iPadの人気というのが、実は、いまいちつかめてなくて、ちょっと整理がついてなかったんですね。

で、いろいろ考えてたんですが、非常に大きいのはタッチパネルなんだろうな、とは思ってたんです。

ピンチ操作という、二本の指で画面を拡大縮小する操作が、おそろしく快適で、なおかつ年寄りにもわかりやすい。

ここがすごく重要なんだとは思ってたわけです。

けど、ピンチ操作だけに話題を集中させてしまうと、なんだかすっきりしない。んー、じゃなんやろ?と考えていって、いろいろ理由は考えられたわけです。

たとえば、アプリ。

アプリはiPhoneのアプリが、ほぼそのまま使えます。数も多い。だから、買ってソフトがないという状態にもならない。ここはとっても営業戦略上重要なところなんですけど、でも、ソフトということなら、普通のパソコンだって山のようにありますからね。

(ちなみに、iPhoneがすごく売れたのは、その時すでにiTunesがあって、音楽配信という「コンテンツ」がすでにあったというのは大きいと思うのです。先にコンテンツ市場があって、それが定着しているところに多機能なハードを出す。賢いやり方だと思います。iPadも同じことをやってるわけですわ。)

あと、iBookというコンテンツが楽しめる、と言う点。これは、人によっては2~3冊は鞄に入れてる人がいますから、鞄の空間を書籍から置き換えたから売れた、という部分があるよなぁとは思ってたわけです。これはこれで重要です。

でも、これも、あくまで置き換えニーズであって、「iPadでなければならない」というキラーコンテンツではないよなぁと思いまして。

で、実は今日、先の書き込みで書いた、iPadを買うか、iPhoneを買うかで悩んでいる彼と、店頭でiPadにさわれないか?と出かけてきたわけなのです。ま、無理でしたが。(笑)
ひたすらiPadを受け取りに来た人が、お店でiPadにSIMカードを入れてもらってるところを見てただけなんですけどね。白い手袋をはめて、ていねいにSIMカードをいれてましたが。

で、その彼が「iPadはマウスは使わないんよなぁ」という事をボソっと言いまして。

その時にはじめて、「ああ、そうか!」と気づいたわけです。

僕が、おぼろげに感じてた事を、一言で言い表すなら、


●iPadは、マウスを排除したパソコンである。


ということだったんですね。
これでほぼ、言い表せるよなぁと思ったんです。

ジョブスは、マウスをフューチャーしまくったパソコンであるMacを生み出した人だから、あまり声高に言うことはできないのでしょうけども、はっきり言って、


●マウスはできそこないのユーザーインターフェースツールである。


というのが僕の意見でして、あんなもの、誰にでも使える良い道具とは、どうしても言えないよなぁとずっと思っていたわけです。

実際、僕は現在マウスをまったく使ってないんですね。
自分の人生において、マウスを使っていた時期は、すべての時間を合わせても1年に満たない時間だろうと思うのです。マウスほど、非効率的で、役に立たず、くだらない道具はないと、忌み嫌っておるのですよ。

このあたり、マウスの非効率さに関しては、そのうち書いても良いのですが、(ものすごく、とんでもなく非効率なんですよ。体にも大変悪い。最低最悪の入力機器です。)そんな事はどうでもよくて、馬鹿なマウスなんぞを使わないiPadの快適さに、全人類が気がついた、と言うことの方が、はるかに重要なことだろうなぁと思っておるのです。

たぶん、それは、直感的に「これは良い」と、みんなが感じているのだって事だと思うのです。
逆に言えば、マウスとか、あるいはタッチパッドみたいなものがくっついているパソコンというものが、どれだけ醜いものだったのか?ということでもあると思うのです。

「わ、やだ、これ。触りたくないわ。」

と、感じさせてしまうのがマウスであると。僕はあえてそこまで言い切ってしまいたい。

先日読んだ本で、「生涯現役社会の作り方」というのがありまして、田舎の葉っぱを都会の料亭の飾り用に売っている「葉っぱビジネス」の話なんですが、この事業では、田舎のおばあちゃんが、葉っぱビジネスの経営者で、売れ筋商品の動向などをパソコンでチェックして作業されてるわけです。作付け計画とか練らないといけないし。

