのです。無限に達成する喜びを得られるってわけです。ここ、重要なポイントね。)

結局、大切なのはそういう事なのだ。

樽を置こう。自分で置こう。

で、その樽を目指そう。
そうすれば、何だって出来る。
しかも楽しみながら、生き生きと。

ほんと、これこそが一番大切な考え方だと、僕は思うよ。うむ。

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