ニンテンドーDSが500万台だそうです。
2005年12月28日 ゲーム コメント (1)先日、任天堂の岩田聡さんの講演の紹介をしましたが、この12月26日に、また講演があって、「ニンテンドーDSが世界最速で500万台出荷を達成しました」という発表をしてました。
やー、すごいね。ま、出荷台数だから、この年末から正月にかけて実売で達成されるってことでしょうが。正確には544万台だそうです。一年でここまで来た。
でも、それよりやっぱり重要なのは、売れてるソフトなんよなー。「nintendogs」「脳を鍛える大人のDSトレーニング」「やわらかあたま塾」「どうぶつの森」の四本が100万本越え。まさにミリオン連発。
ここ数年、ほんとうにゲーム業界は冬の時代で、ミリオンを達成できるソフト自体、ものすごく少なかったんですよね。人気!大ヒット!って言うから何本くらい売れたのかファミ通とかで見てみると50万本とかね、そういうことがザラにあった。
これがね、あと大事なのは四本の中に、あのヒゲ親父のソフトが入ってないってことですね。大人向け、女性向けソフトばっかりで、従来ゲームファン向け作品はほとんどない。強いていえば「どうぶつの森」なんだろうけど、これも従来のゲームファンというより女性向けだもんな。
で、どのソフトも発売日にドカンと売れて終わる花火型ではなく、後からジワジワ売れる口コミ型になっているということも大事だし、これらのソフトがそれぞれに本体購入の動機になっている、つまりソフトをやるためにソフト・本体同時購入層が多いというのも重要。
一時期、オタク文化が取りざたされたけど、実は私はオタク文化ってのがどうにも嫌いでしょうがないんです。ものすごく内向きで。アニメ等がたくさん売れた!とか言っても、買ってる人間はいつも同じって構造が完全に見えていて、ごく当たり前の、フツーの層には全然愛されてないじゃん! ってのが、もうすごく抵抗があった。
でもニンテンドーDSは違うよなぁ。ほんとに幅広い層にうけて、この台数を達成したんだから。偉いわぁ。来年には「えいご漬け」という英語のソフトが出るらしくて、これが僕的には楽しみ。
しかし、つくづく思うのは岩田社長は「プログラマー」だよなぁって事です。
プログラマーって、本来「問題解決担当者」なんですよね。パソコンのソフトは何でもできるので、作る前に、「いったい何のためにプログラムを書くのか?」を明確にするという作業がとても重要になるんですな。そのためには、まず問題の定義から入る。
「いったい、今問題となっているのはどういう事なんだ?」「その問題は複雑そうに見えるが、分解すればこういう事ではないのか?」とかですね。
で、プログラムというのは算数の計算みたいなことをやることが多いので、必ず、それらの問題を「数値化」して解決できる形に持って行くんですね。そうでないとプログラム化できないんだからしょうがない。
岩田社長のやってる事を見てると、まさに、こういう「プログラマー的問題解決」をキチンとコツコツとやってるっていうのがわかる。大ヒット=数百万本ととらえずに、100万×4ってやってるわけです。
このコツコツ感がいいなぁ、って思う。着実さなんだよなぁ。そこがいい。ドカーンと大きいことをしようというのではない。できることを早く上手に継続してやる。細くても長くて強い意志。そういう感じ。これがいい。
この「継続して」っていうのがすごく大事でねぇ。
岩田社長の講演を見てても強く思うのが、「コツコツと講演の仕方を学んできたんだろうなぁ」と感じさせるところなのです。
もともとプログラマーだもんね。講演とか得意なはずないのよ。実際、講演見てても、まだまだ固い。大向こう受けする奇抜なキーワードで引きつけるとか、声の大きさ・早さの緩急で聴衆を魅了するとか、そういうことはやってないし、たぶん「まだ」そういう技術までは身につけてない。
でも、たとえば新発表したコントローラーを手にした時に、報道陣に写真を撮らせるためにコントローラーを手にしたままあちこちを向いて「タメ」の時間を取るとかは、やってる。
つまり「学習」なのです。たぶん岩田さんはプログラマーから社長業へと転身する過程で、新しいスキルを着実に学んできたってことだと思うのですね。で、それはおそらく自分がプログラマだった経験をベースにして、そこからの発展形として「自分づくり」をしてこられたんだと想像できる。
ここがね、えらいなーって思うのですよ。もう、すでに「伝説のスーパープログラマ」として名をはせた人だったんですけどね。そこから次のステップに「自分」を失わずに転身しているって感じがする。そのあたりが好きなんだなー。
