官僚撲滅を提言している民主党、小沢一郎の政権構想を支持します。
2009年3月31日今回、やはりかなり小沢さんの秘書の逮捕で民主党のイメージが崩れてしまいました。
もう、それだけで、検察側の思うつぼです。実に腹立たしい。
しかし、ここまですさまじい「無茶な攻撃」がされているのか、良く分からなかったので、ちょっと民主党の政権構想について調べてみたんですね。
で、その提言こそが、今回の小沢さんの問題の根幹であるということが分ったので、その事を書きたいと思います。
ただ、その前に、今起きてることの整理をしておきます。
そうでないと、「小沢は悪だ」キャンペーンで洗脳されてる人は、自分の頭で考える事自体ができなくなってますから。
まず、前から言ってるように、
●献金はオープンなら「クリーンなお金」である。献金は悪ではない。
●税金の増大こそ悪である。
という事です。政治資金規正法の「規正」が「規制」ではなく、正しいの字を使った「規正」なのは、そういう意味なんですよ、という事を、繰り返し書いておきたいわけです。
マスコミで繰り返し、小沢代表が巨悪であるかのように情報が流されているのは、どういう裏があるのかわかりませんが、とにかく
●官僚による「献金は悪だ」キャンペーン
そのものだ、という事です。官僚が「オフレコだよ」と記者たちに内緒でごそごそとしゃべった話を、取材能力もなく、勉強もしていない政治記者が、そのまま記事にしているだけ、という話です。それが上のチェックもなく、そのまま記事として世の中に出ていくのは大問題で、マスコミ、官僚ともに腐りきっているという話です。
欧米では、政治は自主的に支払う献金で行うというのが基本であり、一律に徴収される税金はムダな取り立てとして減らしていくというのが大原則でまかなわれているのです。日本だけが、ここの部分がかなりおかしいわけです。
この部分がかなりおかしい、と言うことこそが大問題なんですけど、書くと長くなるので、とにかく「三権分立」というものは、国の政を行う上で絶対に侵してはならない最重要の基本ルールで、それを、いまの官僚は、完全に逸脱しているのだ、という事は理解していただきたいです。
三権分立というのは、クルマにたとえて言えば、エンジンとハンドルとブレーキは、ちゃんと役割分担をしなければクルマがまともに走らないくらいに基本的なルールでありまして、今回の検察による小沢秘書逮捕など、三権分立を侵しまくっているので、言わば、
●ハンドブレーキを引いたままエンジンをかけているようなアホ状況である
ということだけは、具体的事実として明確にあるわけです。
完全なルールの逸脱なのです。アホ官僚は死ね!と言いたい。
ここは実は言い逃れができないほど、明確に逸脱してる、というのは指摘できるでしょう。
逆に小沢さんの政治資金規正法違反というのは、仮に違反があったとしても、運送会社の社長が、お客さんから預かった積み荷に、カカオと書いてあったのに実際にはチョコレートが積まれていた、という話なわけです。別に国というクルマの構造が壊れるような、ひどい法律違反はしていないし、なにより本来は運送を依頼した積み荷の持ち主の側の問題なわけです。
だから、これはもう、あまりにレベルの違う、かなりおかしな、キチガイじみた状況だ、ということですね。
で、
このすさまじい小沢攻撃が官僚の「無茶」である、と言うことを分ってもらった上で、民主党の政権構想について見ていくことにしましょう。
実は、去年の9月8日に小沢一郎名義で、民主党が「新しい政権の基本政策案」というのを発表しているんです。
●新しい政権の基本政策案(民主党HPより)
http://www.dpj.or.jp/news/files/080908ozawa2seiken.pdf
どうもやはり、今回の検察の、あまりになりふりかまわぬ小沢攻撃は、この一文にすべての原因があると見て間違いないようです。
この基本政策案は、
1.国民が安定した生活を送れる仕組み
2.安心して子育てと教育ができる仕組み
3.まじめに働く人が報われる雇用の仕組み
4.農業社会を守り再生させる仕組み
5.国民の生活コストを安くする仕組み
6.税金を役人から国民の手に取り戻す仕組み
7.地域のことは地域で決める仕組み
8.国民自身が政治を行う仕組み
