原発に関しては、このひと月、いろいろ勉強してきました。
あまりに無関心なままであった自分を反省。国民として情けない。

えっ? と驚くような話もいくつもありましたが、全部本当でした。

●原子力がなくても火力だけで日本の電気はまかなえる。
●日本の電気は世界に比べて割高。(しかも燃料の処理などの価格はこれから上乗せ。)
●世界は自然エネルギーの流れ。
●海外では20年前後で自然エネルギー100%を目指すという話も出ている。
●洋上風力発電をやれば東電の一年分の発電量がまかなえるという試算も。
●日本の自然エネルギーの技術は世界一。
●しかし、自然エネルギーの市場はまったく育たず。
●なぜなら、電力会社が自然エネルギーの電気を買わないから。
●電力会社が自然エネルギーを買わないのは、自分たちが儲からないから。
●電力会社は利益率3.5%と電気事業法で定められているのでコストが上がったほうが得。
●一基3000億の火力では105億しか利益が取れない。原発は4500億で157億の利益。

ということなんですね。
本質はそういうことなんです。
だから、こんな事故があっても新規原発の計画が廃案にもならない。「また動かしたい」と言っている。それは単に法律の縛りから言うと、電力会社が稼ぐ方法は「よりコストのかかる仕組みで電気を作る」しか方法がないからなんです。そうしないと、自分たちの生活が破綻するわけです。

この利益3.5%を上乗せする方法を、「統括原価」というそうです。詳しく知りたい方は「統括原価」のキーワードで検索してください。なんで東電が、この期に及んでいまだに新規に原発を作ろうとするのかがさっぱりわからなかったのですが、この「統括原価」のことが分かって、「こらあかん」と思いました。「統括原価」こそが諸悪の根源だと僕は思います。

ですから、解決方法としては、電気事業法の改正を行うより他に手はないはずです。
だからこれは「政治」の問題で、「政治」が国民の意見を集約して国を動かさねばなりません。
それしか方法はないんです。
(本当は核エネルギーサイクル開発からの撤退ということを政府方針として閣議決定しないとアカンと思うのですが、それはまぁ付随問題ということにしておきます。)

国は、この期に及んで、いまだに復興財源をどうするかとか馬鹿なことを言ってます。そんなもの建設国債でも特別国債でもなんでもいいから、さっさと国民から借金して、困っている人たちを早急に救うことが最優先であるのに、何を馬鹿な論議をしているのか、ということです。
(復興増税などキチガイの言説です。頭がおかしい。国家予算の割付構造の事しか考えてなくて、経済の仕組みがまったくわかってない馬鹿の発言です。)

でも、政治家が国民不在の論議をしているのは、われわれが政治家に正しく意見を伝えていないからだ、という事もいえます。

表題の河野太郎は、自民党の政治家で、あの河野洋平の息子ですが、自民党の政治家なのに骨の髄から反原発という人です。
この人の意見がとにかくよろしい。

まず、このブログを読んでください。

●救済されるべきは東電ではない
http://bit.ly/f5L1I3

東京電力は賠償の金を電気料金に上乗せしようとしているが、それは駄目。まず自分たちが持っている資産などを全部吐き出してから考えろ、と言っていて、これは正論だと思います。(正論ではあるけど、現実的落としどころは、またちょっと違うのかも、ですが。でも、まずは正論を通さないとグダグダになるのです。)

で、送電網を国に売れ、と言っている。そうして実質的に送電と発電の分離を行う、という手順の提案です。これも非常に正しいと僕は思います。

日本の高い技術を、自然エネルギーに振り向けるには、国内に自然エネルギーの「市場」ができないと駄目なんです。そのためには送電網が一企業の独占物ではなくて、広く国民全部に開かれていないと駄目です。

なぜなら、たとえば太陽電池を家庭で導入するときには、あなたが作った電気を売る先がないとメリットが出てこないからです。
このあたりは電気の固定料金買い取り制度(これが日本版のフィードインタリフだったんですねぇ。知らなかった。でも率とかが悪いと思うけど。)というのはできてますが、どうも電力会社による買取は任意らしいのですな。話にならん。

だから、こういう話にならない事を、どうすれば実現できるのか?

という話になって、その点でも河野太郎は正しい事を言っております。


●声を上げますか、それとも泣き寝入りですか
http://bit.ly/eYGjHG

のブログで書いてるんですが、「とにかく、あなたの地域にいてる参議院や衆議院の議員に個人として意見を言いに行け」と言ってるんですね。

デモをするのも悪くないが、まず国会議員に直接文句を言えと。
それも、自分が住んでいる地域の議員に言えと。

そうか!その方法があったか!
なんで気づかなかったのか!

