基礎が大事と、しみじみ思う。
2008年8月1日
今日は、「スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング」
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4860641574/503-1393334-5299133
の紹介文なんですが、まぁ大きくは「学ぶ」という事に関する概要的な内容であります。
けっこう面白い話が入ってると思うので、良かったらお読みくださいまし。
------------------------
えー、「スラスラ」の前に「どんどん」の話。
2007年10月20日の日記で紹介しました「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」。
2007/10/20●後退することが、実は進歩だったりする。
http://diarynote.jp/d/12917/20071020.html
「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4860641345/249-9767057-8485143
この本を一冊仕上げてから、英語の文法が嫌ではなくなってきたんですねぇ。面白いなぁ。
この「どんどん」って本は、中学レベルの文法項目に沿って例文が10個並んでるだけの本なんですよね。現在完了だとか不定詞だとか。そういう文法項目が80項目あって、それぞれに和文と英文が10文ずつ左右に並んでるだけなんです。
で、この800文をひたすら「日本語を見て、英文を作る」作業を繰り返し、英文を音読して体に落とし込む作業を去年、半年かけてやりました。見開きごとになめらかになるまでやって、どの見開きも、20回くらいはやり直したんじゃないかしらん。一回あたりにどの文も最低でも10回は音読したと思うので、16万センテンスを口にしたことになります。わっ書いてて自分でびっくりした。
で、次に何をやったら良いのかわからなかったんですけど、とりあえず、この本の続編である最初に紹介した、「スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング」ってのをやってみたわけです。
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4860641574/503-1393334-5299133
こっちの方はタイトルに「シャッフル」ってあるように、文法項目に沿わずにランダムに文章がならんでるんですね。だから同じような文章を作るのに比べると、けっこうしんどいわけです。
なので、実は数ヶ月手を出さなかったんですよね。でも、5月にちょっとやってみたら、これが意外に、ちゃんとできる。
いやぁ、うれしいなぁ。
で、実は、そんなに「しんどい」とも感じない訳ですよ。ある程度は構文が体に入ってるから。逆に楽しいって感じる。
これはすごいなぁって思いまして。
この本の著者の森沢洋介さんの言葉を、そのまま引用しますと、
(引用開始)-----------------------
このように、トレーニングというものは、基本過程をしっかりやっておくと後に行くほど、しんどさが減り、楽しくなっていくものです。
(引用終了)-----------------------
ってなってるんですけど、まさにそうなんですよねぇ。
書いてあることが書いてある通りに起こると、実にうれしい感じです。
やっぱりそうなんやなぁ。ほんまやったんや。
という感じです。
というのは、体に「構文ごとの例文」が入ってると、いろいろな文法書を読むのも楽しくなってくるとわかった、という事も影響してるんです。文法書を読んでも書いてある意味が体とか感覚とかで分るんです。だから読んでいて面白い。
実は、一年ほど前に、英文法に関する名著と言われる「英文法TRYAGAIN」を、
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4875685831/503-1393334-5299133
買ったんですが、これが読めなかった。もう全然面白くないわけです。書いてある意味は分るけど、「ああ、そういうことね」という腑に落ちる感覚がない。
そらおもろないですわな。
なので、本棚で眠ったままだったんですが、いまこれを再読してみると、実に面白いわけです。
「えー? なんやこれ。全然違うやん!」って感じなんですね。
こらすごい。
やっぱり、学習には手順があって、そのステップを踏まないとわからないものなんだなぁって事なんですよ。
で、このあたりの話は、先日書いた「6月に読んだ本」
http://diarynote.jp/d/12917/20080721.html
でも紹介しましたけど、効率的な勉強法の本、
●誰でも天才になれる科学的な勉強法
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4844062034/249-9767057-8485143
にも書いてあって、そうやねぇとしみじみ思うのです。
この「誰でも天才」で紹介されていたのは、サルにジュースを与える実験の話でして、
(引用開始)---------------------------
何も映ってないテレビの画面をサルに見せます。画面の脇にはボタンがあり、画面が真っ赤に点灯したときにボタンを押すと、好物のグレープフルーツジュースが手に入るようになっています。
(略)
当然、サルにとってテレビ画面は生まれて初めて見るものです。目の前のボタンが何の役割をしているのかも知りません。そもそもボタンであるということさえも理解していないのです。
(略)あるとき、偶然にボタンが押されて、おいしいジュースが出てきます。(略)しかし、ボタンを押したからと言って必ずしもジュースにありつけるわけではありません。画面に何も点灯していない時にボタンを押しても、ジュースが出てこないからです。何度か失敗を繰り返すうちに、ようやくこの事実に気付きます。
ついに画面点灯とボタンの関係を理解して、サルの学習が完成します。何十回、何百回という試行錯誤を繰り返して、この課題を記憶するのです。いきなり成功することは、絶対にありません。
(略)つまり、記憶は「失敗」と「繰り返し」によって形成され、強化されるものなのです。
(引用終了)-----------------------------------
という実験の話が出てきます。
ものすごい効率悪い話でしょ?
