アクセス解析を見てみると、意外にも「民主圧勝の理由」で検索してる人がちらほらいてるんですね。
前に書いた
●民主党圧勝の理由。「自民がひどかったから民主が勝った」というのは、大嘘だなぁ。
http://hitoyomi.diarynote.jp/200908311845476563/
が、けっこう検索でひっかかってるらしいんです。グーグルで「民主圧勝の理由」での検索で1ページ目に入ってるみたいで。
で、へぇ~と思いまして、同じ「民主圧勝の理由」で書かれている記事を読んでみると、想像してたより、他の記事の内容が浅い。あら、そうなの?という感じ。
圧勝、圧勝と言うけど、もともと「選挙区で1位の人間しか当選しない」という小選挙区制は、極端に言えば1万票と1万1票の1票差でも多い方だけが勝ってしまう選挙制度で、前回の郵政選挙の時だって「得票数で見れば僅差」と言われてたわけです。
郵政選挙って奴は郵政のものすごい金額の貯金が民営化されて、世界金融筋が運用できるようになるかも知れないって事で、かなりの金が動いた選挙だったわけですね。テレビなんか番組自体が「郵政イエスかノーか」ばっかりやってたし。巨大広告代理店がCM合戦をやって、考えのない人間を洗脳することで時局を動かそうとした選挙だった。
でも、そうやってマスコミを動かして動く投票行動というのは、実はわずかなわけです。
郵政選挙の時だって得票数では僅差だったわけで。
なので、今回の選挙だとて、もしかしたら、郵政選挙の時とおなじく「僅差で大勝」とかになってしまうかもなぁと僕は思ってたんですね。
で、あの副島隆彦さんですら「勝ちすぎは良くない」と言っておられるし、世間の風評では「民主勝ちすぎ」が定番の言い方になってるんですが、僕はそうは思ってないんですね。
これは大きなパラダイムシフトであるわけなのだし、大事なのは選挙後の実際の運営なのだから、僅差で大勝というのではなく、「国民の熱い支持があっての政権交代」という実質がなければ意味がないと思ってたわけです。そうでないと、すぐまた官僚にあやつられて、民主党が第二の自民党化するだけですから。(すでにチラホラと自民党化の傾向も見えます。)
やはり政権というものは、国民からの信任が厚いかどうかというのは、すごく重要だと思うわけですよ。選挙もせず、「禅定」で譲り受けた安倍くんなんか、ブッシュとの会談がなかなか実現しなかったし。
ところが、鳩山さんはオバマから電話がかかってきたりして、首相に選ばれて10日で会談。
扱いが違うわけですよ。それはやっぱり。
ひとえに「国民からの信任を得ているかどうか」が問われるわけです。
あのクリントンの嫁はん国務長官をごらんなさいな。民主党政権になる前には、日本に来て「自衛隊の給油活動を継続してね。」と小沢さんに申し入れて、小沢さんに蹴られて、で、西松建設みたいな事が起きたりしたわけです。それがいまでは「給油活動でなくてもいい」とか発言してる。えらい違いや。
外から見てた方がわかりやすいわけですよ。「日本を動かしてるのは官僚だ。官僚を手なづければ、この国は動かしやすい。」と、むこうの政治家はわかってるわけです。
実際、コロコロ変わる政治家と太いパイプを作るより、日本の場合はずっと変わらず政策作成をしている官僚を支配したほうが思い通りに動かしやすいわけですからな。
だから「拒否できない日本」の関岡さんがあばいたように「年次改革要望書」というような文書による日本改造計画がそのまままかり通っていたわけです。
でも、日本国民が一丸となって「ノー」と言ったら、これはもう「年次改革要望書があるから、それに沿って政策つくるのが筋でしょ」というような官僚操り策は通用せんわけですな。
だって日本は日本国民のものなんだから。肝心の国民が「イヤ!」と言ったら、それはどうしようもない。
田中宇さんなんかは、「それはアメリカが多極化を目指しているからだ、アメリカの方向が変わったんだ」とか言う話になるわけですけど、そういう難しい話かなぁ? それより何より国民全体の大きなうねりとかがあったら、よその国の人間にはどうしようもないというそういうこと何じゃないの?って僕は思う。
で、世間を見渡しても、いまだに民主圧勝の理由は、きまぐれな国民がフラフラしていた結果だ、みたいな論調が見えたりするんですけど、それは違うよなぁってつくづく思うわけです。
前回の郵政選挙だって、得票数では僅差で、まさにフラフラしていた層をとりこんだ事で「大勝」になったわけです。
しかし、今回はテレビで「政権交代がやってくる!」とかを大々的にキャンペーンしていたかというと、全然そんな事はないわけですね。やってたのは、警察のリーク情報を垂れ流しにしてただけの「のりピー事件の顛末」ばっかりだったわけです。
これは、日本の権力構造が変わってしまって官僚が「悪者扱い」される事を嫌がった警察が「警察は正義」という印象を国民に持ってもらうために、えんえん、えんえん、選挙期間中ずっと、しつこいくらいに、マスコミにリークし続けた、官僚の側の一大キャンペーンだったわけですよ。
で、この結果どうなったかというと、実は、かなりの「フラフラした層」が、自民にころんでしまったんだと、僕は見てます。
というのは、選挙前は各メディアが議席予想で「民主最大320議席、自民は100を割る危険性」と言ってたのに、実際は308:119だったわけです。
これ、かなり自民党が勝ってるよ。
いやほんとに。