9.日本が地球のためにがんばる仕組み
という9つの項目から成り立っています。(ここで9つも項目を立てているところが、小沢さんの真面目さと、同時に一般人へのわかりにくさとが出ている。一般人は、ある程度賢くてもせいぜい5項目から7項目しか頭に入らないですって。でも、削り切れなかったんだろうなぁ。だから、僕が解説するしかない。)
この項目の中で、官僚が注目しているのは、おそらく、
6.税金を役人から国民の手に取り戻す仕組み
8.国民自身が政治を行う仕組み
の二項目です。それぞれ細目として、
6、税金を役人から国民の手に取り戻す仕組み
(1)特殊法人、独立行政法人、特別会計は原則として廃止する。
(2)役人の天下りを全面的に禁止し、税金のムダづかいを根絶する。
8、国民自身が政治を行う仕組み
(1)国会審議は、国民の代表である国会議員だけで行う。
(2)与党議員を100人以上、副大臣、政務官などとして政府の中に入れる。
(3)政府を担う議員が政策・法案の立案、作成、決定を主導する。
と言うことが書かれています。
これだけではちょっと意味が見えないかもしれませんが、これははっきりと「官僚政治の撲滅」です。はっきりとそうです。かなりすごいです。どうすごいのか、解説していきましょう。
まず、
6.税金を役人から国民の手に取り戻す仕組み
の部分を見てみましょう。
(1)の特殊法人と独立行政法人に関しては、問題は「政府の出金(でがね)のトータル金額がわからない」という大問題を抱えていますから、原則禁止は正しい。全体でいくらかかっているのかがわからずに、削減は無理って事です。これはかなりの大問題なんですけど、まぁ長くなるので割愛。そのうちまたしっかり書きたいですが。
ただ、大切なのは、「原則廃止」って部分です。「見直し」とか「検討」なんて甘っちょろいものではありません。「原則」となっているので、多少のおめこぼしはあるけれども、廃止が原則であって、存続は「従」だということです。
特別会計が廃止されたら、官僚の「隠し金」そのものがなくなります。うちうちで配りまくっていた特別手当がなくなるんです。ようはそういう事です。そこをはっきりさせないといけません。
それから(2)の天下りの禁止。まぁ、これはみなさんご存じでしょう。官僚というものの天下りが何故いけないかというと、本当のことを書きますと
●官僚が無能だから天下りは問題なのだ。
という事です。
ここのところの大問題を官僚はわかってないので困ります。なぜ天下りが、ここまで嫌われるか? というと、天下ってくる官僚が本気の本気で、まったくの無能だからなんですよ。
一般の労働者が、ものすごく迷惑してるって事です。そこが一番大きな問題なんです。天下りで高い給料を取っても、その給料に見合った仕事をしていれば、誰も問題だ! とは言わないのです。見合ってないと言うことを、当人が全然気付いてないのが問題なんです。
この大事な点、ここをはっきり国民の側が言わないから、この問題は本質が見えなくなるんです。官僚は無能です。はっきり。だから天下りは迷惑なんです。そういう事です。
別に天下りしてくれてもいいんですよ。有能であるなら。それなら問題はまーーーーーったく起こりませんって。仕事のできる人は企業にとっては戦力ですから。
でも違うんです。多くの天下りの役人は、どこの企業にとっても、まったく役に立たないデクノボーだから問題になるんです。
もちろん優れた人もいてるんでしょうが、そういう人は一部であって、その多くは無能です。有能な人間はほとんどいない。それはしょうがないんですよ。もともと
●役人は経済行為においては役立たずの人間がやる仕事
だからです。役所自体がそういう組織なんです。経済行為として成り立つのなら、それは民業妨害だからあってはならない事ですしね。
では、次に
8.国民自身が政治を行う仕組み
の方を見ます。
今回、検察というか官僚たちが一番嫌がったのが、この項目ではないでしょうか。
(1)国会審議は、国民の代表である国会議員だけで行う。
(2)与党議員を100人以上、副大臣、政務官などとして政府の中に入れる。
(3)政府を担う議員が政策・法案の立案、作成、決定を主導する。
です。
小沢一郎は、この(1)に関しては、法律で官僚による答弁を禁止しようとまで言ってます。素晴らしい!