でも、そういうものなんですよ。
でもね、「誰でも天才になれる」の著者の池谷さんは、こう言うのです。
(引用開始)---------------------------------
サルの学習を早くすることができるのです。
効率的な学習があるのです。
学習の効率化は簡単な事です。手順を分解するのです。
(略)
(この課題が難しいのは)2つの課題があるからです。つまり、「画面点灯とボタン」の関係と、「ボタンとジュース」の関係の2つです。
そこでまず画面の点灯とは関係なく、ボタンを押しさえすればジュースが出るようにして、これを完全に覚えさせます。次にジュースと画面点灯との関係を覚えさせます。
こうすれば、サルの学習が格段に早まります。
(引用終了)---------------------------------
という事なのですね。
わかります?
手順を分解して、まず「簡単な事」を「完全に覚えさせる」のですよ。
で、その方が「学習が格段に早まる」んです。
大事なのはここです。また池谷さんの文章から引用しましょう。
(引用開始)--------------------------
一見、遠回りに感じるかもしれませんが、しっかりと学習手順を踏んだ方が、最終的には失敗の数も少なくて済むのです。ですから、いきなり高度なことに手を出すよりも、
●基礎を身につけてから少しずつ難易度を上げていった
ほうが、結果的には早く習得できるのです。
(引用終了)--------------------------
という事なんですね。
走る練習をする前に、まず、毎日歩こう! という事です。
でね、考えてみると16万センテンスを繰り返したと書きましたけど、これ、実は単に効率悪いだけなんだと思うんです。
多分、発音がまだまだしっかりできてないんだと思う。
音読はしてるけど、課題がしんどいものだから、例文の音源を聞きながらシャドウイングするとか、あんまりしなかったんですよね。音源を聞いて、ちゃんと聞き取るのが手間だし、時間がかかってしまうから。
なので、発音という基礎の基礎のそのまた基礎に戻ってやり直そうと、いまは思ってるのですがね。
多分、その方が効率はいいと思う。
で、まぁ、僕はもう、中学時代から英語が苦手で、その苦手克服のためにひいこら言ってやってるわけなんですが、こういうノウハウっていうのは、何かを苦手な人にでも関係なく学べる、身につけられる方法なわけです。そこが素晴らしいってことなんですね。
で、それとは別に、「才能」ってのはあるんですよ。
これは、この日記では「倫社の帝王」の最初で書いた話ですけど、何かが得意な人って言うのはいてて、そういう人間には努力ってのが不要っちゅう話しなんですわ。
これはいま任天堂のホームページで岩田社長が、「リズム天国」というソフトの開発プロセスをインタビューする「社長が訊く」をやっていて、そこで、「リズム天国」の企画発案者である、つんく♂との対談をやってるんですが、そこでの話が、とても面白い実例でした。
つんく♂って人は、もともと体育会系のノリで、努力の人で、「下手くそでも努力したら身に付く」って言うのが好きな人なわけですけど、そのつんく♂さんが、「太陽とシスコムーン」というユニットをプロデュースしたときの事がすごく面白い。
http://touch-ds.jp/mfs/st95/interview9.html
これも引用します。
(引用開始)-----------------
つんく♂
昔、ぼくが「太陽とシスコムーン」という
4人組のグループをつくったとき、
メンバーのひとりに
体操の元オリンピック選手がいたんですよ。
その子に歌や踊りの基礎を教えてるとき、
ぼくは彼女にこう言ったことがあるんです。
「たとえば何度も何度も反復練習して、
999回目までは、できなかったのに
1000回目でポーンと急に
できるようになることがあるやろ?
