Twitterを見ていたら、中田安彦さんが、小室直樹先生について語る宮台真司の音声データの紹介をしてくださっておりました。

●追悼・小室直樹。弟子が語る、小室さんの本当の功績とは
http://www.tbs.co.jp/radio/dc/fri/

その内容が、思ってたよりまともに小室先生の偉大さを表現していたし、内容的にも、あまりに無茶苦茶な「小沢強制起訴」が行われた、いまの時期にばっちりだったので、半分くらいテキスト起ししてみました。

これを読んで、この強制起訴をされた小沢さんに「離党も」とか言ってる議員が、いかに無茶苦茶で、とんでもないアホ・バカかを知っていただきたいです。岡田さんはまだまともだと思っていただけにかなり失望は大きい。前野、仙石、枝野、あたりは完全に低脳ですわ。


(テキスト起し開始:以下宮台真司のしゃべりです。)-----------------------

 (司会の女性アナが小室先生の紹介文を読み、その中で「評論家、小室直樹さんは」となっていたのを受けて…)評論家という肩書きには異論があって、やっぱり社会科学者、政治社会学者、政治経済学者というのが良いと思います。

 小室先生は、田中角栄裁判の時に、まずは検察の捜査のやり方が滅茶苦茶、つまり特捜検察がいかに近代法の原則を守っていないのかを縷々語った。あるいはそれだけじゃなくて、コーチャンの嘱託尋問調書という反対尋問のないこれを、証拠採用した裁判所が、いかに近代法の原則をわきまえていないのかと言うことを徹底的に糺弾をされた方なんですよね。

 加えて言うならば、それを全部横に置いて、田中角栄さんがたとえ有罪、つまり黒であったにしても、マックスウェーバーの政治倫理の議論を持ち出しまして、最終的に一国の運命を左右する力のある人間であれば、市民法の適応を除外するべきだ、すなわち、即、指揮権発動して、田中角栄を釈放するべきだ、という事を、堂々論陣を張られた方なんですよ。

 こうした議論はですね、まぁ当時から考えて、ま、30年遅れでやっといま特捜問題が、こういうふうにして、話題になったことによって、僕たち議論できるようになった。でも、くやしいです。僕はもう昔から特捜検察は廃止論です。それは小室先生から意志を引き継いだものです。

 それだけじゃない。たとえば、「ソビエト帝国の崩壊」は1983年、つまりソビエト帝国が崩壊する、事実上、1991年崩壊ですからですね、7年前にお書きになってらっしゃるんですね。で、これは予言ではなくて、どうしてソビエト帝国が崩壊せざるを得ないのかって事を理論的に緻密に検証したんです。さらに、その2年後だと思いますが、その続編を書かれて、ソビエト帝国が崩壊してロシアになった後、どうなるのか? 資本主義になるのか? ならない。マフィア経済がはびこって、どうなる、こうなるって事を事細かにシミュレーションされた。
 完璧にその通りのロシアになりましたよね。

 つまりこれは予言ではない、水晶玉じゃなくって学問的な業績なんですよ。

 で、僕はやっぱり、この小室先生のですね、博覧強記な学問への情熱、これに打たれました。

 たとえばですよ、普通経済学、東大の経済学部、二年間で専門課程学びますよね? 小室ゼミはその中身を一週間でやるんですよ。
 あるいはウェーバーの宗教社会学、社会学の講座では、大学院、大学等では普通一年間かけてやるんだけれど、二日間でやるんですよ。その代わり朝から晩までやるわけで、ほとんど徹夜状態で、トランス状態になる感じですか? それで学ぶんですよね。

 なので僕はもう、当時からですね、自分は社会学者が専門ですとかっていう風に、学生の分際で言えなくなりました。つまり、東大の社会学とか、東大の経済学程度のね、簡単に言えば低レベルであれば、本気でやれば全部できるわけです。
 経済学も、社会学も、政治学も、政治哲学も、哲学も、文化人類学も、民俗学も、社会学も、全部出来て当たり前なんだ!っていう風なメッセージを受け取りました。

 だから実際、僕も一生懸命、その彼のメッセージに応えようと思って、いろんな学問を学生時代に勉強した記憶があり、それがすごく、いまにも役立っています。

(テキスト起し終了)-----------------------

ということです。

わかってる人はわかってますが、田中角栄は特捜という中世以前の暗黒時代の仕組みをもった機関に刺されて、政治生命を失った、国民的英雄だってことなんです。

そして、角栄が刺されたときに、実は日本の民主主義の崩壊と、経済的な没落は決定づけられたと言ってもいいのです。

以降、日本国民は、僕自身を含めて「クリーンな政治」などという、まぁ科学で言えば「永久機関」とか、「不老不死」みたいなお題目に振り回されて、国民から真に支持されてきた国民的代議士を次々と政治的に葬り去られてきたわけです。

そして、延々、官僚どもによる暗黒の支配が続いた。

で、現管内閣も同じです。

前に天下りの話でも書きましたけど、問題は、彼らが無能だ、ということなんです。有能なら税金なんかつけなくても、企業が高給を払います。でも無能だから税金付きのおみやげにしないと誰もやとわない。そこが問題なんです。

その無能の根幹は「東大の無能」にあります。

実は東大なぞ、入試こそ厳しいですが、授業内容に関しては、世界のキックアウト式の大学から比べたら鼻くそなんですよ。それが上に書いてある「小室ゼミ」の話。

宮台さんという人は、ケレンの好きな人だから小室がすごい!と持ち上げることで自分の価値を上げようとしてますが、別に小室さんの小室ゼミが強烈なのではなくて、世界標準の大学のゼミなら、まぁ、その程度はやるって事です。それが現実なんです。(さすがに徹夜ってのはないでしょうから、かなり厳しめではあると思いますが。)

いまの日本は無能の寄り集まりが政権を運営していて、こんなもの、小室先生ほどの素晴らしい頭を持っていない僕ですら「日本国の崩壊」を予言できます。まぁ1年持たないわなぁ、ここまでひどい政権だと。

ともあれ、民主党の代表選が終わった後でも、週刊誌やら夕刊紙やらでは、えんえん「小沢待望論」がえんえんと続いて書かれてました。こんなことも珍しいでしょう。まぁ、おそらく多くのメディアが「あれは捏造だったんだろうなぁ」と薄々感づいてるということでしょう。証拠がないから、何とも言えないけど。

今回の検察審査会にしたって、本当に「平均年齢30才」の、一般国民から選別された「審査会」があったのかどうかすらわかりゃしない。かなり杜撰な状態です。

ようは小沢さんが怖いから、だまってて欲しいというだけ。これで裁判に忙殺されてしまうので、小沢さんは完全に死に筋に立たされてしまった。政治謀略以外の何ものでもない。ここまでするか?菅よ、仙石よ。おまえら、あまりに能なしすぎるぞ、ッちゅう話でねぇ。ほんまにひどいです。

ま、もう、他に語ることもないです。いまの政府はどうしようもないバカ、無能ということで、ただ黙って見てるしかない。
やれやれ。

それもこれも、我々日本人がバカだからいかんのです。
せめて小室先生のご著書くらいは、キチンと読みましょう。
そうすれば、特捜があまりにひどいということも分かってきます。

まずは世界標準で、日本国民自身が政治の仕組みや理念自体を、まるきり分かってないのが大問題なんだ、我々が未開の地の土人だから、まともな政治が行われないんだ、という自覚を持ちましょう。
それしか他に言うことがないです。
はい。


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