全然知らなかったんですが、日曜のサンデープロジェクトに田中真紀子が出ていて、今回の小沢さんの秘書逮捕に関して、一席のべていたんですね。例の副島隆彦さんのHPで知りました。

で、見てみてビックリ。実に素晴らしい。「国民が落ち着いて判断すべきです。」という一言あたりには、僕は感動して、ちょっとうるっと来てしまったくらいです。

田中真紀子という人は、僕自身は人物的に小物であまり好きな人ではなかったんですが、やはり角栄の娘。こういう、本当に大事なときに、一切ぶれずに、本当に大切な事をキチンと述べるだけの胆力がありますな。血が成せる技であり、角栄の娘だから言える本音であり、なおかつ外務省で権力の側に立って官僚というものの生身の姿を見ているからこそ言える、迫力のある言葉です。
この人は、この演説をするために生まれてきたのかもしれない。

これはぜひ聞いて欲しいので、YouTubeのデータを貼付けておきます。

http://www.youtube.com/watch?v=XBvEUWHvDEY&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=C0D41XLvxNo&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=zHrkENovHOM&feature=related

副島さんが貼付けて、色んな人間が見てるようで、混み合ってるかもしれないので、画質は悪いですけど、別バージョンも念のために。

http://www.youtube.com/watch?v=DmW94KoY-KQ&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=BuMdK8GDXoE&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=olsO5vHjaeU&feature=related

この演説があれば、僕がごちゃごちゃ書く必要もないです。

が、まぁ二三解説を。

思うのは、国民宰相、田中角栄の偉大さです。これについては、いろいろ言う人もいてるでしょうけど、で、実際ちょっと土建屋政治になりすぎたと言う点に関しては問題もあったとは思いますが、国民のための政治をしていたと言う点では特筆ものです。とくに評価すべきは議員立法をどんどんやったと言うこと。つまり、自分で法律を作った。いまの国会議員で議員立法で法律を作ってる人がいったいどれほどいるのか疑問です。

もともと僕はライターとして勉強する過程で、ジャーナリストの立花隆さんの書籍を何冊も読んでいた経験上、田中角栄には良い印象を持っていませんでした。
しかし、真逆の意見も確認してみるべしと確かめてみると、これが印象がまったく変わる。いろいろ知れば知るほど、立花さんが小物にしか感じなくなるんですね。立花さんの言ってる事には、大きな背骨みたいなものがなかった。心をゆさぶられなかったわけです。

しかし、田中角栄擁護派の意見は全然違うんですね。人間の歴史や法律の出来てきた経緯、社会の仕組みのあり方など大きな考え方の枠組みがしっかりした上で田中角栄を擁護している。そういう人が非常に多い。
そんな事から、ゆるやかに田中角栄擁護派に変わってきたわけです。
(それに引き替え、肝心の田中真紀子が主婦人気に乗っかったチャラチャラした物言いが多くて、僕は嫌いだったわけですが。)

で、小沢一郎です。

小沢一郎は、まさにその田中角栄に政治を学んだ人です。そして、今回、田中角栄と同じく検察に刺された。

しかし、検察も今回ばかりは相手が悪かったと言うしかありませんね。

小沢一郎という人は、田中角栄の側近や仲間がどんどん寝返って政治が大波乱になっても、とにかく田中角栄の裁判はすべて見に行ってる人なのです。
国民宰相と呼ばれた田中角栄が、裁判の席でどうなったのか。それを、他の仕事を休んででも、必ず全部見た人です。

だから、検察と対峙する気合いと迫力が違う。
だから、最初の記者会見ではっきりと国策捜査だ、と言うことを明確に言った。
ここが角栄の時代とは違う点です。

検察は、そこを甘く見ていたとしか言えない。

良くは知らなかったのですが、どうも、小沢一郎は、もし首相になったらという前提のもと、人事権を最大限活かして、全省庁のトップの首をすげ替える腹づもりであるようなのですね。
どうも今回の無茶な逮捕劇は、そういう大激震が起こると言うことを官僚の側が知って、それを阻止するために行った許されざる逮捕騒動であった、というのが真相のようです。

そうでなければ、こんな時期、しかも野党の党首を逮捕する意味がわからない。おかしいとしか言えない。本当に大事件なら、選挙後で充分なのです。
しかし、それでは困るのだ。政治資金規正法では、大した罪にはならん。選挙前に逮捕して小沢政権をどうしても阻止しないと意味がなかったと言うことです。

逆に言えば、小沢氏が首相になれば、この官僚組織が大きく変わる可能性があることを、検察自身が証明してしまったようなものです。

田中角栄という国民宰相が検察によって倒され、その無念を一番弟子と娘が、本気で晴らした、あるいは、晴らそうとしている。そういう構図ですな。

そして、今回、言っちゃあ悪いが、検察の側にはどう見ても正義はない。三権分立という民主主義を保証する最優先の大ルールを犯しているだけでも大犯罪だと言うのに、そのあとの対処がグダグダ。なんですか、あの漆間という男の発言。「自民党に捜査が及ぶことはないと思う」と言ったと言う話。
当初、この言葉は「政府高官」という話だったので、誰のことかいな? と思ってたんですが、なんと驚くなかれ、漆間氏本人の発言だったとは。バカもここまで行くとおめでたい。自分のやっていることの卑劣さを自覚すらしていないのだから、腐っているなんてものではなくて、すでに生きてない。死んだ人間ですな。ゾンビです。
ただ、ひたすら税金を食らい続けるだけのごうつくゾンビ。自分のやってる卑劣さもわかってないバカだから浅薄にも自らしっぽを出してしまったというバカの極み。

こんな奴に税金使って、巨額の退職金を渡したり、天下り先を考えてやったりする必要はないでしょう。何の能力もないのだから、生活保護で生きてくれ。

ここ数日、いろいろ書いてきましたが、とにかく、この田中真紀子の演説ですべては幕引きです。あとは国民の側にまかされた、という事でしょう。僕的にはかなり安心しました。なので、たぶんもうあまり何も書かないと思います。

ま、そんな事で。

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索