「こども手当」の次は「同居手当」だそうです。
「こども手当」の次は「同居手当」だそうです。
いつものように本屋に行くと、月刊誌「ゲーテ」(幻冬舎)の表紙がドーンと小沢一郎だったのであります。

いやー、この時期に実に面白い。
幻冬舎はやっぱりやりよるなぁ、という感じ。幻冬舎と言えば見城徹。著者に自ら会って口説き落として原稿を書かせる天才です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%8B%E5%9F%8E%E5%BE%B9

いやしくも文章を書いたり、マスコミに従事している人間なら、人と会って直接取材するということの大切さとおもしろさとスゴさを、ちゃんと実感してもらいたいなぁとつくづく思う。

検察のリーク情報をだらだらと垂れ流してばかりの「記者」なんて、何の仕事もしてないよなぁ。いや、ほんまに。

で、そのゲーテが面白そうだったので、買って読んでみると、小沢一郎が、

「子ども手当のあとは、同居手当をやりたいなぁ」

と言ってるんですね。
うひゃー、すごい!
実に正しいなぁって思う。

いま、世の中にあふれてる賃貸物件は、まぁたいていが「新婚向け2DK」とか「親子で暮らす3LDK」とかしかないわけです。
ここで同居手当をやれば、4LDKとか二世帯同居用の賃貸物件が生まれてきますがな!
その経済効果たるや、どれほどのものか!

で、しかも、同居するぞ! という気持ちにさえなれば、後はメリットが山盛りある。いま、世間で問題になってるあれやこれやの問題が、かなり一気に解決するんですよね。
子ども手当はええけど、子育てのノウハウ自体が消滅しかかっていて、それが緊張するだけの母親を作り、子どもの心理状態もよろしくなくなる。
でも、子育てに慣れた老いた母などがいれば、おおむね「こうすりゃええわい」とアドバイスがもらえて、若いお母さんも安心する。そういうような仕組み作りこそが大切なわけです。
同居すれば、そういう事がうまく緩和される。
介護の問題にせよ、こころの問題にせよ、いろんな事が「同居」することで、じんわりと溶けていくように思うのです。

そんな事を思うと、やっぱりすぐれてるよなぁ、この人はって思わざるをえないのです。
いつも、言ってる事があまりに当たり前で普通だから、いまいちピンと来てなかったんですけど、この「子ども手当の次は同居手当」という一言で全部がパシっとつながって「そらええわ!」と思いましたな。

いま、「消費税は0%にできる」という本を読んでいるんですけど、で、この本はかなり重要だと思うので、またあらためてレビューしますけど、やっぱり日本の不況は、官僚が均衡財政をやたらと求めて公共投資を抑えてしまった事がかなり大きな原因になっているよなぁって思うわけです。
この本を読むと、そのあたりが本当によくわかります。
「財政難だ!」とかやたらと宣伝されてるけど、そんなものは官僚の「だまし」であって、一般会計の荒債務だけをとりあげて「予算がない」と言ってるだけで、特別会計では毎年、剰余金がわんさと出てるんじゃないか!
しかも国債で調達してる額より多い額の剰余金が出ている。

こんなもん、バンバン公的な投資に使わないとダメですよ。
余った金で、同居手当をやればいい。
特別会計をしっかり腑分けしないとあきませんわ。積極財政、公共投資ですよ。

結局、この15年を見ても、日本の経済が上向きになったのは、「借金王」と自嘲気味に自分の事を語った小渕首相が積極財政をやった後の1年くらいなわけです。で、経済が回ったおかげで税収が伸びて、ちゃんと黒字になってたんですね。あのときは。

だから、内容はどうあれ、やっぱり公共投資をすれば経済は回っていくわけです。
小渕さんのことは、ちょっとバカにしてたけど、それでも官僚が「財政の健全化を!」と要求してくるのを必死で突っぱね、財政健全化策を凍結したんだから、本当に偉い。改めて評価しなおさないといけませんわね。

で、その小渕さんの積極財政への道を開いたのが梶山静六さんでした。「財源がない」と公共投資を嫌がる官僚に対して政府保有株を担保に交付国債を発行してでも経済を回せ!と言ってたわけですから。

高橋是清の昔から、経済がうまく回るのは、たいてい積極財政なのですよ。
公共投資をキチンとやれば、経済が回り、税金は自然増収となって、国家運営も黒字になるんです。
投資を抑えたレーガンは失敗して、積極財政にしたクリントンは成功した。
歴史を見れば、そういう例ばかりなわけですよ。
官僚にだまされちゃいけません。

だから、そういう意味では「同居手当」も、かなり良いなーと、僕は思いますねぇ。
やっぱり政治家は、こういう具合にちゃんと「旗」を立ててくれないと困りますな。
「こっちだ!」と方向を指し示す。
まずそれが大事でしょう。

そういえば、小沢一郎が「世界の指導者10人」の中に入った、という記事もありましたな。

(引用開始)---------------------

注目すべき指導者で小沢氏堂々世界3位!

 国際政治上のリスクを分析する米調査分析会社「ユーラシア・グループ」が19日(日本時間20日)、「今年の注目するべき世界の指導者10人」を公表し、政治資金問題で渦中の民主党の小沢一郎幹事長(67)を3位にランク付けした。1位は中国の温家宝首相、2位はオバマ米大統領。4位には今年の総選挙で政権交代の可能性がある英国の最大野党保守党のキャメロン党首が続いた。同調査は小沢氏を「党内最強の政治家」とし、党代表の鳩山由紀夫首相(62)はランク外だった。

(引用終了)---------------------

いやまぁ、私は鳩山さんも、かなり大した政治家だと思ってますけどね。かなりすごいと思いますよ。鳩山さんも。
でも、やっぱり小沢さんやなぁ。というか「子ども手当」&「同居手当」やなぁ。小沢がどんな人間でも、そんなこたぁどうでもいい。それより、こういう民衆の側に立った、「経済が回っていくような政策」こそが大事なわけですよ。それさえあれば、別に誰がやったってよろしい。

とにかく、まず我々国民が幸せになれない限り、国の財政だってまともになるわきゃないのだよ。わかっとるかね?アホで無責任な官僚たち。消費税でまかなうことを考えるより先に、自然増収で稼ぐことを優先課題にしろっちゅうの。ほんまに。

ま、ともかく、大事なのは政策でっせという話です。

これから日本がどうなっていくか、なかなかに楽しみですな。

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