で、その時に、どうしてもパソコン操作をおばあちゃんたちに覚えてもらわないといけないからと、四苦八苦したのだそうですが、ネックはマウスだったという話なんですね。


「当然やわい!そんなもん!」


というのが僕の感想でした。マウスみたいな気持ちの悪い道具を人生を無駄なく生きてきた人生の諸先輩方が喜んで使うわけおまへんがな。あんなできそこないの道具を。と納得してたわけです。
まぁ、この事例では結果的にトラック・ボールを使ってみたら、みなさん使えるようになった、という話だったんですが、まぁこれからはiPadによるタッチパネルですかね。

(ちなみに、僕はもうずっとトラックポイントです。トラックポイントは素晴らしい。使わないのは大損。人類の宝。圧倒的に大絶賛しますが。)

たぶん、普通のなんでもない、あたりまえの発想をしている人なら、机に対して腕を動かして、しかも動かす位置も不定という適当でええかげんでムダの多い(やたらと腕が疲れる。)道具なんて、言葉ではなく、直感的に「気持ち悪い」と思うのが当然だと思うわけです。
少なくとも僕はそう思うし、心の底から、マウスという道具が大嫌いなんですよ。

で、たぶん、そういう変な感じとか気持ち悪さ、あるいは余分なしっぽみたいなものが、全然ない、すっきりした感じこそが、iPadの人気を支えている、かなり重要な部分なんじゃないのかなぁと僕は感じているわけです。

だって、本当にPad、「板」だけじゃないですか。
マウス、などというおかしなものもくっついてこない。

マウス。本当にヘンな存在ですよね。非人間的だ。おかしい。どう考えても肩がこるに決まってる。不自然な存在です。いらん。消えろ。邪魔や。クソ。カス。(どんどんエスカレートしてしまうなぁ。本当に嫌いです。マウス。)

そういうムダなものが消えた。そういうOSの構造なのだ、というところが素晴らしいわけです。
指一本。
そこが、一般人にわかりやすいということです。

マウス嫌いの僕は、一時期、タッチパネル液晶付きのノートパソコンを使っていた時期すらあるんですが、タッチパネルの方が、マウスよりうんと良い。直感的にわかりやすいので、精神的なストレスが少ないんですよ。
(マウスはストレスのタネです。)

ということで、iPadがここまで人気になっている、一番の要素は、タッチパネルでの操作だ、という事、それも、なによりも、


●マウスを排除している


ということが大きいと、僕は思っております。
タッチパネルだから良い、のではなくて、あの、クソのマウスを排除した、と言うことが重要なんだと思うわけです。
マウスをやめたら、こんなに気持ちよかったんやんけ! という事ですね。

これはジョブスも本当は思ってるんやろけど、さすがに言えまへんわなぁ。なんせマウス操作中心のマックを作った張本人なんやから。まぁ、あの時代は、マウスしかなかったんやろし、しゃーないわな。

ちゅうことで、繰り返し書きますが、iPadが売れてるのは、


●マウスを排除した、史上初のまともなパソコン。


だったからです。
これは、偏見だと言われるのを覚悟で、あえて断言してしまいたいです。マウス大嫌い人間としては。

ああ、いい世の中になってきたなぁ。
うむ。

コメント

Kei.K
2010年5月30日1:21

昨日KeiもiPad実機触ってきました。
iPhoneは3Gでも3GSでもよくあったことですが、『動作が止まる』ということが多かったんですが、それが無さそう、というのが率直な一番初めの感想です。
そして、シゲさんの言う“マウスを排除したPC”、しっくりきますね、その表現。
ただそう考えると、HDD(といっていいものなのかどうか)容量が少ないのが難点と感じます。
中小企業の会社の入口の壁に掛けて、社内LANに組み込んでおけば、受付いらずで人件費削減、さらに話題性もあり、自由に触って待ち時間も楽しんでもらえる!なんて使い方もアリなのかな、なんて思います。
あの大きさは自由度が高そうですね。

シゲ
2010年6月1日9:12

>Kei.Kさん
書き込みありがとうございます。
触ってこられましたか。僕も昨日触ってきました。想像以上に反応が良くて、きびきびした動きに驚きました。さすがはハードとソフトを一体開発しているアップルだけの事はある機械だなぁーと感心しました。でも想像してたより、ちょっと重さは重い感じ。