たとえアホな論議のかみ合わない話でもいいから、一切官僚を入れずに国会では討論をすべきなのです。官僚は「法律の整合性が」云々と言いますけど、そんなこたぁどうでもいい。法律同士に矛盾があったら、それこそ裁判ですりあわせをしたらいいのだ。なんのための三権分立なのだ!ってことです。
で、国会の場に官僚が出てきては行けません。無能なんだから。経済行為に関して無能な人間が、本来司法の場で取りざたすべき法の細則にまでわたって国会で答弁するから、大事な国家100年の計が討議されなくなるのです。官僚は国会から去れ! 邪魔や、お前ら。
そして、(2)の与党議員を100人以上政府の中に入れる、というのは、いま現状、役人がうちうちで決めた官僚の長の人事を、完璧に否定して、官僚ではない、政治家を各省庁のトップに据える、ということです。
まぁ、こんなことしたら、かなり現場は混乱するでしょうが、それはそれでかまわない。その混乱こそが現実を反映している事であって、整然と規定に従って進むという事の方がおかしいのですよ。
ともあれ、これは「官僚の終身雇用制の破壊」と言って良いことです。かなりすごい。
で、最後に(3)の「政府を担う議員が政策・法案の立案、作成、決定を主導する。」の件ですが、こんなこと、本当はわざわざ書くのがおかしいのであって、議員立法こそが立法府の役目、政治家の役割なんですけど、でも、その一番大事な事を日本の政治家はやってないわけです。
たいていは、官僚が「法の整合性が…」と文句を言って、「細則同士で矛盾がおきますから、私どもが素案を作ります。大臣はそれを承認くださればけっこうです。」と法律を官僚が作ってるのです。
これこそ、三権分立を侵す大罪なわけです。ハンドブレーキを引いたままアクセルを踏みっぱなしにして「クルマが進まないよー」と言ってる状況なわけです。
細則の整合性なんぞ、どうでもよろしい。細かいことは裁判で詰めたらいいんです。それが三権分立でしょうが。官僚はバカか!(あ、バカだったのでした。悪い、悪い。本当の事を忘れていた。)
で、なにより官僚が法律を作ったらダメです。そんなもの「なんでも税金で処理する」という無駄金増大しか招かないです。
官僚に法律を作らせるから、なんでも税金で処理して、官僚が肥え太る仕組みだけが増殖してしまうんですよ。
それは絶対にダメ。
で、以上の民主党の提案を、本当に本気で実行したら、官僚は全然おいしい仕事ではなくなります。
「そんな事したら、この国がおかしくなる」と言う人もいてるでしょうが、それはどうかはわからない事です。まぁやってみても良いのではないか?