それと同じで、歌もリズムも、
何回も何回も練習してたら、
いつかできるようになるときがくる」と。
とくに彼女は厳しい練習をずっとやってきた
オリンピック選手でしたから、
「そういう経験、あったやろ?」と
ぼくは言ったんですけど、ぜんぜん通じなくて、
むしろ、ポカーンとしてるんですよ。
「あったやろ、体操とか、練習して、練習して、
やっとできるようになった技とか、
何回転宙返りみたいなこと、あったやろ?」
って言ったら、彼女は不思議そうに
「私、3、4回でできるんですよ」って言ったんです。
岩田
なるほど(笑)。
つんく♂
ああ、そうや、天才っていうのは
そういうことなんやなと思って。
ふつうの苦労とかないんやと思って。
もちろん、天才としてのジレンマとは
闘うとは思いますけど。
岩田
どうしてできるようになったかを
うまく説明できないわけですね。
つんく♂
そうなんです。
だから、人がやってるのを見るじゃないですか。
先輩とか世界のトップアスリートを見て、
イメージができたら、自分でやってみる。
で、何回かやってみたらできるんですって。
ああ、そうかぁって思うんですよね(笑)。
ほかの、苦労してきた女の子たちっていうのは、
ぼくの言ってることがわかるんです。
アイドルを目指してる子とか、
でも‥‥。
岩田
天才には教えられない(笑)。
つんく♂
そうなんです。
あと、教えるのもきっと苦手でしょうね。
「なんでできへんの?」
っていうことになりますから。
ぼくらは、できへんところから入って
うまくなっていこうという意識が強いから、
「まぁ、モーニング娘。くらいまでには
踊れるようになるよ」という気持ちなんですね。
(引用終了)-----------------
という話でして。
この話で大事なのは、「三四回で覚えられる」のが才能なのだって事です。
逆に言うなら、三四回で習得できない分野は、才能ないんだから、即、基礎からやりなおしというスタンスに切り換えろ、って事ですね。
ここがものすごく大事。
あと、三四回で覚えられる人は別格の人なんだから、それを普通人の感覚でいじめちゃダメだよってのもあるけど、で、天才の言う事は理解できんでも事実やねんから、それはそのまま事実として受け取れ!というのもあるけど、まぁそれはいいや。
倫社の帝王でも書きましたけど、僕は倫社に関しては学校の授業だけで、全部頭に入っちゃった人ですから。それで一切の予習復習なしに、クラス平均20点くらいのテストで90点を取ったわけですから。そういう方面の(つまり受験の役に立たない才能:笑)才能はあったし、才能のある人間というのは、まぁ普通にいてるんだって事ですよ。
で、それは、クラス平均20点の時に90点とかのはっきりした差なわけです。だから、そういう差がない時は、即座に「基礎」!
もう、基礎ったら基礎!
何があったって基礎!