この予想に関しては、かなりの新聞社が外してしまってるんです。新聞社は「外れました」などとは言いませんから、注目されず、「民主大勝!」で済ませてますけどね。
ともあれ、そういう事だから、「フラフラした層」が民主に流れたというような話は、あんまり説得力がないよなぁって思うわけです。
実際、今回自民党総裁選に出馬して、谷垣さんに破れた河野太郎さんなんかは、「今回自民党は勝ちすぎました」と言ってたらしいんですね。「は?」って思うじゃないですか。こんなにボロ負けで。
でも、そうじゃないんですよ。古手の議員が残っちゃったわけです。森元総理もそうだし、まぁ他いろいろ。もうね、古い政治家はいらんと。そういう事が言いたかったらしい。負けるなら、どっか~んと負けて、完全に世代交代が完了した方が、巻き返しもしやすいって話な訳です。
比例代表と小選挙区の二つの仕組みで選挙は行われますけど、政治家の間では、比例で勝ったところで、大きな顔はできないわけです。小選挙区で勝たないとダメ。
今回、河野太郎なんて誰も知らなかったのに、総裁候補で出てきて(出てきただけでも大したものなんですよ。推薦人20人集めたって事だから。)それで144票もなんで取ったかというと、この人は小選挙区で勝ったからです。
石破さんも自民党の中で発言力が大きくなってますが、この人も小選挙区で勝ったからです。
総裁が谷垣さんになりましたけど、この人も小選挙区で勝ったからです。くしくも、あの比例代表でやっとこひっかかってギリギリ議員として残れた小池百合子が「小選挙区で勝った人が総裁になるのよ」と言ったらしいですが、その通りなんですね。
ようは、国民の信任を得たかどうかなんです。
で。
その「信任」は、どうやって得たか?
それは河野太郎を見ればわかりやすい。
この人は駅立ちをやった。
毎日やった。
朝は「いってらっしゃい。河野太郎です。」、夕方は「おかえりなさい。河野太郎です。」
これをえんえんやり続けた。
ようはどぶ板選挙を徹底的にやったわけです。
今回自民党で生き残ってるのは、そういう、どぶ板選挙を本気でやった人だけなんです。
ようは国民の側を向いた人だけ。
ここがものすごく大事です。
郵政選挙みたいに大きなお金が絡んでるときは、マスコミを使ったマスメディア選挙で「風評で政権が動く」みたいな事もあるでしょうけど、今回のように、そういう巨額資金の取り合い合戦もみえていないと、それはもう、ひたすら「どぶ板選挙」しかないわけです。
で、前の「民主圧勝の理由。『自民がひどかったから民主が勝った』というのは、大嘘だなぁ。」でも書いたように、今回民主党が勝った理由も、河野太郎とまったく一緒なんですよ。
ひたすら「どぶ板」です。
選挙後、いろいろ雑誌やブログを読んでみたけど、やっぱり民主党議員のどぶ板が半端ではなかった。
前に書いた記事のコメントに付け加えた情報の再録になりますが、例の中田安彦さんのブログでは、「小沢は新人の候補に駅立ちを一日数十回、戸別訪問三万件をするように言っていたという。」という話が載ってました。
また、アエラによれば、愛媛の永江孝子の場合、
(引用開始)-----------------
昨秋以降、街頭演説が1300回。約30ある中学校区での集会は2巡した。
(引用終了)-----------------
という事らしい。
半端じゃないんですよ。回数が。
これを、僕はもう、8/30日の選挙の開票報道を見てた時に直観的に気付いてたわけです。
だって、民主党の議員の多くが「小泉チルドレン」とは違う、堂々たる政治家という受け答えの人が多かったからなんです。
当選してすぐの時は、コメンテーターから、ちょっと意地悪な質問とかも出ますけど、そういう質問へのあしらいの仕方が慣れてる議員とかがけっこう多かったんですね。
それはやっぱり、この「どぶ板」を山盛りやって、現場で国民からのヤジやら怒号やら痛烈なる批判やらを、えんえん浴びながらも、どぶ板をやり続けてきたからだろうと。そういう事なわけです。
前の記事にも書いたけど、ひたすら角栄さんのやり方そのままなんですよ。まさに田中角栄直系の弟子小沢一郎の指示があったからこそなわけです。
これも前の記事の繰り返しになりますが、
「民主党は、国民と顔を合わせ、その回数を重ねることで、マーケティングリサーチと、新人育成とを同時に行ったのだ。だから大勝したのだ。」
って事です。
民主党の議員の言葉の裏には、
●駅立ち一日数十回
●戸別訪問 三万件
●街頭演説1300回
●中学校区での集会30×2=60回
というような膨大な数の国民との接触回数がある。
これこそが民主大勝の、一番大きな理由で、他の理由はかなり小さいんです。
そうでなきゃ、もっと他の党に票が流れてるはずなわけです。
国民の不満を「聞く」人間がいて、そこに票が流れた、ということです。
なにより、それが一番大きな理由でしょう。
で、小選挙区制というのは、郵政選挙の時のように、そして今回のように、優勢な側が大勝することが簡単に起きる選挙制度なわけです。
それを日本人は正しく体験してしまったわけです。郵政と民主大勝と。2回の両極を見た。
一回はマスコミ主導で、二回目はどぶ板主導。
どちらにせよ、がんばった側が大勝する。
そして政権交代は可能な仕組みである。
それを学んだ。
ということは、次が民主党になるとは限らないって事です。
また自民党が大勝する可能性だっていくらでもある。
民主党が政権運営を失敗したら、「自民党にやらせろ」ってなる。
それは、国民の側が本気でそう思ったら、そうなるって事です。(思わせたら、かな?)
