※09.6.12追記 最近、このページが「世界不況 原因」のキーワードでyahooで1位にきてるということがわかったので、記事の末尾に、私が書いたこのテーマに関連する日記へのリンクを貼っておきました。興味のある方はどうぞごらんください。

※09.7.5追記 「不況、不況」と暗い話ばっかりなのもつまらないので、不況脱出の方向性についてもちょっと調べて書きました。
●不況にはもう飽きた。お金よりエネルギーの方が、より根本問題だ。
http://hitoyomi.diarynote.jp/200907051007574317/
をご覧ください。

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えー、不況です。
それも100年に一度とか言う不況だと世間は騒いでます。

が、あんまりどういう構造で不況になってるのかという事に関して、「いちばん大きなところからつかむ」という事を書いてる人が少ないので、ちょっと書いてみたいです。
まず、先日、リンクさせてもらってるどん太さんのところに書いたコメントが好評だったので、その内容をちょっと修正して転載します。
これが自分でも短くわかりやすく書けたと思うので。



(修正・転載開始)-------------------------------

何故、いま不況なのか?

それは企業で言えば、会社側が内部留保とかで、企業ばかりが利益を取って、社員に手厚く報いないからです。銭がなければ買えない。だから不況なんです。当たり前の事です。

単純に、大衆という一番数の多いところの購買層の購入率が下がってるから不況なわけですよ。至極当然ですよね。別に不思議でも何でもない。

じゃあ、なんでこういうアホな事を大企業がやるかというと、アホな株主が株主至上主義を振り回すからです。

で、そういう問題が何故起きるかというと、税金を払わなくても良いような超金持(南の島の小国のタックスヘイブンに資産を置いているような金持。国家というしがらみを超えて世界的な投資をしているような連中。)の持ってる資産が、全地球上の資産の半分を超えてるからだ、という話がありまして、僕はそれに深く納得するんですよねぇ。

資産が、大衆から企業に移転され、その企業の資産が企業売買や資産の切り売り、あるいは投資のための借金等で通貨の形で超金持に流れて、結局資金が金持の間でだぶつき、大衆層に銭がないという、そういう大きな構図が、現在の世界不況の発生原因でしょう。

「企業と派遣の構造」が、全世界で見ると拡大して「超金持と企業」の間で存在してるというわけです。

で、超金持たちの投資が、数年前から、うまく回らなくなりだして、それで無理に戦争とかを起こして、無理矢理ニーズを作って(都市の破壊と再生によるニーズ)回そうとしてたわけですけど、それもやっぱりうまくいかなかったと。

で、アメリカという借金大国が生み出した、無責任な投資信託システムの「金融工学」のせいでサブプライムローンが破綻し、借金で金持の振りしていたアメリカに、クルマを売って稼いでいた日本の自動車産業も、いままさに痛い目にあっているという、そういう流れですわね。

アメリカやヨーロッパは、まだワーキング・プア対策がそれなりに整っている部分もありますけど、日本だと、親切な個人が運営しているNGOが自殺者を個人的にひきとめるとかの、ささやかな行動くらいしかセーフティネットが存在しないわけで、実に心許ないです。

若者のワーキングプア問題をサポートしてるのも、「NPO法人自立生活サポートセンター・もやい」みたいな、ほんとうに小さな個人でしかなかったりします。

考えなしの小泉が、「改革だぁ!」というワンフレーズポリティクスで、システム全体をひっかき回したツケがどんどん大きくなってきてるなぁと思います。本当に困ったことです。

(修正・転載終了)-------------------------------




というような話ですね。

ついでなので、いくつか解説をつけておきます。

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まず、こういう構造で不況の嵐が吹き荒れてますし、来年はもっとひどくなるのがわかってるんですから、とにかく真っ先に必要なのは、切り捨てられる人たちをサポートするセーフティネットの充実ですわ。

欧米だと宗教団体等が炊きだしとかを日常的にやっていて、そこにボランティアで出かける人も多くて、それなりに定着もしてるんですけど、日本はだいたい宗教団体がダメですから。困っている人を、ただ助ける、思想も教義の受入も関係なく助けるとか、そういう活動をしてるところが全然ないですからなぁ。

いきなり見るに見かねて立ち上げたNGOとかになってる。そこがもうすでにダメでしょう。日本の宗教団体は、もっともっともっともっともっともっと深く反省しまくりまくりまくらなアキませんわ。なんでワープア問題のテレビ番組で、「もやい」みたいな個人が必死になってしゃべってるねんちゅう話でね。

ほんまに弱者に対する優しさがないです。宗教にそういう心根がないんよな。強者にすり寄る発想しかない。


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それから、上記の文章の中で、株主至上主義の事を書きましたが、こういう話を書くと「そうだ、そうだ、会社は株主の持ち物じゃないぞ!」とか言うアホが出てくるので、「何を間抜けな事を言うとんねん、アホな事言うな! 会社は株主の物じゃボケ!」と、先にクギを刺しておきます。

そういう原則とか根本ルールが間違ってるわけじゃないっちゅうの!