っちゅう話ですね。
で、それは、ようするに「効率が悪いから、基礎からやりなさい。」っちゅう話なわけです。
足し算が出来てないのに、かけ算を勉強しても意味ないんですよね。
でも、人間はどうしても、そういうムダをしてしまう。
かく言う私も、多分16万センテンスも音読しなくても、先に発音をしっかりやるとか、中学英語の基礎単語集みたいなのをしっかりやる、みたいな事を、もっともっとしっかりやってれば、16万が3万くらいで済んだと思うのですよね。
これは本当につくづく思う。
特に、人生後半に入ってからというのは、時間がない。だから本当に効率的に学ぶ学び方を、身につけないといけないんですよね。
それを本当に思うなぁ。
で、英語とかを学習する以前に、実は、アダルトチルドレンみたいな「考え方のクセ」を修復することの方が、より基礎的な項目だし、そういう考え方のクセを直すより先に、「早起きする」とかの生活態度が、より基本として重要なんですけど、それはまた別の話なので、また今度。
ま、とにかく、「ステップを戻す」という事が、いかに重要かって事が私は言いたかったのであります。
はい。
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4860641574/503-1393334-5299133
の紹介文なんですが、まぁ大きくは「学ぶ」という事に関する概要的な内容であります。
けっこう面白い話が入ってると思うので、良かったらお読みくださいまし。
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えー、「スラスラ」の前に「どんどん」の話。
2007年10月20日の日記で紹介しました「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」。
2007/10/20●後退することが、実は進歩だったりする。
http://diarynote.jp/d/12917/20071020.html
「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4860641345/249-9767057-8485143
この本を一冊仕上げてから、英語の文法が嫌ではなくなってきたんですねぇ。面白いなぁ。
この「どんどん」って本は、中学レベルの文法項目に沿って例文が10個並んでるだけの本なんですよね。現在完了だとか不定詞だとか。そういう文法項目が80項目あって、それぞれに和文と英文が10文ずつ左右に並んでるだけなんです。
で、この800文をひたすら「日本語を見て、英文を作る」作業を繰り返し、英文を音読して体に落とし込む作業を去年、半年かけてやりました。見開きごとになめらかになるまでやって、どの見開きも、20回くらいはやり直したんじゃないかしらん。一回あたりにどの文も最低でも10回は音読したと思うので、16万センテンスを口にしたことになります。わっ書いてて自分でびっくりした。
で、次に何をやったら良いのかわからなかったんですけど、とりあえず、この本の続編である最初に紹介した、「スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング」ってのをやってみたわけです。
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4860641574/503-1393334-5299133
こっちの方はタイトルに「シャッフル」ってあるように、文法項目に沿わずにランダムに文章がならんでるんですね。だから同じような文章を作るのに比べると、けっこうしんどいわけです。
なので、実は数ヶ月手を出さなかったんですよね。でも、5月にちょっとやってみたら、これが意外に、ちゃんとできる。
いやぁ、うれしいなぁ。
で、実は、そんなに「しんどい」とも感じない訳ですよ。ある程度は構文が体に入ってるから。逆に楽しいって感じる。
これはすごいなぁって思いまして。
この本の著者の森沢洋介さんの言葉を、そのまま引用しますと、
(引用開始)-----------------------
このように、トレーニングというものは、基本過程をしっかりやっておくと後に行くほど、しんどさが減り、楽しくなっていくものです。
(引用終了)-----------------------
ってなってるんですけど、まさにそうなんですよねぇ。
書いてあることが書いてある通りに起こると、実にうれしい感じです。
やっぱりそうなんやなぁ。ほんまやったんや。
という感じです。
というのは、体に「構文ごとの例文」が入ってると、いろいろな文法書を読むのも楽しくなってくるとわかった、という事も影響してるんです。文法書を読んでも書いてある意味が体とか感覚とかで分るんです。だから読んでいて面白い。
実は、一年ほど前に、英文法に関する名著と言われる「英文法TRYAGAIN」を、
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4875685831/503-1393334-5299133
買ったんですが、これが読めなかった。もう全然面白くないわけです。書いてある意味は分るけど、「ああ、そういうことね」という腑に落ちる感覚がない。
そらおもろないですわな。
なので、本棚で眠ったままだったんですが、いまこれを再読してみると、実に面白いわけです。
「えー? なんやこれ。全然違うやん!」って感じなんですね。
こらすごい。
やっぱり、学習には手順があって、そのステップを踏まないとわからないものなんだなぁって事なんですよ。
で、このあたりの話は、先日書いた「6月に読んだ本」
http://diarynote.jp/d/12917/20080721.html
でも紹介しましたけど、効率的な勉強法の本、
●誰でも天才になれる科学的な勉強法
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4844062034/249-9767057-8485143
にも書いてあって、そうやねぇとしみじみ思うのです。
この「誰でも天才」で紹介されていたのは、サルにジュースを与える実験の話でして、
(引用開始)---------------------------
何も映ってないテレビの画面をサルに見せます。画面の脇にはボタンがあり、画面が真っ赤に点灯したときにボタンを押すと、好物のグレープフルーツジュースが手に入るようになっています。
(略)
当然、サルにとってテレビ画面は生まれて初めて見るものです。目の前のボタンが何の役割をしているのかも知りません。そもそもボタンであるということさえも理解していないのです。
(略)あるとき、偶然にボタンが押されて、おいしいジュースが出てきます。(略)しかし、ボタンを押したからと言って必ずしもジュースにありつけるわけではありません。画面に何も点灯していない時にボタンを押しても、ジュースが出てこないからです。何度か失敗を繰り返すうちに、ようやくこの事実に気付きます。
ついに画面点灯とボタンの関係を理解して、サルの学習が完成します。何十回、何百回という試行錯誤を繰り返して、この課題を記憶するのです。いきなり成功することは、絶対にありません。
(略)つまり、記憶は「失敗」と「繰り返し」によって形成され、強化されるものなのです。
(引用終了)-----------------------------------
という実験の話が出てきます。
ものすごい効率悪い話でしょ?