ビジネス利用だと受付用というのは良いアイディアですねー。僕はiPadは、「打合せデスク専用マシン」にぴったりだと思ってます。打合せに必要な資料を、閲覧するのにちょうど良いと思うんです。わざわざノートパソコンを持ってくるのではなくて、打合せテーブルに常設しておくイメージです。もちろん、ちょっとお客さまを待たせてしまう時もゲームをしてもらうとかできるし。

ラジカセに対してウォークマンがあったみたいに、パソコンに対してiPadがあるという、閲覧専用マシンと考えると理解しやすい機械かもしれませんね。なかなかに面白いメディアだと思います。

きゃおる
2010年6月2日10:45

iPad、買った~と自慢メールをくれたともだち、
翌日からふっつりとメールもツイートもなくなりましたww
はまりこんでるらしい。
シゲさんは買わないの~?
アプリ・バブルは来ないの~?

シゲ
2010年6月2日12:20

>きゃおるさん
かきこみありがと。

翌日からふっつり連絡無しというのは当然でしょうなあ。その人が、すでにiPhoneを使ってたかどうかで違うと思うけど、新しい「パソコン」を買ったんだから、設定とかにすごくハマらざるを得ませんよ。
僕もiPhone買って1か月は、いろんなアプリを試しまくりましたからなぁ。
また、アプリが安い。100円とか200円とかばっかりやもんなぁ。無料バージョンと有料バージョンがあるソフトも多いし、そういうのをとっかえひっかえ試すだけで時間がどんどん過ぎていってしまう。
僕は、iPhone環境が、やっと安定してきたところです。スケジュール管理ソフトなんて、つい先週まで、2種類を平行して使って、やっと「こっちにしよう」と決めたところですから。

で、僕は、いまのiPadは買いません。液晶のタッチパネルだと、キーボードがブラインドタッチで使えないのですよ。ちょっとでも指が触ったら、文字が入力されちゃうので。外付けキーボードを付けないと長文作成が無理。せっかくの大画面なのだから仕事での長文作成をやりたいと思うんやけどね。
で、外付けキーボードまで持ち歩くのはちょっと重いしなー。いや、好きな人は外付けキーボードとiPadを持ち歩くらしいけど。

特にアメリカでは、すでに電子書籍が定着しているので、本を3冊以上持ち歩いているビジネスマンならメリットがあるのですよ。iPad+キーボードを持ち歩く方が便利。本を20冊でも30冊でも入れられるわけやから。
できるビジネスマンが大量の本を読むのは常識ですから。情報こそがメシのタネですからな。

でも、日本では、電子書籍はまだまだやし、僕は、いまは近々出るiPhoneのOSのバージョンアップでiPhoneでも外付けキーボードが使えるようになるので、それを使います。

で、噂によると、来年にはiPad-mini という文庫本サイズのiPadが出るらしいので、それが出たら、そっちに乗り換える予定。それまではiPhoneを使い倒す。電子書籍もiBookがiPhoneで使えるらしいし、キンドルもiPhone用のアプリが出るんじゃないか?と思うし。とりあえずはそれで充分。
iPhoneの方が、デジカメやGPSも使えて便利度高いしね。
まぁ、そんなことであります。

nophoto
マウス
2010年8月25日13:56

マウスないと仕事にならない人も沢山いると思います…

ネットしたり単純な打ち込みやデータ管理だけならマウスも必要ないと思いますが…

シゲ
2010年8月25日15:00

>マウスさん
書き込みありがとうございます。
そうですね、現状のソフトウェアはマウスを前提に設計されていますから、それに慣れてしまった大半の人は、マウスがないと仕事にならないでしょうね。

でも、勘違いしていただきたくないのは、

●マウスは完全にトラックポイントやトラックボール・タッチパネルに置き換えることができる。

ということです。マウスがなくても別に困りませんよ。(ま、タッチパネルはマウスとは置き換え不能というか、まったく別の操作体系とも言えますが。)

ですから、はっきりくっきりと、

●マウスはできそこないの入力ツール

なんです。
で、それを一番に言ってるのが、実はマウスを生み出した発明者なんですね。(誰だったかは忘れました。すみません。)マウスを生み出した人自体が「あくまで仮想的に作ったとりあえずの入力装置がここまで普及してしまうとは思わなかった。」と言っていて、もともと入力装置として完成しているとは決して思っていなかったんです。