という気分です。

僕も民主党本部などにはメールで文句を送りつけたりしていたのですが、(当然本名で。本名でないと軽く扱われて効果が薄い。)直接議員に言う方が、そりゃ効果は高いわなと。

で、これはもう国家存亡の危機なんですから、民主党であろうが自民党であろうが社民党であろうが、なんでもかまわん。
とにかく衆議院や参議院で議決する、一票を持っている議員に直接文句を言うというのが、一番正しいし、効果も高いと思います。

反原発デモが東京中で起きているというのに、東電から広告費をもらっているマスコミは全然それを報道しません。だからマスコミに頼っていては結果が出ないわけです。

だからまず国民が動く。直接政治家に意見を言う。

これが正しいですわな。
ずっとどうしたらよいのか分からなかったのですが、これはかなり効果的な方法です。

いま、上記の河野太郎さんのブログは通常の4倍のアクセスで閲覧が進んでいるそうです。分かっている人は、着実に情報を得ています。このあたりtwitterの威力ですわね。僕もこういう情報はtwitterで得ております。
(twitterをこれからはじめようと言う人は、とにかくフォロー数を増やしてください。世間の風がどう吹いているのかを知る、くらいのつもりで、最低100人です。この最低100人の壁を越えないと、まともに情報が入ってきません。僕で現在1000人くらいです。)

まぁ、なかなか政治家の事務所まで出かけていって、話をするというところまではできないかも知れませんが、政治家にメールで意見を言うというくらいなら、まずはできると思うのでやってみようと思ってます。これは僕もいままでにも何度かやってます。内容によりますが、かなり批判的なことを書いて送っても、時間がかかっても返事をくれたりします。個人対個人という事になりますから。文句を言って「ぷい」と横を向いて返事もしないというような、お子ちゃまは政治家にはなれないでしょうし。なんだかんだ言っても、政治家になる、というような人は偉いのです。責任、という事をわきまえているのです。

(わきまえていない議員は落としてやればよろしい。このあたりが役人とは違うのです。政治家は落とされるのがいやだから、国民の意見をキチンと聞くのです。そこを正しく認識しましょう。)

それから、表題で書きました福島瑞穂がけっこうがんばっています。
識者との対談とかやってます。
さすがは反原発の社民党ですね。こういうときは頼りになる。

いまの民主党は民社党出身議員も多くて電力会社とはもともとズブズブなわけですから、もともとかなり原発問題には大鉈を振るうことができない体質なわけです。
だからこそ、たとえ民社党であっても議員に直接文句を言うというのが効果が高いわけです。それも地元の声として出すのがよい。

ご近所の人たちと意見をまとめて持っていければ一番なんでしょう。
「とにかくもう原発はいりません」という事を言わないと駄目なんです。

で、まずそういう人たちはマスメディアに洗脳されていて「え? 原発がないと今の暮らしが支えられないんでしょ?」とか言うに決まってるんですが、そうじゃないんですよ。休眠している火力発電所を全部動かしたら、とりあえず日本の電気は全部まかなえるんです。

で、自然エネルギーもかなり可能性が高くて、しかも、その導入や開発などをすれば、日本経済が上を向く可能性もかなり高いんですよ。

で、そういう話を福島瑞穂はこつこつと教えてくれてるわけです。
以下の動画を見てみましょう。
(お急ぎの方は「対談1」だけでよいです。)

●福島みずほ対談1 田中優さん「原発に頼らない社会へ」
http://www.youtube.com/watch?v=KhEEwZ7xKyE

●福島みずほ対談2 飯田哲也さん「中央集権から地方分権型へ」
http://www.youtube.com/watch?v=57R64qe1nwI&feature=relmfu

●福島みずほ対談3 西尾獏さん「自然エネルギーへの転換を」
http://www.youtube.com/watch?v=Dhqi5BxqVYE&feature=relmfu

●福島みずほ対談4 ドイツの脱原発・自然エネルギーの現状
http://www.youtube.com/watch?v=-3frIrHKwes&feature=relmfu


あと、「火力発電所だけで電力はまかなえる」という話に関しては、やはり小出先生のグラフが一番わかりやすいので、それもリンクしておきます。


■原発なしでも電力は足りてる 小出裕章
http://www.tweetbuzz.jp/entry/37024539/www.youtube.com/watch?v=PLJVLul6Wz0

「よくわからんわ」という人は、まず、こういう基本情報をしっかりと頭に叩き込んでおかねばなりません。そうしないとマスコミの洗脳攻勢にあっという間にやられてしまいます。味方と思ってた人が腰砕けになるとかするわけです。そういう効果をこそ、きゃつらは狙ってるわけですから、そういう地盤固めをしておかないといけません。
なにより僕自身が「原発がないとやっていけないんでしょ?」と思わされてきてましたから、よほど注意して「それは違うのだ」ということを理解しておかないと、本当に足元をすくわれると思います。

実際、こういう恥さらしな特集もあるわけです。

●原子力発電の代替エネルギーは何か
「空想エネルギー論」を蔓延させないための本質的コスト論
石井 彰

http://cmad.nikkeibp.co.jp/bin/checker?mode=4&mo=11&m=100016&d=0&e=0&s=0&c=&et=20110422040000&q=140362&o=23&url=http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20110413/219422/