どうも、小沢さんは官僚というのは政治家のスタッフであって、政権が変わるごとに入れ替える、アメリカ風の仕組みを前提にしてるようなんですね。
そうなると、政治的提言を行う民間シンクタンクのようなものが必要になります。
有能な人は、そういうところに行けばいいんですよ。
これなら、一律に企業に天下る仕組みではなくて、政権を取れる有能な提言能力のある人間がシンクタンクから官僚に横滑りするという形になりますから、あとで天下ってきても能力が評価されて、良くできる人は良い仕事に就ける形になるでしょう。
能力のない人は、年金とか生活保護で暮らせばいいんです。税金のムダを減らして、国民への福祉の側に回しておけば、官僚だって国民なのだから、そこで恩恵が受けられるようにしておけばいいんです。役人だけ別枠になってるからおかしいんですから。
ということで、かなり官僚にとっては恐ろしいくらいの改革案でして、それを検察は憎んで小沢さんの秘書を逮捕した、としか思えないわけです。
アメリカからの指令があって、という部分もあるでしょうけど、まずは、このはっきりとしている小沢対官僚という大きな構図をこそ、確認しておかないといけないよなぁって僕は思うのです。
そうでないと、問題点が明確にならない。
ようするに官僚は小沢を怖れてるんです。自民党が能なしで、どうにも選挙で勝てないらしいと。そうなると小沢が官邸に入ってくる。で、民主党の政権構想は徹底した官僚潰しだと。
それはかなわん。
ちゅうことですがな。
それ以外に小沢さんの秘書を逮捕した理由はおまへん。
ヒラリークリントンが来て、いろいろ指示を出したとかCIAからのバックアップがあるとか、マスコミが味方をしているとかいろいろな要因もあるかも知れませんが、そういう細かい話は抜きにして、一番大きなテーマは小沢対検察って事です。
上記の政権構想のうち、ここで解説した2項目は、田中角栄という自分の師匠を検察に刺し殺された小沢一郎でなければ出してこない強烈なもので、小沢さん以外の人間なら、ここまで徹底した案は出さないでしょう。
だからこそ、検察は民主党本部に行くのではなく、小沢さんの個人事務所に乗り込んだんですよ。小沢憎し。それだけですわ。本当に。
まぁ、民主党の政権構想なんて、あくまで野党の理想論ですから、どこまで実現するかわかりませんけど、民主党が大勝したら、その理想論がそのまま通って官僚組織そのものがズタズタにされると言うことは避けられません。
だから、あんなになりふりかまわない小沢さん攻撃をしてたわけですわ。
こういう事が見えてきたので、これははっきり書いておいた方がいいなぁと思って整理しておきました。
特に、いま、なぜ小沢さんが、あそこまで叩かれているのかをわかっていない人が多いと思うので、官僚のイメージ操作にやられないように、大枠としてのテーマを、ここに出しておいた、ということです。
とにかく、根本は、
●新しい政権の基本政策案(民主党HPより)
http://www.dpj.or.jp/news/files/080908ozawa2seiken.pdf
にあるのです。
ぜひ一度、お読みください。
もう、それだけで、検察側の思うつぼです。実に腹立たしい。
しかし、ここまですさまじい「無茶な攻撃」がされているのか、良く分からなかったので、ちょっと民主党の政権構想について調べてみたんですね。
で、その提言こそが、今回の小沢さんの問題の根幹であるということが分ったので、その事を書きたいと思います。
ただ、その前に、今起きてることの整理をしておきます。
そうでないと、「小沢は悪だ」キャンペーンで洗脳されてる人は、自分の頭で考える事自体ができなくなってますから。
まず、前から言ってるように、
●献金はオープンなら「クリーンなお金」である。献金は悪ではない。
●税金の増大こそ悪である。
という事です。政治資金規正法の「規正」が「規制」ではなく、正しいの字を使った「規正」なのは、そういう意味なんですよ、という事を、繰り返し書いておきたいわけです。
マスコミで繰り返し、小沢代表が巨悪であるかのように情報が流されているのは、どういう裏があるのかわかりませんが、とにかく
●官僚による「献金は悪だ」キャンペーン
そのものだ、という事です。官僚が「オフレコだよ」と記者たちに内緒でごそごそとしゃべった話を、取材能力もなく、勉強もしていない政治記者が、そのまま記事にしているだけ、という話です。それが上のチェックもなく、そのまま記事として世の中に出ていくのは大問題で、マスコミ、官僚ともに腐りきっているという話です。
欧米では、政治は自主的に支払う献金で行うというのが基本であり、一律に徴収される税金はムダな取り立てとして減らしていくというのが大原則でまかなわれているのです。日本だけが、ここの部分がかなりおかしいわけです。