で、そういうことを可能にするのは、やっぱり「学習」ということがすべてだと思うのですよ。
自分自身の問題点を見つけて、その解決をはかる。それが結果として自分の転身をうながしている。自己改造になっている。そういう感じ。
ある意味、自分自身の直視を日々やってるってことだと思うんですよね。「私はしゃべるのは得意ではない。ではどうするか。」とかね。そういうことを日々トレーニングしてる感じがする。
学習するというのは、まさにこの「自分の直視」からしか始まらないんですね。ダメなところ、間違っている所をいくら嫌でもちゃんと直視して、事態を正確に把握する。
この「事態の正確な把握」なくして「問題の解決」はないですからなぁ。アダルトチルドレンの話でも同じなんだ。自分がまず「良い愛情関係とはどんなものかを知らない」という「事態の正確な把握」をしないと、永遠に「愛情ある態度とはどういうものか」というのは理解することすら不能なわけなんです。
「いや、そんなことないよ愛情ある態度くらいわかるよ」と思ったあなた。それは間違いです。自分の心の「事態」の正確な把握がなくて、本当の愛情ある態度なんて絶対に取れないんです。だって、「自分の問題を解決していくこと」こそが愛情というものの本質だからなのです。(んー、わからんやろなーこれだけでは。この件に関してはまた書きます。)
ま、簡単に言えば、「自分のわかっていない人間に他者の理解ができるわけがない」ってことになるんですがね。
だからつねに「まず自分優先」でないとダメなんですね。「自分の問題解決が最優先」なんです。それこそが愛情ある態度だと私は思っている。
岩田社長の講演を見てて、一番強く感じたのは、そういう事だったね。まず自分の苦手を知ろう。そしてそれを克服しよう。って感じ。ゲーム業界が苦手にしてるところを一度キチンと克服してみようじゃないか、っていう強い意志を感じる。そしてそれをずーーーーっとやってる。継続してやってる。
これはアダルトチルドレンとしても、学ぶべき態度だと思うのですよ。つーか、まぁ人間として学ぶべき態度かもしれませんけどね。
しかしまぁ、なんです。見事にマリオもピカチューも出てこない発表でしたなぁ。実は、そういうものが出てこないってところが一番すごいんだけど、そのことを指摘してる人っていないね。任天堂の中では大変だったと思うんだけどねぇ。「やっぱりマリオが」とかいてたはずなんだけど。
ともあれ、岩田さん、魅力的で好きな社長です。
やー、すごいね。ま、出荷台数だから、この年末から正月にかけて実売で達成されるってことでしょうが。正確には544万台だそうです。一年でここまで来た。
でも、それよりやっぱり重要なのは、売れてるソフトなんよなー。「nintendogs」「脳を鍛える大人のDSトレーニング」「やわらかあたま塾」「どうぶつの森」の四本が100万本越え。まさにミリオン連発。
ここ数年、ほんとうにゲーム業界は冬の時代で、ミリオンを達成できるソフト自体、ものすごく少なかったんですよね。人気!大ヒット!って言うから何本くらい売れたのかファミ通とかで見てみると50万本とかね、そういうことがザラにあった。
これがね、あと大事なのは四本の中に、あのヒゲ親父のソフトが入ってないってことですね。大人向け、女性向けソフトばっかりで、従来ゲームファン向け作品はほとんどない。強いていえば「どうぶつの森」なんだろうけど、これも従来のゲームファンというより女性向けだもんな。
で、どのソフトも発売日にドカンと売れて終わる花火型ではなく、後からジワジワ売れる口コミ型になっているということも大事だし、これらのソフトがそれぞれに本体購入の動機になっている、つまりソフトをやるためにソフト・本体同時購入層が多いというのも重要。
一時期、オタク文化が取りざたされたけど、実は私はオタク文化ってのがどうにも嫌いでしょうがないんです。ものすごく内向きで。アニメ等がたくさん売れた!とか言っても、買ってる人間はいつも同じって構造が完全に見えていて、ごく当たり前の、フツーの層には全然愛されてないじゃん! ってのが、もうすごく抵抗があった。
でもニンテンドーDSは違うよなぁ。ほんとに幅広い層にうけて、この台数を達成したんだから。偉いわぁ。来年には「えいご漬け」という英語のソフトが出るらしくて、これが僕的には楽しみ。
しかし、つくづく思うのは岩田社長は「プログラマー」だよなぁって事です。
プログラマーって、本来「問題解決担当者」なんですよね。パソコンのソフトは何でもできるので、作る前に、「いったい何のためにプログラムを書くのか?」を明確にするという作業がとても重要になるんですな。そのためには、まず問題の定義から入る。