この特集のサブタイトルになっている「空想エネルギー論」の「空想」というのは自然エネルギーのことを指しています。なんちゅうか、実にいやらしいタイトルのつけ方ですが、原発は核エネルギーサイクルと一体化してはじめて安くて長く使えるエネルギー源になるわけで、高速増殖炉の稼動すらまともにできていない原発こそが「空想エネルギー論なのだ」という視点が、この特集にはまったくないわけですよ。本当に馬鹿そのものです。

でも、こういう特集を日経ビジネスという雑誌が、上下にわけて大キャンペーンを打つわけです。経団連とずぶずぶなんやろなぁ、ということで、この記事は本当にひどいと思いました。

まぁ、とにかく、いくらデモをやっても、マスコミが取り上げないというのは、どうしようもない最悪状態です。電力会社に買収されてるわけです。

だいたい「ぽぽぽぽーん」のACだって、役員は電力会社の人間ばっかりですから。
マスコミはもう、本当に全然役に立たないのです。
前の戦争の時に日本全体を戦争に駆り立てたのもマスコミですから。
そこのところを忘れずにおきましょう。
いまだと「増税」と「TPP」ですかね。前者は役人のためのもの。後者はアメリカのためのもの。そういう利益団体に政治家が操られているわけです。

だから、キチンと情報を得て、政治家に直接かけあう、ということをしなければなりません。毎日顔を洗ったり、布団をあげたり、ゴミ出ししたりするのと同じことです。そういう感覚で「わしはこれは嫌」という事を政治家に言っておくということをしないといけない。役人もアメリカ高官も、それをしてるわけです。で、我々国民がそれをしないから、役人天国、アメリカの言いなりになってしまうわけですから。

ずっといろいろ調べていて、どうしたらいいのかよく分からなくて、ずっと考えていたのですが、この河野太郎さんの呼びかけが、もっとも現実的かつ正しい方法だと思いました。
みなさんも、地域の国会議員にいろいろと意見を言いましょう。まず人間対人間として、真摯に接するということをしないと駄目なんだと思います。
結局はそういうことが力を持つのだと思います。

書かねば、書かねばと思いつつ、でも具体的な行動策がわからなくて書けないままだったのですが、河野太郎さんの書き込みを見て、「そうか!」と思い立ち、あわてて、書きました。
ようは、もう行動するときだ、ということですね。

少なくとも僕は国会議員あてにメールは送ります。議員事務所に行くパワーのある人はぜひ行ってください。

(こういう事は、それぞれの人ができる範囲でできる範囲のことをすればいいんです。みんなが議員事務所に行く必要はないんです。だから「やってないから駄目だ」とかは言わないでください。1億円を出せる人は一人で一億円を出す。100円しか出せない人は仲間を募って100円を増やす。そのどちらも正しいのです。とにかく何らかのアクションを起こすこと。それしか言いようがありません。で、何もしないより、したほうがうんとよいのです。)

コメント

nophoto
勝無
2011年5月1日17:36

政治家に直接、意見が言えて既存の利害関係のしがらみの無いPCネットワークの中から、必ずや新たなジャンヌダルクが生まれ次世代の地平を拓くものと確信しています。
ひとよみにっきも然りです。
既存の不合理、矛盾、既得権益、にメスを入れ、Yes・Noの表明は勿論のこと、そのネットワークが次世代を拓く力となってまさに知性・理性で次世代を創造するのだと思います。
政治の力に個々人のそれぞれが有する知性・理性がもっとダイレクトに反映されるシステムを徐々にではありますが趨勢として其処彼処に萌芽を感じられます。
大まかなコメントになってしまいましたが、失礼します。


シゲ
2011年5月13日17:23

>勝無さん

書き込みありがとうございます。
お返事が遅れて申し訳ありません。

「政治家に直接意見を言おう」というのが河野太郎さんの提案で、「これは素晴らしい」と思って行動を起こしかけたのですが、いざ、自分の住んでいる区域の衆議院議員をネット検索で調べてみると、民主党の議員なのに離党しておりました。
で、なんでなのかな? と思ったら、民主党の代表選の前に、政治資金規正法で検察の毒牙にかかっていたんですね。

ええええー!そういう人だったのか!と思って、ちょっと調べてみると、なんと、代表戦の前に5人近くの「小沢系」の代議士が離党せざるを得なくなってるんですね。スキャンダルとか、なんだかんだで。

こんなもの、政治主導で官僚の利権構造を変革しようとした、小沢系議員の勢力を削ぐための官僚側の攻撃以外の何者でもないやんけ! と、いまごろになって、卑劣なやり方に気づいた、というところです。

でも、そうこうしてる間に、菅首相が「浜岡停止」「原発計画の見直し」を言い出して果たして、何をどう訴えたら良いものか焦点がぼけてしまって「何を要求すべきなのか」を自分に問い直すという事をやっている段階になってしまいました。

ということで、べつに「ひとよみにっき」は、ジャンヌダルクみたいな英雄的なにっきじゃないですよ。ヘタレで無責任でテキトーというか、まぁ、「なんか変やぞ?」という疑問を提出してるだけの日記です。

ともあれ、今後ともよろしくお願いします。

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