この部分がかなりおかしい、と言うことこそが大問題なんですけど、書くと長くなるので、とにかく「三権分立」というものは、国の政を行う上で絶対に侵してはならない最重要の基本ルールで、それを、いまの官僚は、完全に逸脱しているのだ、という事は理解していただきたいです。
三権分立というのは、クルマにたとえて言えば、エンジンとハンドルとブレーキは、ちゃんと役割分担をしなければクルマがまともに走らないくらいに基本的なルールでありまして、今回の検察による小沢秘書逮捕など、三権分立を侵しまくっているので、言わば、
●ハンドブレーキを引いたままエンジンをかけているようなアホ状況である
ということだけは、具体的事実として明確にあるわけです。
完全なルールの逸脱なのです。アホ官僚は死ね!と言いたい。
ここは実は言い逃れができないほど、明確に逸脱してる、というのは指摘できるでしょう。
逆に小沢さんの政治資金規正法違反というのは、仮に違反があったとしても、運送会社の社長が、お客さんから預かった積み荷に、カカオと書いてあったのに実際にはチョコレートが積まれていた、という話なわけです。別に国というクルマの構造が壊れるような、ひどい法律違反はしていないし、なにより本来は運送を依頼した積み荷の持ち主の側の問題なわけです。
だから、これはもう、あまりにレベルの違う、かなりおかしな、キチガイじみた状況だ、ということですね。
で、
このすさまじい小沢攻撃が官僚の「無茶」である、と言うことを分ってもらった上で、民主党の政権構想について見ていくことにしましょう。
実は、去年の9月8日に小沢一郎名義で、民主党が「新しい政権の基本政策案」というのを発表しているんです。
●新しい政権の基本政策案(民主党HPより)
http://www.dpj.or.jp/news/files/080908ozawa2seiken.pdf
どうもやはり、今回の検察の、あまりになりふりかまわぬ小沢攻撃は、この一文にすべての原因があると見て間違いないようです。
この基本政策案は、
1.国民が安定した生活を送れる仕組み
2.安心して子育てと教育ができる仕組み
3.まじめに働く人が報われる雇用の仕組み
4.農業社会を守り再生させる仕組み
5.国民の生活コストを安くする仕組み
6.税金を役人から国民の手に取り戻す仕組み
7.地域のことは地域で決める仕組み
8.国民自身が政治を行う仕組み
9.日本が地球のためにがんばる仕組み
という9つの項目から成り立っています。(ここで9つも項目を立てているところが、小沢さんの真面目さと、同時に一般人へのわかりにくさとが出ている。一般人は、ある程度賢くてもせいぜい5項目から7項目しか頭に入らないですって。でも、削り切れなかったんだろうなぁ。だから、僕が解説するしかない。)
この項目の中で、官僚が注目しているのは、おそらく、
6.税金を役人から国民の手に取り戻す仕組み
8.国民自身が政治を行う仕組み
の二項目です。それぞれ細目として、
6、税金を役人から国民の手に取り戻す仕組み
(1)特殊法人、独立行政法人、特別会計は原則として廃止する。
(2)役人の天下りを全面的に禁止し、税金のムダづかいを根絶する。
8、国民自身が政治を行う仕組み
(1)国会審議は、国民の代表である国会議員だけで行う。
(2)与党議員を100人以上、副大臣、政務官などとして政府の中に入れる。
(3)政府を担う議員が政策・法案の立案、作成、決定を主導する。
と言うことが書かれています。
これだけではちょっと意味が見えないかもしれませんが、これははっきりと「官僚政治の撲滅」です。はっきりとそうです。かなりすごいです。どうすごいのか、解説していきましょう。
まず、
6.税金を役人から国民の手に取り戻す仕組み
の部分を見てみましょう。
(1)の特殊法人と独立行政法人に関しては、問題は「政府の出金(でがね)のトータル金額がわからない」という大問題を抱えていますから、原則禁止は正しい。全体でいくらかかっているのかがわからずに、削減は無理って事です。これはかなりの大問題なんですけど、まぁ長くなるので割愛。そのうちまたしっかり書きたいですが。
ただ、大切なのは、「原則廃止」って部分です。「見直し」とか「検討」なんて甘っちょろいものではありません。「原則」となっているので、多少のおめこぼしはあるけれども、廃止が原則であって、存続は「従」だということです。
特別会計が廃止されたら、官僚の「隠し金」そのものがなくなります。うちうちで配りまくっていた特別手当がなくなるんです。ようはそういう事です。そこをはっきりさせないといけません。