マウスがここまで普及したのは、単に構造が単純なので、量産化するのが簡単だったことと、シンプルだったがゆえに特許をどこか一社が独占することがなかったので普及した、ということに過ぎないんですよ。

僕は昔のIBM、現在レノボのノートパソコンについているトラックポイントが大好きなのですが、一度トラックポイントの使い方に慣れると、とてもではないですが、マウスなどという未完成な入力ツールに戻る気にはなれません。肩はこるわ、マウスを探して画面から目を離し、画面に戻ったらマウスカーソルを探し直す手間が発生するという、ばかばかしさ。完全なブラインドタッチを身につけていたら、マウスは作業効率を何倍も悪くする悪魔のような道具です。(笑)

トラックポイントは、本当に素晴らしいのですが、いかんせんレノボの特許でがんじがらめですから、一般的に使われてはおりません。他社のスティック型の入力装置などでは、どうしようもなく使いづらいです。雲泥の差。なので普及していないんですね。

より良い入力方法、というのは存在しているのですが、このように、種々の条件で普及していないということはあります。だから、使いにくいけれども、「マウスというとても効率の悪い道具で仕事をしないと仕事にならない」という悲惨な状況が世の中に溢れているということは、とても悲しい事だと、僕は思っています。

ということですので、別にマウスは、すぐれているから普及しているのではない、ということはご理解いただきたいと思います。大量生産に向いている。特許の縛りがない。そういうつまらん理由が最優先されています。ほんとうに優れている入力方法があれば、マウスは必ず駆逐されます。

実際、マウスを素敵な入力機器だとして宣伝しまくったアップル自体が、iPadでマウスを捨て、とうとうパソコン本体の方にまで、マルチタッチのタッチパッドをつけるようになりましたよね?僕はまだ、あのタッチパッドの方が、はるかに入力機器としてまともだと思います。

マウスはPCの歴史の中で歪んで定着してしまった、未完成のできそこないの道具である。

という見方こそが、僕は歴史的にも、事実としても、適正だと思っております。

シゲ
2010年8月25日15:03

追記。

ちなみに、マウスがいかに不適切な道具であるかは、本文中でも紹介しましたが、「生涯現役社会の作り方」という書籍がありますので、それをぜひぜひ読んでみてください。
マウスは本当に使いにくい道具なのだ、ということがしみじみと分かるはずです。
同じソフトでも、トラックボールならじいさんばあさんにも使えるのに、マウスでは使えないんです。それは入力装置として話にならないということです。それが事実です。
まずは、そういう資料を提示しておりますから、それに目を通してからご意見をいただければと思います。

nophoto
マウス
2010年8月26日20:12

僕は難しい事はよくわかりませんが、クリエイターとしてマウスは絶対に無くならないと断言できます。
ペンタブやマウスが絶対的に有利な仕事も世の中にはあるのですよ

シゲ
2010年8月26日20:43

>マウスさん
書き込みありがとうございます。
もちろんマウスはなくなりませんよ。当然です。価格が安くて、普及してますし、これ以上低価格のポインティングデバイスは、そうそう作れないでしょうから。
だから絶対になくなりません。

でも、ペンタブレットとトラックボールがパソコンに標準でついてたら、まぁまずマウスを使う人はいないと思いますよ。マウスはどこまで行っても、「汎用的に、いろいろな用途に使える、廉価な入力装置」でしかないですよ。

とくにクリエイターの方であるなら、入力装置は「すべて」使いこなしてみた方が、絶対に、圧倒的に、確実に効率的です。試しもせずに「これが絶対」というのはおかしいです。それは単なる思いこみと、「慣れてるものが好き」という感情判断でしかありません。

繰り返し書きますが、

●「生涯現役社会の作り方」

は、一度読んでみてください。
じいさん、ばぁさんに使いづらいものを、嬉々としてして「クリエイター御用達だぜ!」とかいうようなカッコだけの判断で最上と思われているのなら、それはあまりに偏った見方です。

