ISBN:4480842586 単行本 橋爪 大三郎 筑摩書房 2001/06 ¥1,890 東京工業大学大学院教授の著者が同大学で講義している「宗教社会学」をもとにした本である。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教の世界4大宗教がどのように発生し変遷したか、中国から朝鮮を経て日本に入った儒教が日本特有の精神風土の中でどのように変質したかを「高校生を相手にするつもりで」語っている。だからわかりやすいが、…

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ついでなので、橋爪大三郎さんのこの本も紹介しておきます。この本も世界の宗教を概観できるのがいいです。

アマゾンの書評を見ると、伊藤延司という人が「良い本だが、日本人の宗教観は素朴すぎるとか教師的なおしつけがましさがある」というような反感を述べてます。

でもなぁ、その「日本人は素朴すぎる」というのは、橋爪さんが、最大限、読者の反感を避けるために選んだ言い方であって、本当は「日本人はあまりに宗教に対して無知すぎる、緊急に世界の常識を身につけなくては不幸だよ。」ということが、一番言いたいことだと思うのよなぁ、僕は。

日本人は本当に内面の精神性が幼いというか、ものすごい「危機」にさらされてるんだと思うのよ。ネィティブな宗教観に「論理体系」がないから。だから、物事の良し悪しを個人が必死になって考えて悩んで苦しんでるのよね。
それはさぁ、ある意味すばらしいことではあるのかも知れないけど、やっぱり無駄な面もものすごく大きいのよなぁ。

「わからんことは、わからん」

で、まぁええやんってなりにくいのですよ。日本人は。そういう意味で不幸だと思う。

ともあれ、この本は、世界の宗教がいかに成り立ってきたのかが、概略わかるので、良いです。
ISBN:4198611688 単行本 小室 直樹 徳間書店 2000/07 ¥1,890

ということで、世界の宗教をお勉強するための基本的な書籍となると、やっぱり小室先生は外せない。

やっぱり小室先生ですよ。

本当のことを言うと、まぁこの一冊を読めば、なぜ宗教を理解することが大切なのかとか、その他もろもろは全部わかっちゃうってものなんだけど、橋爪さんの本のアマゾンのレビューでもわかるように「日本人が大したことない」という視点に反感を感じる人だと、この本あたりは、全然受け入れられない可能性があるのよなぁ。

自分が無知であることを自覚すらしてない人が、どんな知識を得ようとしても、自分勝手に自分に都合のいいように曲解しかしないのですな。
それで、曲解して、よけいに混乱したりする。

なので、素直にありのままに書籍を読もうとする人にしか、勧められないんだけど、でもやっぱり、世界の宗教を概観するなら、この本です。論理的なところがすばらしいです。

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