それを国民の側が学んだって事が、今回の選挙では一番大きかったのではないか?という気がします。
まぁ本当の事を言うと、小沢さんが農協に頼らずに農家に個別補償しますよと言ったり、子ども手当だしますよと言ったりした「国民へのバラマキ政策」が、すごく支持されたというのは大きいんですけどね。直接バラマキが組織票を崩したっていうのはある。
あと、あんまり公明党が自民党と長く付き合って、宗教政党が本来受け持つべきだった「平和の党」としての役割が果たせず、他の宗教団体が不満に感じだしたっていうのもけっこう大きいわけですが。立正校正会が自民党応援に回らなかったとか、そういうのが大きいって言うのもある。
あと稲森さんも民主応援だったし。稲森さんの下には中小企業がごちゃまんと付いてますからねぇ。もの凄い数やから。
それと、大阪の橋本府知事が民主支持を表明したのも、少なくとも大阪では大きかったんじゃないかなぁ。
そういうキーパーソンが、心情的に民主に傾いたというのはかなり大きかったでしょう。
日本は本当に「組織票」の世界ですから。実は「フラフラした層」の動きは、それほど大きくはないわけです。そういうキーパーソンを小沢さんがからめ手で直接落としていったというのも理由としては大きいでしょう。
しかし、それでもやっぱり、一番大きい理由は、「どぶ板」ですわ。
それが今回の選挙では、一番大きかった。
なんか、副島隆彦さんの学問道場の有料会員向けのページに書かれてたんですが、昔は小沢さんは、議員に金をばらまいて選挙運動をしてたんだそうですよ。その資金調達こそが、彼の「剛腕」の源泉だったらしいんですね。
でも、ある時から、そういう金を配るというのをやめて、議員には「地盤を配る」に変更したんだそうです。「この地域はお前にやる。自分で刈り取れ。」という事らしいですね。
で、よくよく考えてみたら、金をいくらもらったところで票にならなかったらうれしくもなんともないわけですよ。金をもらうより票が欲しい。それが政治家でしょう。それが本質なんだから。「小選挙区で勝った人が総裁になるのよ」という小池百合子のセリフこそが真実なわけです。
金より票だ。
時代が変わるとか、世の中が動くとか言う時は、やっぱり「金より票」なわけですよ。
金を取りに行くのではなく票を取りに行く。
そういう姿勢を持つか持たないかこそが運命を分けたって事じゃないですかね。
まさに本質回帰でしょう。
で、小沢さんは地盤だけ渡して「票は自分で刈り取れ。駅立ち一日数十回。戸別訪問3万軒。それをやれ。」と言ったわけです。つまりは票を取る取り方だけ教えた。(+国民へのバラマキ戦略なんだけど。)
こういう部分をマスコミはあんまり言わない感じがすごくある。新聞にせよ、テレビにせよ、「小沢チルドレン・小沢ガールズで、小沢の力が増す」という話ばっかり。
いやー、それも違うでしょって思うんですよね。
地元回りをしたのは小沢さんじゃなくて、各議員なわけですよ。票を握ったのは、各議員なんですよ。で、票さえ取ったら、議員は強いんですよ。「小選挙区で勝った人が総裁になるのよ」という小池百合子のセリフがすべて。
だから、今後大変なのは、小沢チルドレンvs小沢一郎なんですよ。国民の信任を得た議員なんて、古手議員の言う事なんて、そうそう聞かないですよ。河野太郎を見よ、ってことです。票さえ手に入れたら、こっちのもんだって事で。もちろん小泉さんみたいに党内で刺客を立てるとか、そういう「党の動き」ってことでは小沢さんが剛腕をふるうでしょうけど、もうすでに衆議院戦をかいくぐってきた個別の議員や小沢ガールズは、国民を背負ってるって思ってるからねぇ。いくら小沢さんでも筋が通ってなかったりしたら反感を持つはずだし、たぶん、「国民の信任」を背景に党の支配層=小沢さんを批判することになるはずです。