クリエイターであろうが、なかろうが、人間に使いにくい道具は、

●使いにくい道具

なんです。圧倒的かつ絶対的に。まず事実として「使いにくい」という事実があるだけです。
そして、

●もっと良い道具、良い環境。

というのは、必ずあって、それはドンドン追い求めるべきです。それこそがクリエイターでしょう。

別に難しい事を言っているわけではありません。カンタン、使いやすい、ジジババでも説明なく使える方が「使いやすい道具だ」というだけです。

ちなみに、パソコンでイラストを描くなら、ペンタブレットとトラックボール、トラックポイントでは可能だと思いますが、マウスはかなり難しくなると思いますよ。描けなくはないでしょうが、かなり肩に力が入って疲れると思います。何十グラムかのマウスを、ずっと持ち上げ、降ろす作業をえんえん、えんえん繰り返しているのですから。

まぁ、道具を選ぶのは好みですから、「使いにくい道具をわざと選ぶ表現」というのは、あっても良いんですがね。書道でもホウキみたいな筆で大きな字を書いたりしますから。
しかし、ホウキみたいな筆が文字を書く道具として優れているというわけではありません。

マウスはあくまで「廉価で汎用的に使えた暫定的なツール」でしかないです。どこまで行っても。展示会とかでオマケでもらうボールペンみたいなもんですよ。

パソコンは年々価格競争が厳しくなってきて、入力装置はどんどんチープになってます。キーボードもペラペラになってきて、昔の機械式キーボードのような打ちやすさは、なかなか求められなくなってきてます。
そういう中でもマウスだけは変わらず生き残っているのは、部品点数も少なく安く作ってもそこそこ使える道具になるからです。ただそれだけのことで、それが入力装置としてベストだから生き残っているのではありませんって。それが現実ですよ。

できうるなら、良い道具、良い環境で仕事をしてください。その方が気持ちいいですよ。ほんとに。
とにかくマウスはかなりできの悪い道具です。きっぱり断言します。

シゲ
2010年8月26日20:59

ちなみに私は、一応ライターもやってますが、クリエイターの端くれとしてマンガなんかも描いてた事もありまして、ペンタブレットも使ってましたし、腕が腱鞘炎になったときはトラックボールも使っておりました。
当然、文章入力は完全ブラインドタッチで文字入力してますし、PCと人間のユーザーインターフェースということには、幅広くかなりいろいろ試してきた方だと思います。

その中で言うなら、ウィンドウ操作などはトラックポイントがベスト、イラストなどを描くなら、やはりペンタブレット。手書きで描ける人ならスキャナー取り込み。CADのような図面作成ならキーボードによる操作が一番効率的です。

で、このどの用途においてもマウスはとても使いにくい、2番以下です。3番とか4番です。

ただし、マウスは、いちおうどの操作もやってやれなくはないのです。そして価格が圧倒的に安い。だから「なんでもできるパソコンには、いちおうなんでも対応できるマウス」が適しているし、セットで販売されるのです。ペンタブレットでウィンドウ操作は、かなり面倒ですから。
「なんでもそこそこやれる道具」というのがマウスであって、どう考えても「クリエイティブな作業」に向いた道具とはとうてい思えません。

実際に試した限りでは、そういう結論にしかならなかったので、少なくとも私は、それぞれの専用道具を購入し終えた21世紀に入ってからは、マウスを一切使っておりません。

マウスなど、専用道具一式をそろえれば、完全に使わなくて済むモノなんです。
「あくまでパソコン初心者が、パソコンをそこそこ使うのに便利な道具」
それがマウスという道具の用途です。それ以外にメリットはまったくありません。廉価で汎用性が高い。それだけです。

nophoto
pomme
2011年4月1日1:47

マウスの不完全さ、なるほどなぁと思いました。ただ、高齢者の場合、トラックボールに慣れてしまうと、買い替える際に選択肢が少なく、合ったものを探すのが大変ではないかな、と心配です。
トラックパッドとトラックポイントは優劣が付けにくいと個人的には思います。最近のトラックパッドはタップや慣性、水平垂直スクロールなど進化が著しいので、両方あるのが理想です。で、キーボードメインの時はトラックポイント、web閲覧やアプリケーションのメニュー選択などはトラックパッドを使う、と。
ちなみに、CADのような(建築)図面作成を本業にするものですが、ソフトにもよりますが、一般的なものでは、キーボードによる操作だけでは不可能です。現状マウスが一番操作しやすいと思いますが、ペンタブ+タッチパネルでの操作に移行する日が近づきつつある、期待しています。

