自転車はいいなぁ。
ここのところ、仕事でちょっといらついてしまったり、事務所、自宅ともパソコンの調子が悪くなったり、なんだかんだと落ち込む事が多かったのです。

なので、つい買うのを伸ばし伸ばしにしていた自転車を、思い切って注文。今月の末には届くんだって。ああ、うれしい。
なんかもう、はやく乗りたくて乗りたくてたまりません。

注文したのは、もうミーハー丸出しなんだけど、アメリカの大手メーカーTrekのクロスバイク7.5FX。ヨーロッパの名門の自転車にしようかなぁとも考えたんですけどね。でもまぁ、初心者だし。とりあえずミーハーで行けば良いや!という事にしました。
初心者なんだから、下のレベルからやる、というのは、けっこう重要な事だと思ってるので。

Trekは、街乗り自転車としてのクロスバイクに関して、ホームページでキチンとわかりやすいアプローチの紹介ページを作ってくれているところが気に入って選んだ、というところがありますね。ようは「ママチャリしか知らない一般人にスポーツ自転車を導入した生活の実際を提案する」という事です。こういう事って、いま一番必要なアプローチだと思うし、それをキチンとやっている、というところを好感してるわけです。

Trekの街乗り自転車FXシリーズの紹介ページはこちら
http://trekfx.jp/

まぁ、例の「ベストセラーの女王」勝間和代さんも、たぶんTrekなんですよね。あの人もミーハーやなぁ。(笑) まぁええけど。
ま、そんな感じで、いまは入荷するのが楽しみで楽しみで仕方ないって状態であります。

自転車に乗るようになるまでの経緯は、

「自転車ツーキニストになるまでの紆余曲折。」
http://hitoyomi.diarynote.jp/200805231106010000/

にも書いたとおりで、知り合いのデザイナー君のおすすめだったわけですが、まぁ、ほんと、少し前から知り合いの方で、乗ってる人がけっこう多かったんですよねぇ。
それも、いろんな意味で尊敬できる方が乗ってるという事が多かった。
だから、すごーく注目だけはしてたのであります。

疋田智さんの著作も、前々から小耳には挟んでいたんですが、今回集中して読んでみて、かなーり影響をうけたのであります。
いや、ほんと、自転車は人類を救いますな。マジで。

環境には絶対良いわけですよ。co2がうんぬんと言っても何を言おうが、絶対良い。なんせガソリンなんか一切使ってないし。

で、メタボとかなんとか、健康の事を考えたって、自転車で毎日通勤するっていうのは、生活に組み込めるのだから、これまた絶対にいい。
ジムに行くとか、ランニングするとか言っても、週に二回の実行がまずしんどいですからなぁ。でも、自転車通勤ならそういう心配もありません。

やっぱりね、こういう事は生活に組み込むことが一番なんだよなぁって思うのであります。
まぁ、ここしばらくはスポーツ自転車に関していろいろ知識を得てしまったが故に、ママチャリに乗る気が起こらず、ちょっと自転車に乗ること自体にご無沙汰してますが。(笑)

あまり知られていないので、ここでちょっと書いておくと、日本のママチャリっていうのは、かなり特殊な存在なんですよね。

mixiで、このあたりの事について、日記のコメントで書いた文章があるので、ちょっとコピペしますね。

(引用開始)----------------------------
えー、自転車なんですが、日本は世界でもマレに見る「ヘンな」自転車大国なんですよ。
世界中どこを探しても、歩行者と自転車が歩道で共存してる国なんてありません。普通、車両と歩行者がごちゃまぜというのは「野蛮」という事になるそうです。

で、なんでそうなってしまうかというと、ママチャリというのが、これまた世界でも類例のない妙な存在でして「わざわざスピードが出ないように作った重たい自転車」だからでして、ママチャリの平均時速12㎞程度というのは、かなりとんでもなく遅く、「自転車としての意義を果たしていない」というのが実態であったりするようなんですねぇ。

これはひとえに国の怠慢が原因。モータリゼーションの流れで、車道が混雑し自転車対自動車での死亡事故が増えた時に、「自転車は歩道通行も可」と言って、ちゃんと道路活用ルールを明確化せずに自転車と歩行者にツケを回してしまったからなんですよ。