(なんでこういう、当たり前のダイナミクスを、いまのマスコミは読めないのか?本当にマスコミの質が下がってると情けなく思いますな。見た目の女子アナばっかりちやほやするからアカンのやと思う。)
やっぱりだから、「どぶ板」で国民の顔をとにかく見る。それが本質回帰で一番重要な事だし、今回の選挙での民主党大勝の一番の理由でもあるって事です。
いまは、その本質回帰を、本当に自民党にやってもらいたい。
正しい批判勢力が育たないと、それこそ民主党が、また官僚にあやつられるような事になっておしまいなんだし。
がんばれ自民党って思う。谷垣さんは自転車乗りやし。(関係ないか。)
いやほんま自民党の再生がいまの日本の命運を握ってるんやけど。
はたしてどうなりますことか。
前に書いた
●民主党圧勝の理由。「自民がひどかったから民主が勝った」というのは、大嘘だなぁ。
http://hitoyomi.diarynote.jp/200908311845476563/
が、けっこう検索でひっかかってるらしいんです。グーグルで「民主圧勝の理由」での検索で1ページ目に入ってるみたいで。
で、へぇ~と思いまして、同じ「民主圧勝の理由」で書かれている記事を読んでみると、想像してたより、他の記事の内容が浅い。あら、そうなの?という感じ。
圧勝、圧勝と言うけど、もともと「選挙区で1位の人間しか当選しない」という小選挙区制は、極端に言えば1万票と1万1票の1票差でも多い方だけが勝ってしまう選挙制度で、前回の郵政選挙の時だって「得票数で見れば僅差」と言われてたわけです。
郵政選挙って奴は郵政のものすごい金額の貯金が民営化されて、世界金融筋が運用できるようになるかも知れないって事で、かなりの金が動いた選挙だったわけですね。テレビなんか番組自体が「郵政イエスかノーか」ばっかりやってたし。巨大広告代理店がCM合戦をやって、考えのない人間を洗脳することで時局を動かそうとした選挙だった。
でも、そうやってマスコミを動かして動く投票行動というのは、実はわずかなわけです。
郵政選挙の時だって得票数では僅差だったわけで。
なので、今回の選挙だとて、もしかしたら、郵政選挙の時とおなじく「僅差で大勝」とかになってしまうかもなぁと僕は思ってたんですね。
で、あの副島隆彦さんですら「勝ちすぎは良くない」と言っておられるし、世間の風評では「民主勝ちすぎ」が定番の言い方になってるんですが、僕はそうは思ってないんですね。
これは大きなパラダイムシフトであるわけなのだし、大事なのは選挙後の実際の運営なのだから、僅差で大勝というのではなく、「国民の熱い支持があっての政権交代」という実質がなければ意味がないと思ってたわけです。そうでないと、すぐまた官僚にあやつられて、民主党が第二の自民党化するだけですから。(すでにチラホラと自民党化の傾向も見えます。)
やはり政権というものは、国民からの信任が厚いかどうかというのは、すごく重要だと思うわけですよ。選挙もせず、「禅定」で譲り受けた安倍くんなんか、ブッシュとの会談がなかなか実現しなかったし。
ところが、鳩山さんはオバマから電話がかかってきたりして、首相に選ばれて10日で会談。
扱いが違うわけですよ。それはやっぱり。
ひとえに「国民からの信任を得ているかどうか」が問われるわけです。
あのクリントンの嫁はん国務長官をごらんなさいな。民主党政権になる前には、日本に来て「自衛隊の給油活動を継続してね。」と小沢さんに申し入れて、小沢さんに蹴られて、で、西松建設みたいな事が起きたりしたわけです。それがいまでは「給油活動でなくてもいい」とか発言してる。えらい違いや。
外から見てた方がわかりやすいわけですよ。「日本を動かしてるのは官僚だ。官僚を手なづければ、この国は動かしやすい。」と、むこうの政治家はわかってるわけです。
実際、コロコロ変わる政治家と太いパイプを作るより、日本の場合はずっと変わらず政策作成をしている官僚を支配したほうが思い通りに動かしやすいわけですからな。