シゲ
2011年4月1日6:27

>pommeさん
書き込みありがとうございます。
「マウスの不完全さ、なるほどなぁと思いました。」と書き込みいただきましたが、実は僕はこの書き込みでは「マウスの不完全さ」について、正確には不完全さを表記しておりません。

なのであらためて、ちょっと説明しますが、ようは、「マウス+キーボードの場合は画面、マウス、キーボードの視点の三点移動が必要になる」という事なのです。

マウスというのは、位置が固定されておりません。机の上で「どこかの位置」にあります。なので、キーボード操作をした後で、必ず目視によるマウスの存在場所確認が必要なんです。
トラックボールの場合は、これが固定されていますから、かなりラクになります。

トラックポイントの場合は、これがキーボードに固定されていますから、ブラインドタッチができる人間であるなら、このマウスを探す動作そのものが一切必要なくなるんです。

ですから、マウスを排除するだけで、まずなにより「無駄な挙動が減る」という、大きな大きな大きな大きなメリットが生まれるんです。この「無駄な挙動」が、どれだけPC作業の効率を下げてしまっているかについて、キチンと考えている人はとても少ないと思います。

●マウスは基準位置がない。故に目視による位置確認が必ず必要。

これです。すべての害悪はここに帰結します。
このあたりの事は、多分、PC使用者の頭上にカメラを設置して、操作している最中の動画を、マウス、トラックボール、トラックポイント、トラックパッド、すべてで比較検討してみたいくらいです。想像するだけで、圧倒的に、ずば抜けて、マウス操作での腕、目の動きに無駄が出るはずです。
こんな事は、少し頭の中でシミュレーションすればすぐに分かることでして、どう考えてもマウスが圧倒的に無駄が多い。
Macが登場したときは、その「画面の中を手で触るような感覚」自体が新鮮だったから、逆にちょっと動作に無駄がある方が「触ってる感覚」が味わえて良かったわけですが、iPadの時代になって、そういうまやかしは、もう通じないと思います。
長くなるので、ここでいったんコメントを割ります。

シゲ
2011年4月1日6:38

トラックパッドとトラックポイントの挙動の差をpommeさんは優劣つけがたいとされていますが、僕個人の意見としては、やはり1:10くらいの比率でトラックポイントに軍配を上げます。トラックポイントなら、お絵かきソフトでイラストが描けますが、トラックパッドでは無理です。
それと、トラックポイントというのは旧、日本IBM、現レノボの発明品の名称であって、類似のスティック型の入力装置とは全然別物です。東芝のアキュポイントとかSONYのVAIOシリーズに搭載のスティック型入力装置あたりなら「トラックパッドと同等」だと思いますが。
とにかく「トラックポイント」は、まったく別種のものです。ずば抜けて優れています。これが最上で、他にこれを上回る選択肢はありません。

ただ、それでもトラックパッドは、最近ではMacがマルチタッチを採用してiPadでの操作をパッド上でも再現するような方向になっていて、これはかなり面白いと思います。ですので「トラックポイント+トラックパッド(マルチタッチ採用版)」というのは、かなり便利だろうと言う気はします。それは正しい進化だと思います。

長くなったので、また割ります。

シゲ
2011年4月1日6:51

高齢者にとっては買い換え時にトラックボールでは困る、というお話ですが、それは勝手なお節介というものでしょう。「これが良い」と思えば、意地でもなんとかするし、それが使えないなら買い換えないという選択肢を選ばれるのではないですかね? 年寄りは、流行とかハヤリみたいな事には全然流されませんよ。そこは心配不要だと思います。大山のぶよがブロック崩しの達人だったり鈴木史郎アナウンサーがバイオハザードの達人だったりするような事と同じです。
ようはそういう人生の達人は「目的」が達成されることを最優先で考えるので、「選択肢が少なくなる」などというような事は、どーでもよいと考える、ということです。

PCの作業は、多くの場合、目的の操作があって、それがいかに効率的に的確に行えるかが問題なのであって、その「工程」において、マウスというものが、圧倒的に「非効率」であることが問題なわけです。
だから目的志向が明確なら、絶対にマウスは選ばない、というところに至るのです。そういうことなんです。