「いったい、今問題となっているのはどういう事なんだ?」「その問題は複雑そうに見えるが、分解すればこういう事ではないのか?」とかですね。
で、プログラムというのは算数の計算みたいなことをやることが多いので、必ず、それらの問題を「数値化」して解決できる形に持って行くんですね。そうでないとプログラム化できないんだからしょうがない。
岩田社長のやってる事を見てると、まさに、こういう「プログラマー的問題解決」をキチンとコツコツとやってるっていうのがわかる。大ヒット=数百万本ととらえずに、100万×4ってやってるわけです。
このコツコツ感がいいなぁ、って思う。着実さなんだよなぁ。そこがいい。ドカーンと大きいことをしようというのではない。できることを早く上手に継続してやる。細くても長くて強い意志。そういう感じ。これがいい。
この「継続して」っていうのがすごく大事でねぇ。
岩田社長の講演を見てても強く思うのが、「コツコツと講演の仕方を学んできたんだろうなぁ」と感じさせるところなのです。
もともとプログラマーだもんね。講演とか得意なはずないのよ。実際、講演見てても、まだまだ固い。大向こう受けする奇抜なキーワードで引きつけるとか、声の大きさ・早さの緩急で聴衆を魅了するとか、そういうことはやってないし、たぶん「まだ」そういう技術までは身につけてない。
でも、たとえば新発表したコントローラーを手にした時に、報道陣に写真を撮らせるためにコントローラーを手にしたままあちこちを向いて「タメ」の時間を取るとかは、やってる。
つまり「学習」なのです。たぶん岩田さんはプログラマーから社長業へと転身する過程で、新しいスキルを着実に学んできたってことだと思うのですね。で、それはおそらく自分がプログラマだった経験をベースにして、そこからの発展形として「自分づくり」をしてこられたんだと想像できる。
ここがね、えらいなーって思うのですよ。もう、すでに「伝説のスーパープログラマ」として名をはせた人だったんですけどね。そこから次のステップに「自分」を失わずに転身しているって感じがする。そのあたりが好きなんだなー。
で、そういうことを可能にするのは、やっぱり「学習」ということがすべてだと思うのですよ。
自分自身の問題点を見つけて、その解決をはかる。それが結果として自分の転身をうながしている。自己改造になっている。そういう感じ。
ある意味、自分自身の直視を日々やってるってことだと思うんですよね。「私はしゃべるのは得意ではない。ではどうするか。」とかね。そういうことを日々トレーニングしてる感じがする。
学習するというのは、まさにこの「自分の直視」からしか始まらないんですね。ダメなところ、間違っている所をいくら嫌でもちゃんと直視して、事態を正確に把握する。
この「事態の正確な把握」なくして「問題の解決」はないですからなぁ。アダルトチルドレンの話でも同じなんだ。自分がまず「良い愛情関係とはどんなものかを知らない」という「事態の正確な把握」をしないと、永遠に「愛情ある態度とはどういうものか」というのは理解することすら不能なわけなんです。
「いや、そんなことないよ愛情ある態度くらいわかるよ」と思ったあなた。それは間違いです。自分の心の「事態」の正確な把握がなくて、本当の愛情ある態度なんて絶対に取れないんです。だって、「自分の問題を解決していくこと」こそが愛情というものの本質だからなのです。(んー、わからんやろなーこれだけでは。この件に関してはまた書きます。)
ま、簡単に言えば、「自分のわかっていない人間に他者の理解ができるわけがない」ってことになるんですがね。
だからつねに「まず自分優先」でないとダメなんですね。「自分の問題解決が最優先」なんです。それこそが愛情ある態度だと私は思っている。
岩田社長の講演を見てて、一番強く感じたのは、そういう事だったね。まず自分の苦手を知ろう。そしてそれを克服しよう。って感じ。ゲーム業界が苦手にしてるところを一度キチンと克服してみようじゃないか、っていう強い意志を感じる。そしてそれをずーーーーっとやってる。継続してやってる。
これはアダルトチルドレンとしても、学ぶべき態度だと思うのですよ。つーか、まぁ人間として学ぶべき態度かもしれませんけどね。
しかしまぁ、なんです。見事にマリオもピカチューも出てこない発表でしたなぁ。実は、そういうものが出てこないってところが一番すごいんだけど、そのことを指摘してる人っていないね。任天堂の中では大変だったと思うんだけどねぇ。「やっぱりマリオが」とかいてたはずなんだけど。
ともあれ、岩田さん、魅力的で好きな社長です。