それから(2)の天下りの禁止。まぁ、これはみなさんご存じでしょう。官僚というものの天下りが何故いけないかというと、本当のことを書きますと
●官僚が無能だから天下りは問題なのだ。
という事です。
ここのところの大問題を官僚はわかってないので困ります。なぜ天下りが、ここまで嫌われるか? というと、天下ってくる官僚が本気の本気で、まったくの無能だからなんですよ。
一般の労働者が、ものすごく迷惑してるって事です。そこが一番大きな問題なんです。天下りで高い給料を取っても、その給料に見合った仕事をしていれば、誰も問題だ! とは言わないのです。見合ってないと言うことを、当人が全然気付いてないのが問題なんです。
この大事な点、ここをはっきり国民の側が言わないから、この問題は本質が見えなくなるんです。官僚は無能です。はっきり。だから天下りは迷惑なんです。そういう事です。
別に天下りしてくれてもいいんですよ。有能であるなら。それなら問題はまーーーーーったく起こりませんって。仕事のできる人は企業にとっては戦力ですから。
でも違うんです。多くの天下りの役人は、どこの企業にとっても、まったく役に立たないデクノボーだから問題になるんです。
もちろん優れた人もいてるんでしょうが、そういう人は一部であって、その多くは無能です。有能な人間はほとんどいない。それはしょうがないんですよ。もともと
●役人は経済行為においては役立たずの人間がやる仕事
だからです。役所自体がそういう組織なんです。経済行為として成り立つのなら、それは民業妨害だからあってはならない事ですしね。
では、次に
8.国民自身が政治を行う仕組み
の方を見ます。
今回、検察というか官僚たちが一番嫌がったのが、この項目ではないでしょうか。
(1)国会審議は、国民の代表である国会議員だけで行う。
(2)与党議員を100人以上、副大臣、政務官などとして政府の中に入れる。
(3)政府を担う議員が政策・法案の立案、作成、決定を主導する。
です。
小沢一郎は、この(1)に関しては、法律で官僚による答弁を禁止しようとまで言ってます。素晴らしい!
たとえアホな論議のかみ合わない話でもいいから、一切官僚を入れずに国会では討論をすべきなのです。官僚は「法律の整合性が」云々と言いますけど、そんなこたぁどうでもいい。法律同士に矛盾があったら、それこそ裁判ですりあわせをしたらいいのだ。なんのための三権分立なのだ!ってことです。
で、国会の場に官僚が出てきては行けません。無能なんだから。経済行為に関して無能な人間が、本来司法の場で取りざたすべき法の細則にまでわたって国会で答弁するから、大事な国家100年の計が討議されなくなるのです。官僚は国会から去れ! 邪魔や、お前ら。
そして、(2)の与党議員を100人以上政府の中に入れる、というのは、いま現状、役人がうちうちで決めた官僚の長の人事を、完璧に否定して、官僚ではない、政治家を各省庁のトップに据える、ということです。
まぁ、こんなことしたら、かなり現場は混乱するでしょうが、それはそれでかまわない。その混乱こそが現実を反映している事であって、整然と規定に従って進むという事の方がおかしいのですよ。
ともあれ、これは「官僚の終身雇用制の破壊」と言って良いことです。かなりすごい。
で、最後に(3)の「政府を担う議員が政策・法案の立案、作成、決定を主導する。」の件ですが、こんなこと、本当はわざわざ書くのがおかしいのであって、議員立法こそが立法府の役目、政治家の役割なんですけど、でも、その一番大事な事を日本の政治家はやってないわけです。
たいていは、官僚が「法の整合性が…」と文句を言って、「細則同士で矛盾がおきますから、私どもが素案を作ります。大臣はそれを承認くださればけっこうです。」と法律を官僚が作ってるのです。
これこそ、三権分立を侵す大罪なわけです。ハンドブレーキを引いたままアクセルを踏みっぱなしにして「クルマが進まないよー」と言ってる状況なわけです。
細則の整合性なんぞ、どうでもよろしい。細かいことは裁判で詰めたらいいんです。それが三権分立でしょうが。官僚はバカか!(あ、バカだったのでした。悪い、悪い。本当の事を忘れていた。)
で、なにより官僚が法律を作ったらダメです。そんなもの「なんでも税金で処理する」という無駄金増大しか招かないです。
官僚に法律を作らせるから、なんでも税金で処理して、官僚が肥え太る仕組みだけが増殖してしまうんですよ。
それは絶対にダメ。
で、以上の民主党の提案を、本当に本気で実行したら、官僚は全然おいしい仕事ではなくなります。
「そんな事したら、この国がおかしくなる」と言う人もいてるでしょうが、それはどうかはわからない事です。まぁやってみても良いのではないか?