だから「拒否できない日本」の関岡さんがあばいたように「年次改革要望書」というような文書による日本改造計画がそのまままかり通っていたわけです。
でも、日本国民が一丸となって「ノー」と言ったら、これはもう「年次改革要望書があるから、それに沿って政策つくるのが筋でしょ」というような官僚操り策は通用せんわけですな。
だって日本は日本国民のものなんだから。肝心の国民が「イヤ!」と言ったら、それはどうしようもない。
田中宇さんなんかは、「それはアメリカが多極化を目指しているからだ、アメリカの方向が変わったんだ」とか言う話になるわけですけど、そういう難しい話かなぁ? それより何より国民全体の大きなうねりとかがあったら、よその国の人間にはどうしようもないというそういうこと何じゃないの?って僕は思う。
で、世間を見渡しても、いまだに民主圧勝の理由は、きまぐれな国民がフラフラしていた結果だ、みたいな論調が見えたりするんですけど、それは違うよなぁってつくづく思うわけです。
前回の郵政選挙だって、得票数では僅差で、まさにフラフラしていた層をとりこんだ事で「大勝」になったわけです。
しかし、今回はテレビで「政権交代がやってくる!」とかを大々的にキャンペーンしていたかというと、全然そんな事はないわけですね。やってたのは、警察のリーク情報を垂れ流しにしてただけの「のりピー事件の顛末」ばっかりだったわけです。
これは、日本の権力構造が変わってしまって官僚が「悪者扱い」される事を嫌がった警察が「警察は正義」という印象を国民に持ってもらうために、えんえん、えんえん、選挙期間中ずっと、しつこいくらいに、マスコミにリークし続けた、官僚の側の一大キャンペーンだったわけですよ。
で、この結果どうなったかというと、実は、かなりの「フラフラした層」が、自民にころんでしまったんだと、僕は見てます。
というのは、選挙前は各メディアが議席予想で「民主最大320議席、自民は100を割る危険性」と言ってたのに、実際は308:119だったわけです。
これ、かなり自民党が勝ってるよ。
いやほんとに。
この予想に関しては、かなりの新聞社が外してしまってるんです。新聞社は「外れました」などとは言いませんから、注目されず、「民主大勝!」で済ませてますけどね。
ともあれ、そういう事だから、「フラフラした層」が民主に流れたというような話は、あんまり説得力がないよなぁって思うわけです。
実際、今回自民党総裁選に出馬して、谷垣さんに破れた河野太郎さんなんかは、「今回自民党は勝ちすぎました」と言ってたらしいんですね。「は?」って思うじゃないですか。こんなにボロ負けで。
でも、そうじゃないんですよ。古手の議員が残っちゃったわけです。森元総理もそうだし、まぁ他いろいろ。もうね、古い政治家はいらんと。そういう事が言いたかったらしい。負けるなら、どっか~んと負けて、完全に世代交代が完了した方が、巻き返しもしやすいって話な訳です。
比例代表と小選挙区の二つの仕組みで選挙は行われますけど、政治家の間では、比例で勝ったところで、大きな顔はできないわけです。小選挙区で勝たないとダメ。
今回、河野太郎なんて誰も知らなかったのに、総裁候補で出てきて(出てきただけでも大したものなんですよ。推薦人20人集めたって事だから。)それで144票もなんで取ったかというと、この人は小選挙区で勝ったからです。
石破さんも自民党の中で発言力が大きくなってますが、この人も小選挙区で勝ったからです。
総裁が谷垣さんになりましたけど、この人も小選挙区で勝ったからです。くしくも、あの比例代表でやっとこひっかかってギリギリ議員として残れた小池百合子が「小選挙区で勝った人が総裁になるのよ」と言ったらしいですが、その通りなんですね。
ようは、国民の信任を得たかどうかなんです。
で。
その「信任」は、どうやって得たか?