●無駄なものはいらん。

ということです。これがまず何より最優先の事です。
ですから、「一般的なCADでは現状マウスが一番操作しやすいと思います」というのは、多分その通りなんだろうとは思うのですが、それはマウスが廉価で作られ、PCの標準ポインティングデバイスとして普及してしまっている、現在の状況にソフトハウスが最適化してしまっているからであって、同じだけの知恵と労力をトラックポイントやトラックボールに注げば、それこそ、もっともっとはるかに便利で快適なCADソフトが出るのは間違いありません。
これはもう、マウスがもともと持っている構造的欠陥の問題なのですから、いかんともしがたい、動かしようのない事実だと思います。

また、割ります。

シゲ
2011年4月1日6:59

とは言うものの、すでにマウスというものは、とても廉価で制作できるポインティングデバイスとして普及してしまっていますから、これを廃絶しようとしても無理なんですね。
上の方で「クリエイター」と名乗る人がクリエイティブな作業には不可欠なんだ、と書いておられますが、僕もまさにその「クリエイティブ」な世界で仕事をしてるのでわかりますが、本当にクリエイティブをやろうと思ったら、「効率」を考えないなんてあり得ません。
そういう意味では、本当は、ソフトごとに専用入力装置があっても良いくらいなんです。
でも、それは市場が許してくれない、ということでしかないんですよね。
このあたり取り違えてしまうのは問題だなぁと思います。
マウスはあくまで「安くて、けっこう使えるポインティングデバイス」という存在でしかないわけです。そこはどこまで行っても変わらないと思います。だから、マスセールスを狙うソフトである限り、それはマウスで操作しやすくするしかないわけです。それはもう宿命でしかない。

しかし、その同じソフトでも、おそらくはトラックポイント+キーボード+タッチパネルで使えば、もっとずっと、うんと便利になる可能性は、かなーーーーーり高いわけです。
そんなソフトはありませんけどね。
まぁ、世の中そんなものです。

また割ります。ちょっと別の話題が書きたいので。

シゲ
2011年4月1日7:14

だから、本当に便利で快適なソフト、というのは「マウスを前提にせずに開発する」と、かなりたくさん出てくる可能性があって、たぶんiPadは、そういう可能性を切り開いていると言うことなんだろうと僕は思ってるわけです。

で、最後にダメだしで、マウスのダメなところを付け加えると、「マウスを持って机の上を滑らせるには、マウスを持ったまま、腕をわずかに空中に浮かせる必要がある。」という、どうしようもない、決定的な欠点があるわけです。これはどこまで行っても解消できないマウスの避けられない悪条件です。

モノを持ったまま、腕、あるいは手首より先を、空中に浮かせ続ける、のですよ? これで疲れないと言う方がおかしい。

パソコン操作をすると、肩が痛くなるとか、腰を悪くするという話が良くありますが、私に言わせれば「あったりまえでしょ、マウスなんか使ってるんやから。そらしゃーないで。」と思うわけです。

人間の骨格上ですね、「机の上の物体を平行移動させる」というのは、腕全体を使う、かなり負荷の大きい操作なんです。
これは、一度試してみれば、すぐにわかります。少しのマウス移動なら小指の付け根を机につけて、そこから先を空中に浮かす程度で済みますが、ある程度マウスの動きが大きくなると、腕全体を動かさないとダメなんです。その時、よく観察していただきたいのですが、腕の筋肉をかなり総動員した形でマウスを動かしてるはずです。
たかが、ちょっとウィンドを移動させるとか、その程度の作業のために、腕全体をグワっと動かさないといけない。

もう、お笑いですよ。
頭おかしいんと違うか?と僕なんかは思ってしまう。
根本的などうしようもない欠陥なんです。
こんなもので、長時間作業なんかしたら、そら腰を悪くするのは当然ですわ。

そういう本質的欠陥があるから、何をどうしたって、トラックポイントやらトラックボールやら、トラックパッドの方が、

●どんな事があろうと絶対によりよいポインティングデバイスなのだ。

ということになるんです。
つまり、ようは、

●マウスはダメダメ。

と言うことです。他に答えはありません。

まぁ、そういう事です。

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