でも、そういうものなんですよ。
でもね、「誰でも天才になれる」の著者の池谷さんは、こう言うのです。
(引用開始)---------------------------------
サルの学習を早くすることができるのです。
効率的な学習があるのです。
学習の効率化は簡単な事です。手順を分解するのです。
(略)
(この課題が難しいのは)2つの課題があるからです。つまり、「画面点灯とボタン」の関係と、「ボタンとジュース」の関係の2つです。
そこでまず画面の点灯とは関係なく、ボタンを押しさえすればジュースが出るようにして、これを完全に覚えさせます。次にジュースと画面点灯との関係を覚えさせます。
こうすれば、サルの学習が格段に早まります。
(引用終了)---------------------------------
という事なのですね。
わかります?
手順を分解して、まず「簡単な事」を「完全に覚えさせる」のですよ。
で、その方が「学習が格段に早まる」んです。
大事なのはここです。また池谷さんの文章から引用しましょう。
(引用開始)--------------------------
一見、遠回りに感じるかもしれませんが、しっかりと学習手順を踏んだ方が、最終的には失敗の数も少なくて済むのです。ですから、いきなり高度なことに手を出すよりも、
●基礎を身につけてから少しずつ難易度を上げていった
ほうが、結果的には早く習得できるのです。
(引用終了)--------------------------
という事なんですね。
走る練習をする前に、まず、毎日歩こう! という事です。
でね、考えてみると16万センテンスを繰り返したと書きましたけど、これ、実は単に効率悪いだけなんだと思うんです。
多分、発音がまだまだしっかりできてないんだと思う。
音読はしてるけど、課題がしんどいものだから、例文の音源を聞きながらシャドウイングするとか、あんまりしなかったんですよね。音源を聞いて、ちゃんと聞き取るのが手間だし、時間がかかってしまうから。
なので、発音という基礎の基礎のそのまた基礎に戻ってやり直そうと、いまは思ってるのですがね。
多分、その方が効率はいいと思う。
で、まぁ、僕はもう、中学時代から英語が苦手で、その苦手克服のためにひいこら言ってやってるわけなんですが、こういうノウハウっていうのは、何かを苦手な人にでも関係なく学べる、身につけられる方法なわけです。そこが素晴らしいってことなんですね。
で、それとは別に、「才能」ってのはあるんですよ。
これは、この日記では「倫社の帝王」の最初で書いた話ですけど、何かが得意な人って言うのはいてて、そういう人間には努力ってのが不要っちゅう話しなんですわ。
これはいま任天堂のホームページで岩田社長が、「リズム天国」というソフトの開発プロセスをインタビューする「社長が訊く」をやっていて、そこで、「リズム天国」の企画発案者である、つんく♂との対談をやってるんですが、そこでの話が、とても面白い実例でした。
つんく♂って人は、もともと体育会系のノリで、努力の人で、「下手くそでも努力したら身に付く」って言うのが好きな人なわけですけど、そのつんく♂さんが、「太陽とシスコムーン」というユニットをプロデュースしたときの事がすごく面白い。
http://touch-ds.jp/mfs/st95/interview9.html
これも引用します。
(引用開始)-----------------
つんく♂
昔、ぼくが「太陽とシスコムーン」という
4人組のグループをつくったとき、
メンバーのひとりに
体操の元オリンピック選手がいたんですよ。
その子に歌や踊りの基礎を教えてるとき、
ぼくは彼女にこう言ったことがあるんです。
「たとえば何度も何度も反復練習して、
999回目までは、できなかったのに
1000回目でポーンと急に
できるようになることがあるやろ?