そうではなくて、現実問題として、持ち主が必ずしも賢いとは限らない、というだけの話です。そういう個別問題と大きなルールの運用とをごちゃまぜにした言い方をするな!低脳が! と僕は思ってしまう。

賢い株主なら、経営は経営の専門家である現場にまかせますが、アホな株主はゴチャゴチャ口を挟んで台無しにします。それだけの話ですがな。個別問題は個別問題として、正しく対処しないといけない。

ホリエモンがフジテレビを買って好きにしようとした時でも、ホリエモンが「経営陣を入れ替える」とか発言するのを聞いて「アホやなぁホリエモンは」としか思わなかったのですよ。

こんなもの、商品購入になぞらえて考えればすぐわかる。

フェラーリのクルマを買ったら、そのクルマはその人のもの。別に世界最高レベルのエンジンを取り外して、自分で作ったエンジンを載せようが、それはその人の勝手。それはその人がアホというだけの話しです。

で、まず最初に指摘しないといけないのは「こいつアホや!」なのであって、「買ったら自分のものという考え方は間違いだ」ではないのですよ。何をトチ狂った指摘をしておるのか? トンチンカンも良いところだなぁと思うわけで。

だから、アホを正しくアホと指摘できない無知・無能こそが問題なんです。

なので、アホ対策は必要ですが、でも「会社は株主のものではない」という考え方は明確に間違い。もっと正しく「アホな持ち主もいてる」という現実認識をしないとダメです。「会社は株主のものではない」とか言うてる経済評論家とかは、完全にバカです。

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ということで、そういう「持ち主がアホ」という話の超拡大版がタックスヘイブンに名前を登録してるような金持たちの話なわけです。

きゃつらは、金は持ってますけど、この地球が、いかに現場の人間の汗と涙と知恵と力と勇気で動いているのかを知らない。

人間個人の能力や才能が開花することで、奇跡のようにシステムがうまく働いているという細目がみえていない。

数字のゼロを増やすところしか見えてない「アホ」なわけです。そういう数字を増やすことだけに血道を上げてきたのだから、これはもうしょうがないのです。

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で、この不況の本質的な解決策ですが、一番良いのは、そういう「超金持」たちの、金を取り上げることです。

具体的には、「地球住民税」ですね。
そういう資金をワーキングプア問題をサポートするためにドッカンドッカンとつぎ込むのが、まずは必要なんですけどね。
それができれば、一番良いと思います。

でも、「地球政府」ってのがないですから、そういう仕組みが実行されていないわけです。だから、こういう不況が生まれてしまうんですよ。
はやく「地球政府」を作って、そういう「グローバリズム」で商売してる奴らから金をふんだくってばらまかないといけないんですけどねぇ。
それをさせないように、させないように、各国の政治体制や政治家をあやつってるのが、彼らグローバルな超金持ですから。地球政府なんて、うまくできないわけです。

ほんとに、そこが困りものなんですよねぇ。

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とはいえ、こういう問題に真正面から切り込んでる人たちもいてるようです。

ただし、多くはマイナーな存在として黙殺されてたりします。
なんせメディアとかは、そういう金持たちに支配されてると言ってもおかしくない状態ですから。

タックスヘイブンの金持たちを監視せよ! と動いてるような人たちって、多くはNGOとかの個人レベルの活動だったりするんですよねぇ。

ビルダーバーグ会議のウォッチャーとか、三極会議のウォッチャーとか。詳しくは知りませんけど、そういう金持同士で集まってはゴソゴソやってる内容をつまびらかにしようとしてる一群はいてるって事です。

そういうあたりの人間に、もうちょっと注目しないといけないですよね。
「よく知らないけど」とか言ってる場合じゃないのかも知れない。

奴らはバレないように、バレないように、いろいろ動いてるわけですからな。


ちょっと冷静に考えて欲しいんですけど、ヨーロッパもアメリカもアジアも、一斉に雨が降るとか自然現象にそんなおかしな事はないですよね?
でも、この世界同時不況は一気に同時並行してやって来てる訳です。だからこれは人為的というと言い過ぎですけど、全世界をカバーしてる仕組みの何かが原因で起きていることだと考えるのが自然でしょう。

で、その原因として考えられる、一番大きな事実は、「地球政府がないのを良いことに、個人資産ばかり増やしている奴がいる」事なんですよね。

こういう事を、日本の地域的な問題の視点からとかは把握しようとしてもできないと思うのですよ。

まず「大きな枠組みから理解する」ってのが、ほんとに死ぬほど大事なのだ! って言うふうに、僕は思うのであります。

最近は、そういう事をすごく感じますです。消費税を上げてる場合やないねん。超金持から金をふんだくる仕組みを、全世界の首脳が連携して作らないとダメなのよ、実際には。そしたら消費税上げなんか不要になりますって。絶対に。なんでワシらが払わなアカンねん。ほんまに。

超強烈な累進課税の、「地球住民税」が、あれば、こんな世界同時不況なんて来ないよ。マジに。

いやほんま。

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関連記事リンク

09/06/12 地球税がないから全世界同時不況になったのですよ。
http://hitoyomi.diarynote.jp/200906122012448297/

09/05/29 「百年に一度の大不況」じゃないんだよね。80年だもの。
http://hitoyomi.diarynote.jp/200905291447272791/


副島さんがアメリカ経済崩壊を言い当てた「やがてアメリカ発の大恐慌が襲いくる」は、この日記でも5年前に紹介してます。

http://12917.diarynote.jp/?month=200404



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