それは河野太郎を見ればわかりやすい。
この人は駅立ちをやった。
毎日やった。
朝は「いってらっしゃい。河野太郎です。」、夕方は「おかえりなさい。河野太郎です。」
これをえんえんやり続けた。
ようはどぶ板選挙を徹底的にやったわけです。
今回自民党で生き残ってるのは、そういう、どぶ板選挙を本気でやった人だけなんです。
ようは国民の側を向いた人だけ。
ここがものすごく大事です。
郵政選挙みたいに大きなお金が絡んでるときは、マスコミを使ったマスメディア選挙で「風評で政権が動く」みたいな事もあるでしょうけど、今回のように、そういう巨額資金の取り合い合戦もみえていないと、それはもう、ひたすら「どぶ板選挙」しかないわけです。
で、前の「民主圧勝の理由。『自民がひどかったから民主が勝った』というのは、大嘘だなぁ。」でも書いたように、今回民主党が勝った理由も、河野太郎とまったく一緒なんですよ。
ひたすら「どぶ板」です。
選挙後、いろいろ雑誌やブログを読んでみたけど、やっぱり民主党議員のどぶ板が半端ではなかった。
前に書いた記事のコメントに付け加えた情報の再録になりますが、例の中田安彦さんのブログでは、「小沢は新人の候補に駅立ちを一日数十回、戸別訪問三万件をするように言っていたという。」という話が載ってました。
また、アエラによれば、愛媛の永江孝子の場合、
(引用開始)-----------------
昨秋以降、街頭演説が1300回。約30ある中学校区での集会は2巡した。
(引用終了)-----------------
という事らしい。
半端じゃないんですよ。回数が。
これを、僕はもう、8/30日の選挙の開票報道を見てた時に直観的に気付いてたわけです。
だって、民主党の議員の多くが「小泉チルドレン」とは違う、堂々たる政治家という受け答えの人が多かったからなんです。
当選してすぐの時は、コメンテーターから、ちょっと意地悪な質問とかも出ますけど、そういう質問へのあしらいの仕方が慣れてる議員とかがけっこう多かったんですね。
それはやっぱり、この「どぶ板」を山盛りやって、現場で国民からのヤジやら怒号やら痛烈なる批判やらを、えんえん浴びながらも、どぶ板をやり続けてきたからだろうと。そういう事なわけです。
前の記事にも書いたけど、ひたすら角栄さんのやり方そのままなんですよ。まさに田中角栄直系の弟子小沢一郎の指示があったからこそなわけです。
これも前の記事の繰り返しになりますが、
「民主党は、国民と顔を合わせ、その回数を重ねることで、マーケティングリサーチと、新人育成とを同時に行ったのだ。だから大勝したのだ。」
って事です。
民主党の議員の言葉の裏には、
●駅立ち一日数十回
●戸別訪問 三万件
●街頭演説1300回
●中学校区での集会30×2=60回
というような膨大な数の国民との接触回数がある。
これこそが民主大勝の、一番大きな理由で、他の理由はかなり小さいんです。
そうでなきゃ、もっと他の党に票が流れてるはずなわけです。
国民の不満を「聞く」人間がいて、そこに票が流れた、ということです。
なにより、それが一番大きな理由でしょう。
で、小選挙区制というのは、郵政選挙の時のように、そして今回のように、優勢な側が大勝することが簡単に起きる選挙制度なわけです。
それを日本人は正しく体験してしまったわけです。郵政と民主大勝と。2回の両極を見た。
一回はマスコミ主導で、二回目はどぶ板主導。
どちらにせよ、がんばった側が大勝する。
そして政権交代は可能な仕組みである。
それを学んだ。
ということは、次が民主党になるとは限らないって事です。
また自民党が大勝する可能性だっていくらでもある。
民主党が政権運営を失敗したら、「自民党にやらせろ」ってなる。
それは、国民の側が本気でそう思ったら、そうなるって事です。(思わせたら、かな?)
それを国民の側が学んだって事が、今回の選挙では一番大きかったのではないか?という気がします。
まぁ本当の事を言うと、小沢さんが農協に頼らずに農家に個別補償しますよと言ったり、子ども手当だしますよと言ったりした「国民へのバラマキ政策」が、すごく支持されたというのは大きいんですけどね。直接バラマキが組織票を崩したっていうのはある。
あと、あんまり公明党が自民党と長く付き合って、宗教政党が本来受け持つべきだった「平和の党」としての役割が果たせず、他の宗教団体が不満に感じだしたっていうのもけっこう大きいわけですが。立正校正会が自民党応援に回らなかったとか、そういうのが大きいって言うのもある。
あと稲森さんも民主応援だったし。稲森さんの下には中小企業がごちゃまんと付いてますからねぇ。もの凄い数やから。
それと、大阪の橋本府知事が民主支持を表明したのも、少なくとも大阪では大きかったんじゃないかなぁ。
そういうキーパーソンが、心情的に民主に傾いたというのはかなり大きかったでしょう。
日本は本当に「組織票」の世界ですから。実は「フラフラした層」の動きは、それほど大きくはないわけです。そういうキーパーソンを小沢さんがからめ手で直接落としていったというのも理由としては大きいでしょう。
しかし、それでもやっぱり、一番大きい理由は、「どぶ板」ですわ。
それが今回の選挙では、一番大きかった。