それと同じで、歌もリズムも、
何回も何回も練習してたら、
いつかできるようになるときがくる」と。
とくに彼女は厳しい練習をずっとやってきた
オリンピック選手でしたから、
「そういう経験、あったやろ?」と
ぼくは言ったんですけど、ぜんぜん通じなくて、
むしろ、ポカーンとしてるんですよ。
「あったやろ、体操とか、練習して、練習して、
やっとできるようになった技とか、
何回転宙返りみたいなこと、あったやろ?」
って言ったら、彼女は不思議そうに
「私、3、4回でできるんですよ」って言ったんです。
岩田
なるほど(笑)。
つんく♂
ああ、そうや、天才っていうのは
そういうことなんやなと思って。
ふつうの苦労とかないんやと思って。
もちろん、天才としてのジレンマとは
闘うとは思いますけど。
岩田
どうしてできるようになったかを
うまく説明できないわけですね。
つんく♂
そうなんです。
だから、人がやってるのを見るじゃないですか。
先輩とか世界のトップアスリートを見て、
イメージができたら、自分でやってみる。
で、何回かやってみたらできるんですって。
ああ、そうかぁって思うんですよね(笑)。
ほかの、苦労してきた女の子たちっていうのは、
ぼくの言ってることがわかるんです。
アイドルを目指してる子とか、
でも‥‥。
岩田
天才には教えられない(笑)。
つんく♂
そうなんです。
あと、教えるのもきっと苦手でしょうね。
「なんでできへんの?」
っていうことになりますから。
ぼくらは、できへんところから入って
うまくなっていこうという意識が強いから、
「まぁ、モーニング娘。くらいまでには
踊れるようになるよ」という気持ちなんですね。
(引用終了)-----------------
という話でして。
この話で大事なのは、「三四回で覚えられる」のが才能なのだって事です。
逆に言うなら、三四回で習得できない分野は、才能ないんだから、即、基礎からやりなおしというスタンスに切り換えろ、って事ですね。
ここがものすごく大事。
あと、三四回で覚えられる人は別格の人なんだから、それを普通人の感覚でいじめちゃダメだよってのもあるけど、で、天才の言う事は理解できんでも事実やねんから、それはそのまま事実として受け取れ!というのもあるけど、まぁそれはいいや。
倫社の帝王でも書きましたけど、僕は倫社に関しては学校の授業だけで、全部頭に入っちゃった人ですから。それで一切の予習復習なしに、クラス平均20点くらいのテストで90点を取ったわけですから。そういう方面の(つまり受験の役に立たない才能:笑)才能はあったし、才能のある人間というのは、まぁ普通にいてるんだって事ですよ。
で、それは、クラス平均20点の時に90点とかのはっきりした差なわけです。だから、そういう差がない時は、即座に「基礎」!
もう、基礎ったら基礎!
何があったって基礎!
っちゅう話ですね。
で、それは、ようするに「効率が悪いから、基礎からやりなさい。」っちゅう話なわけです。
足し算が出来てないのに、かけ算を勉強しても意味ないんですよね。
でも、人間はどうしても、そういうムダをしてしまう。
かく言う私も、多分16万センテンスも音読しなくても、先に発音をしっかりやるとか、中学英語の基礎単語集みたいなのをしっかりやる、みたいな事を、もっともっとしっかりやってれば、16万が3万くらいで済んだと思うのですよね。
これは本当につくづく思う。
特に、人生後半に入ってからというのは、時間がない。だから本当に効率的に学ぶ学び方を、身につけないといけないんですよね。
それを本当に思うなぁ。
で、英語とかを学習する以前に、実は、アダルトチルドレンみたいな「考え方のクセ」を修復することの方が、より基礎的な項目だし、そういう考え方のクセを直すより先に、「早起きする」とかの生活態度が、より基本として重要なんですけど、それはまた別の話なので、また今度。
ま、とにかく、「ステップを戻す」という事が、いかに重要かって事が私は言いたかったのであります。
はい。