世界の「フツー」の自転車は平均時速20㎞から25㎞が出せて、信号機などが必要な都市部では、実は最速の移動手段なんですね。(ドアトウドアで移動でき、駐車場確保も手軽なので人の移動、書類の配達などでは、自転車が最速。まぁバイクもありますが、あれはガソリン食うしなぁ。)世界の最先端都市では、自転車をいかに活用するかこそがこれからの都市交通のカナメを握るとすら言われているそうです。

なのに、日本では人も自転車もごちゃ混ぜで、世にも珍しい「遅い自転車」「歩行行為にちょいと毛の生えた程度」で、「車の代替交通機関」として捉えられていない。ここが問題なんだそうです。

書類一枚のお届け、ちょいとした打合せ、程度の事に使われているクルマがどれほど多い事か。そういうのを全部自転車に代替できれば、渋滞の緩和、大気汚染の防止、市民の健康維持に役立って悪いことなし、良いことだらけ、なんですが。

でもまぁ、アジア全域において「自転車は貧乏くさい」という、昔ながらの価値観が、かなりこびりついておるので、事態はなかなか進展しないという事のようですね。

ともあれ、「クルマを排除し、自転車に置き換える」というのは、都市交通の今後を考えたときに、かなり大切で可能性の高い選択肢のようです。まず、このチョイスを考えねばいけません。はい。
(引用終了)----------------------------------

という事でしてね。

あんまり知られてないけど、ママチャリはだいたい20kg~25kgくらいの重さがあります。
で、スポーツ自転車は、入門用の比較的安いクラスの製品でも10kg~14kgまでなんですね。重さで10kgの差があるわけですよ。

この差を疋田智さん風に表現するなら「ママチャリは5kgの米を二袋くくりつけて走っているようなもの。長距離を走るにはもともと向いてないのだ」という話になるわけです。

だから、ママチャリで走っても、せいぜい3km~5kmしか走れないのですよ。疲れちゃうわけです。まぁ、もともとの設計が、「人間と共存するためにゆっくり走る」だからしょうがないと言えばしょうがないんですけど、自転車は本来「車両」でして、車道を走るのが当たり前なんですよ。人間とは共存させてはいけない乗り物なんです。

だいたい歩道というのは、車椅子の人から子供や老人にいたるまでの幅広い「徒歩」のための道路ですから、そこを30km近くスピードの出せる自転車が走るという事自体がかなりおかしいわけです。

道路というのは、つねに「弱者優先」の論理というのがありまして、歩道なら子供や車椅子をこそ、優先して法規や構造を考えないといけないし、車道なら、もっとも弱者である自転車を最優先に法規や構造を考えるのが当たり前なわけです。世界の常識って奴です。

だから、車に乗ってる人間がすべての道路でもっとも強者なのだから、もっとも萎縮して、「すみません。申し訳ない。通らせていただきます。」と思っていなければいけない存在なわけです。

ところが、日本では、産業育成のために自動車メーカーを優先して自転車を車道から追い出す、なんて事をしてしまったわけでして、それはもう根本からおかしいわけです。

世界の標準的な「道」のルールは、人>自転車>車となっているのに、日本では、車>人>自転車の順に優先されてるわけです。かなりおかしいんですね、これは。

この半年近くママチャリで街の中を走っていると、本当に、このあたりのおかしさは実感せざるを得ません。

ようは単純に、自転車は「存在してないようなモノ」扱いされてるんですよ。日本では。だいたいどこを走って良いのか良く分からないような仕組みになってますから。それはもう、かなりおかしい。

ガソリンを食いまくり、空間もムダに使う自動車を無制限に優先するものだから「交通渋滞」などというお笑いぐさの事態を引き起こしているわけでして。あんなもの「車には出来る限り乗るな!」という法整備をすればそれで良いのです。道が空いて車がスコンスコン走れるようになるんだから。車の値段を3倍くらいにすれば、自動車産業も損しなくていいし、道も空くわけですよ。で、車を都市部で個人所有してる人間からは10倍でも20倍でもいいから税金を取りまくればいいんです。それで別に何の問題もないです。

なぜなら自転車があるから!