なんか、副島隆彦さんの学問道場の有料会員向けのページに書かれてたんですが、昔は小沢さんは、議員に金をばらまいて選挙運動をしてたんだそうですよ。その資金調達こそが、彼の「剛腕」の源泉だったらしいんですね。
でも、ある時から、そういう金を配るというのをやめて、議員には「地盤を配る」に変更したんだそうです。「この地域はお前にやる。自分で刈り取れ。」という事らしいですね。
で、よくよく考えてみたら、金をいくらもらったところで票にならなかったらうれしくもなんともないわけですよ。金をもらうより票が欲しい。それが政治家でしょう。それが本質なんだから。「小選挙区で勝った人が総裁になるのよ」という小池百合子のセリフこそが真実なわけです。
金より票だ。
時代が変わるとか、世の中が動くとか言う時は、やっぱり「金より票」なわけですよ。
金を取りに行くのではなく票を取りに行く。
そういう姿勢を持つか持たないかこそが運命を分けたって事じゃないですかね。
まさに本質回帰でしょう。
で、小沢さんは地盤だけ渡して「票は自分で刈り取れ。駅立ち一日数十回。戸別訪問3万軒。それをやれ。」と言ったわけです。つまりは票を取る取り方だけ教えた。(+国民へのバラマキ戦略なんだけど。)
こういう部分をマスコミはあんまり言わない感じがすごくある。新聞にせよ、テレビにせよ、「小沢チルドレン・小沢ガールズで、小沢の力が増す」という話ばっかり。
いやー、それも違うでしょって思うんですよね。
地元回りをしたのは小沢さんじゃなくて、各議員なわけですよ。票を握ったのは、各議員なんですよ。で、票さえ取ったら、議員は強いんですよ。「小選挙区で勝った人が総裁になるのよ」という小池百合子のセリフがすべて。
だから、今後大変なのは、小沢チルドレンvs小沢一郎なんですよ。国民の信任を得た議員なんて、古手議員の言う事なんて、そうそう聞かないですよ。河野太郎を見よ、ってことです。票さえ手に入れたら、こっちのもんだって事で。もちろん小泉さんみたいに党内で刺客を立てるとか、そういう「党の動き」ってことでは小沢さんが剛腕をふるうでしょうけど、もうすでに衆議院戦をかいくぐってきた個別の議員や小沢ガールズは、国民を背負ってるって思ってるからねぇ。いくら小沢さんでも筋が通ってなかったりしたら反感を持つはずだし、たぶん、「国民の信任」を背景に党の支配層=小沢さんを批判することになるはずです。
(なんでこういう、当たり前のダイナミクスを、いまのマスコミは読めないのか?本当にマスコミの質が下がってると情けなく思いますな。見た目の女子アナばっかりちやほやするからアカンのやと思う。)
やっぱりだから、「どぶ板」で国民の顔をとにかく見る。それが本質回帰で一番重要な事だし、今回の選挙での民主党大勝の一番の理由でもあるって事です。
いまは、その本質回帰を、本当に自民党にやってもらいたい。
正しい批判勢力が育たないと、それこそ民主党が、また官僚にあやつられるような事になっておしまいなんだし。
がんばれ自民党って思う。谷垣さんは自転車乗りやし。(関係ないか。)
いやほんま自民党の再生がいまの日本の命運を握ってるんやけど。
はたしてどうなりますことか。
コメント
ただ、文明史的なところも見ないと・・・。と希望的観測ながら思います。
また、そうでないとこの地球の上で人間が生きていけなくなりそうです。
この国土でやしなえるのは6000万人が限界じゃないかと思うのです。
で、自動車とかは多すぎ。
さて、中央集権的な権力と官僚制の相似な形をみるとこれにバイアスをかけるのは容易ではないでしょうねぇ。
書き込みありがとうございます。
>さて、中央集権的な権力と官僚制の相似な形をみるとこれにバイアスをかけるのは容易ではないでしょうねぇ。
これが問題なんですよね。「官僚の暴走」。
僕が思ってるのは、日本の官僚の問題は、「自分が暴走してしまっていることに気付いてない」ことだと思ってるんです。
普通は、官僚が法律を作ったらダメなんですよ。だから、いくら政治家に力がなくても、アホな政策でも、絶対に何も言わずに黙ってそれに従う、ということをやってくれないと困るんです。
でも、やっぱり「俺が政策を作っちゃる!」とか思ってる、
●バカな官僚
が多いんですよね。あるいは、
●間違ってることに気付いてもいない官僚
と言っても良いです。
政治家が出来の悪い政策を行って、国がもめるのは「良いこと」なんです。みんなで話し合って決めてるんだから。
でも、いくら法的整合性があり、物事がうまく回ったとしても、官僚が政策を作っている限り、それは、
●絶対的な悪
なんですよ。
この、根本がわかってないと思います。
国が混乱するとか、政治が混乱するのは、国民の側の特権であって、それがあるからこそ、問題点を確認しながら、「自分たちの力で、自分たちの国を運営する。」ということができるわけです。
しかし、官僚、特に日本の官僚は、自分達が「経済動向という不合理なの自然の波に揉まれた経験がまったくない、カタワの人種」であるのだという自覚が、まずないわけです。
差別用語を使って悪いんですが、それが現実なんだからしょうがないんですね。事実なんだから。
だから、そういう人種に、社会に参画する権利は、もともとないんですよ。働きだしてから退職するまでの生活が完全に保証されてるわけですから。そんな人間が世の中の仕組みを作ってはいけませんって。
ところが!!!