どうも、小沢さんは官僚というのは政治家のスタッフであって、政権が変わるごとに入れ替える、アメリカ風の仕組みを前提にしてるようなんですね。
そうなると、政治的提言を行う民間シンクタンクのようなものが必要になります。
有能な人は、そういうところに行けばいいんですよ。
これなら、一律に企業に天下る仕組みではなくて、政権を取れる有能な提言能力のある人間がシンクタンクから官僚に横滑りするという形になりますから、あとで天下ってきても能力が評価されて、良くできる人は良い仕事に就ける形になるでしょう。
能力のない人は、年金とか生活保護で暮らせばいいんです。税金のムダを減らして、国民への福祉の側に回しておけば、官僚だって国民なのだから、そこで恩恵が受けられるようにしておけばいいんです。役人だけ別枠になってるからおかしいんですから。
ということで、かなり官僚にとっては恐ろしいくらいの改革案でして、それを検察は憎んで小沢さんの秘書を逮捕した、としか思えないわけです。
アメリカからの指令があって、という部分もあるでしょうけど、まずは、このはっきりとしている小沢対官僚という大きな構図をこそ、確認しておかないといけないよなぁって僕は思うのです。
そうでないと、問題点が明確にならない。
ようするに官僚は小沢を怖れてるんです。自民党が能なしで、どうにも選挙で勝てないらしいと。そうなると小沢が官邸に入ってくる。で、民主党の政権構想は徹底した官僚潰しだと。
それはかなわん。
ちゅうことですがな。
それ以外に小沢さんの秘書を逮捕した理由はおまへん。
ヒラリークリントンが来て、いろいろ指示を出したとかCIAからのバックアップがあるとか、マスコミが味方をしているとかいろいろな要因もあるかも知れませんが、そういう細かい話は抜きにして、一番大きなテーマは小沢対検察って事です。
上記の政権構想のうち、ここで解説した2項目は、田中角栄という自分の師匠を検察に刺し殺された小沢一郎でなければ出してこない強烈なもので、小沢さん以外の人間なら、ここまで徹底した案は出さないでしょう。
だからこそ、検察は民主党本部に行くのではなく、小沢さんの個人事務所に乗り込んだんですよ。小沢憎し。それだけですわ。本当に。
まぁ、民主党の政権構想なんて、あくまで野党の理想論ですから、どこまで実現するかわかりませんけど、民主党が大勝したら、その理想論がそのまま通って官僚組織そのものがズタズタにされると言うことは避けられません。
だから、あんなになりふりかまわない小沢さん攻撃をしてたわけですわ。
こういう事が見えてきたので、これははっきり書いておいた方がいいなぁと思って整理しておきました。
特に、いま、なぜ小沢さんが、あそこまで叩かれているのかをわかっていない人が多いと思うので、官僚のイメージ操作にやられないように、大枠としてのテーマを、ここに出しておいた、ということです。
とにかく、根本は、
●新しい政権の基本政策案(民主党HPより)
http://www.dpj.or.jp/news/files/080908ozawa2seiken.pdf
にあるのです。
ぜひ一度、お読みください。