ですね。

ガソリンを使わず、健康に良くて、しかも、ランニングのように腰に負担をかけることもない。素晴らしい道具であります。

もちろん雨の日には乗れませんが、その分、都市交通を充実させれば良いのです。それだけの話です。

自転車関連の本には良く掲載されてるんですが、地球上で最高にエネルギー効率の良い移動手段が自転車でして、これは本当に画期的なんですよね。何が画期的かというと、同じ[1km]を移動するのに必要なエネルギーを比較すると、ジェット旅客機で0.6カロリー、ヘリコプターで3.8カロリー、クルマで0.8カロリー、馬で0.7カロリーなのに、自転車は0.15カロリーですごく効率的! という事ではあるんですが、問題はその次でして、徒歩で0.75カロリーと、実は徒歩の方が効率が悪い! って事なんですよ。

まぁ、これは重さ1gあたりのエネルギーを考えてるので、異論もあるかも知れない内容ではありますが、それでも「そうかぁ、自転車は徒歩よりエネルギー効率が良いのかぁ」と思うと、いろいろ感じ入ることも多いのですよ。

移動するに際して、これほど効率の良いものはない、という話なんですがね。

しかし、これに加えて、僕がもっと注目するのは、スポーツ障害の問題なのであります。

健康だ! メタボ対策だ! と、みんな簡単にスポーツ、スポーツと言いますがね、本当にスポーツをしてる人は、みんなスポーツ障害にやられてるわけですよ。関節を悪くした、なんて人はザラなわけですね。

実際、いま一緒に仕事をしてるデザイナーさんも、腰が悪くて困っておられるんだけど、それはスポーツジムで足を鍛えるマシンジムをやりすぎたからなわけなんですよ。

健康、健康って言うけど、体を壊したら元も子もない。

で、その点、自転車は、坂を登るときに、体を鍛えるために、無理に強めの変速で登る、というようなおかしな事をしない限り、関節への負担もすごく少ないスポーツなのだ、というところも、ものすごく魅力なわけです。

健康のために、と言うことであれば、毎日やっても問題ないようなスポーツでないと意味ないわけです。ましてや「障害」が出てしまうようなのは論外なんですな。

でも、たとえば徒歩ですら、サンダルで歩くとかしたら、関節を悪くする可能性がありますしな。けっこう難しいものなのです。

膝にかかる重さというのは、普通に立っている状態を1として、歩いて3倍、階段の上り下りで5倍、ランニングで8倍にも達するわけです。

こんなもんを、キチンとトレーナーにつかずに、我流でこなしていたら、長年の継続で膝を悪くしてしまう可能性も出てくるんですね。

ウォーキングドクターーとして有名なデューク更家さんは、お母さんが健康のためにと毎日あるいておられて、でも砂浜という膝に負担のかかるところを歩いていたのに、そういう問題に気付かないまま、医者が「歩くのは良い」と言ってたのを鵜呑みにして、どんどん歩かせて、それで膝を悪くして寝込んでしまい、早くに亡くなられてしまったという事があったらしく、そのことがきっかけでウォーキングの研究に入られたんだそうで。

だから我流で無理に歩くとか走るとか、けっこう危険なんですよね。

ところが!

自転車にはそういう危険がかなり少ない。
なんせ、椅子に座ってるのと同じような条件ですから。
しかも、地面からの震動は自転車のフレーム自体が吸収してくれて、体には比較的小さな振動しか伝わらないのですよ。

でも運動量自体はかなり多いんですね。

というのは、一歩歩く、という距離を、足の回転で代替させてるわけですから、回転運動としての運動量は多いんです。軽い負荷で回数を増やしているような理屈です。だから量そのものは多い。まさに有酸素運動そのものなんですよね。

で、そのくせ、実際の移動距離は、歩くよりも、走るよりも、はるかに多いんです。足を止めてる時も惰性でちゃんと走ってるわけですしね。で、この「距離が稼げる」という事は、「飽きない」って事につながるんですね。同じ時間があっても、距離をたくさん移動できるとなると、コースの選択の幅がものすごく広くなるからです。飽きないって事は、日々続ける事ができるという事で、そこもまた良い点なわけです。

特に都市部は、すでに舗装率は100%に近いですから、ほんとうにどこにだって最小の力で移動できるわけですよ。街の自転車というのは、本当にあらゆる意味で最強の移動手段、健康増進装置なわけです。

人間の筋肉のうち7割が下半身、足にありますから、足を動かす運動が一番効率的な運動なんですけど、自転車はそれが最も顕著に行われるスポーツですからな。そら効果的ですわね。

もう、そういう自転車の良い点ばかりが、頭の中に入っている状態ですから、もう本当に早く自転車に乗りたくてしょうがないのです。

ああ、7.5FXはやく入荷しないかなぁ。乗りたいなぁ。

ま、そんなことであります。

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