この「もともと不適格者なのである」という、ちょっと考えれば誰にでもわかることを、実は官僚どもも気付いてないし、政治家も半分くらいはわかってないし、国民に至っては「お上」とあがめてしまう始末なわけです。
●官僚という存在は、もともと政策立案に不的確な存在なのである。
という大大大大大前提が、いつのまにか、この国では消えてしまってる。
無意識的に、「なんとなーく」、「従来からの受け継ぎで」、官僚が正しい政策を行っているように思いこんでしまうクセがあるわけです。
でも、みんな「無意識」に「お上は正しい」と思ってるので、これをひっくり返すのは、なみ大抵ではないわけですよ。鳩山さんですら「官僚政治からの脱却」と言わずに「官僚依存政治からの脱却」と弱腰の言い方しかしていない。
まぁ政権政党についたのだから、政策の継続性や、社会の安定性に責任を持つのが当然で、そうなると官僚を上手に使いこなさなきゃしょうがないんでしょうけど、でも本筋は、
「官僚が政策を立案するのは絶対的な間違い」
という事をつねに質しておかないとアカンよなぁと、僕は思ってます。
でも、鳩山さんは「友愛」ですからねぇ。官僚たちにも「友愛」で臨むんでしょうねぇ。官僚達も、もともとは悪い人間ではないだけに、簡単に絡め取られてしまうよなぁ、そんな弱腰ではって、僕は大変危惧しております。はい。
明治に作った天皇の官僚がそのまま生きているのですよ。だから、彼らは偉そうにするわけ。
「お下」ですか。なるほど。パブリックサーバントという考え方を日本風に一言で言うなら、そうなりますね。「おしも」?「おした」?どっちでもいいけど、公僕=おおやけのしもべ、つまりは「市民の奴隷」ってことですからね。
生活の保障があるというのも「公の奴隷」だからこそですものね。給料だって日本人の平均以下でないとおかしい。あんな経済価値のない仕事をして、それで平均より上だったら、それこそ国が潰れてしまいますよ。
でも、若手公務員の給料は別として、40代以上の公務員の給料や退職金は異常に高いですしね。民主党政権はやっとこさ「天下り禁止」に手をつけたけど、その程度では甘いと思いますし。
もっとドッカンドッカン、給料を下げるべきだと思うんですがねぇ。(政治家の給料も下げた方が良いと思ってるんですが。)
天皇制そのものは、悪い制度でもないと思ってるんですが、日本の官僚制度は、政策立案をするという時点で、かなり極悪な仕組みだと思います。
いやいや、その元官僚さんの具体的な退職金の金額をキチンと数字で聞き出すべきですよ。
「そんなにもらってない」という額が、実はトンデモない数字だったりするんですから。
「ちょっと待て!それのどこが少ないねん!」という数字だったりします。
このあたりこそが、「官僚が無意識に暴走している」という事の自体把握の重要ポイントなんですよ。
基本的に官僚の給料も退職金も人事院が決めているわけですが、その人事院での額の決め方が「大手企業の金額に準拠」というような形になっています。(人事院がそう言ってるわけではありません。人事院は全国●●万社の企業からの調査です、という言い方しかしていません。しかし、その数万社の選び方が最初から歪んでるとか、そういう話です。)
で、「普通の官僚」の方々は、「人事院が決めているのだから、そうそうおかしな事はないはずだ」という前提に立って「俺は少ない」と言ってるわけです。
しかし、確定申告のデータを元に、統計資料を作れば、もともと人事院自体が不要のはずですし、官僚は、そういう確定申告のような自営業や、サラリーマン個人の収入の平均値より「下」であるべきなのが「筋」なわけです。もともと役人に赤字やら不況による減俸、リストラなどはないわけですから。
だから、相当に低い給料でなくてはいけないんですよ。
で、あまりに低い給料だから、「そんな仕事を定職にしたくはない」というようなものでなければいけない、というのが、本来の役人の仕事なわけです。
そんな仕事をする人が増えるより、一般市民であり、経済活動に貢献する人が増える方が、税収だって増えるし、日本という国の運営的にも合理的なわけですから。
「役人」みたいな、もっとも後方業務に手間やパワーをかけるなんて、一番愚かしいことです。
こんな事は考えるまでもないことです。
役人は、本当に最低賃金とか平均を下回る賃金で働かねばおかしいんですよ、もともと。存在自体が「経済に貢献しない」「ムダの極み」なんですから。それが本質なのですから。
だから、その元官僚さんだって、どんな金額であれ「俺は、生涯をかけて、まったく日本経済に貢献もせず、関与もせず、ただ事務処理を行っただけなのに、生涯にわたる安定した給料をもらった上に、過分な退職金までいただいて、実にありがたいことだ。日本の国は本当にすばらしい国だ。」と、確定申告の平均以下の賃金であったとしても、言わねばならない立場なのだって事なのですよ。
だから「俺はそんなにもらっていないなぁ」と言った段階でその人はアウトなんですよ。絶対的にアウト。理由はどうあれアウトです。それを許してはいけないんです。そんな事を言う権利は、その人には「まったくない」からです。
でも、そういう事を平気で言うんですよ。それこそが、「官僚の無意識の暴走」であり、それをつい見過ごしてしまう、国民の不注意だってことです。