脳を「見える化」する思考ノート
2008年11月4日 読書 コメント (1)
■ノートは再読することが大事。
●脳を「見える化」する思考ノート
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4828414487
今日は、先日紹介した「東大ノート」の本と共通テーマで、ノートテイキングについて。
書店では、あんまり売れてるように見えないんですけど、この本は「ノートというものを、どう使うべきなのか」というのが、キチンと書かれていて、かなりの良書だと僕は思ってます。
この本で書かれているのは、
●自分が解決したい課題やテーマを、
ノートに余白を大目にして書き込み、
繰り返し見る事で何度も考え、
余白にアイディアを書き足して、
解決策や思索を深めていく。
という仕組みの提案で、単純に言うと、ただそれだけの本なんです。
言ってるのはそれだけ。
僕は、仕事のノートとは別に、思考とか発想だけをまとめるノートを、この春から用意して使い始めたのですが、その使い方に役立つところがたくさんありまして、「おお、これは良い!」と即買いしたわけです。
が、どうも世間の評判はあまり良くないみたいなんですねぇ。実際、アマゾンの評価を見ても、あんまり良い事が書いてない。
そうかなぁ? 僕はすごく良いと思ったんやけどなぁ…。
たぶん、
●ふつうの人は、自分のノートをあまり読み返したりしない。
んでしょうね。
メモやノートというのは通常、
1)書くことで覚える。
2)書いて忘れる。
というところに効能があって、だからこそ
●読み返すのはメモした内容を忘れしまった時
になってるんだと思うんです。
でも、メモやノートの効能には、
3)再読して思索を深める。
という部分もありまして、この本は、そういう用途でノートを使いたいと思っている人には、とても良いヒントになる書籍だ、ということになると思います。
この本で紹介されているのは、たとえば、考えるべき事を行間をたっぷりとって箇条書きにして、それを読み返しながら答えを考えていくというような手法です。
まぁ、紙のノートで「アイディア・プロセッサ(アウトラインプロセッサー)」を実現するというようなやり方ですね。
(えー、アイディア・プロセッサについては説明省略。パワーポイントで左に各ページのタイトルが出て、右窓に本文用紙が表示されているような形がアイディア・プロセッサの基本形です。全体の流れを見ながら、細目を考えていく、という文章作成用ツールとでも言いましょうか。)
こういうやり方は、勉強ノートとか、研究ノートとか、思索ノート、あるいは芸人さんならネタ帳ですか。そういうような継続して思考を記録するノートテイキングの手法としては、けっこう基本的で普遍的な方法だと思うのです。あんまりやってる人は少ないのかもしれないけど。
考えるためにノートを取る、と言うことをやっていると、ノートを見ること=考える事になってきて、かなり効果が高いんですね。
「忘れてから見る」わけではないので、どんどん刺激を受けて、発想が回転して行くんです。
そういう意味で、この本で提唱されてる思考を「見える化」するというのは、とても良いと僕は思いますね。
-------------
東大生のノートが美しいというのも、おそらくは忘れる前に見直すという「再読」を考えてのノートテイキングの手法なわけです。
そうするとその記憶は一時記憶・短期記憶から長期記憶に移行しやすいんですよね。短期間にどれだけ回すかって事が大切なわけですから。きれいなノートだと再読した時にパッと頭に情報が蘇りやすいわけです。
このあたりは、「エビングハウスの忘却曲線」をググってください。ネットで検索すれば、この程度の知識はいくらでも出てくる。すごい世の中になったもんですねぇ。
ようは、「忘れないうちに復習してしまう」というのが、長期記憶として定着させるには効果的って事です。
このあたりの人間の頭の仕組みを考えた上での勉強法に関しては、何度も繰り返しての紹介になりますけど、
●だれでも天才になれる科学的な勉強法
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4844062034/249-9767057-8485143
がとても参考になります。
90頁くらいの薄い本なので、ぜひとも一読をお勧めしたいですね。
-------------
それはさておき、僕はこの「思考ノート」の考え方を取り入れて、独自にいろいろ活用しやすい方法とか編み出してるんです。
この「思考ノート」の本では、B5のノートなどを使って、1頁で1項目で必ず「タイトル」をつけ、余白をたっぷりとって書きなさい、となってるんですが、僕はB6のノートで見開き活用にして、基本は左頁にだけ書き、読み返して思いついた発想は、右頁にまたがって書く、というやり方にしてます。
その他にも、再読に力を入れるために、
●先にノートに頁数を入れておく
●頁数は必ず赤色で書き込む(検索に便利)
●関連頁は、各項目のタイトル横にページ数を書いておき、
頁ジャンプがしやすいようにする。
●目次・索引の頁を巻末に先に確保
●目次・索引は読み返しをしながら、ポストイットに。
●頁に「耳」をつけるインデックスタグとして「ふせんポストイット」を活用
というような工夫をいろいろやってます。
それぞれ、いろいろ細かく解説したいんですが、あんまりここで書く内容でもないので割愛。
ともあれ、こういう風にすると、それなりに便利に使えて、あんまりノートパソコンを持ち歩こうという気になれなくなっちゃうんですね。
ノートパソコンは「見える化」に関しては、かなり非効率なので。アイディア・プロセッサ以外は、あんまり便利と思わないなぁ。
まぁ、原稿書きにはパソコンは必須なんですけど。
でも、「書く内容」をしっかり固めるには、紙の上で練る方が、何かと便利なように思います。
ということで、この話題は、またそのうち、続きを書きますね。
ではでは。
関連記事---------------
●モレスキン・リングノート・普通のノートなど、綴じノートには、最初にページ番号を打つと良い。
http://hitoyomi.diarynote.jp/200907171059448704/
●抜き差し簡単なリングノート:ツイストリング・ノート(LIHIT LAB)
http://hitoyomi.diarynote.jp/200903181525509768
●脳を「見える化」する思考ノート
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4828414487
今日は、先日紹介した「東大ノート」の本と共通テーマで、ノートテイキングについて。
書店では、あんまり売れてるように見えないんですけど、この本は「ノートというものを、どう使うべきなのか」というのが、キチンと書かれていて、かなりの良書だと僕は思ってます。
この本で書かれているのは、
●自分が解決したい課題やテーマを、
ノートに余白を大目にして書き込み、
繰り返し見る事で何度も考え、
余白にアイディアを書き足して、
解決策や思索を深めていく。
という仕組みの提案で、単純に言うと、ただそれだけの本なんです。
言ってるのはそれだけ。
僕は、仕事のノートとは別に、思考とか発想だけをまとめるノートを、この春から用意して使い始めたのですが、その使い方に役立つところがたくさんありまして、「おお、これは良い!」と即買いしたわけです。
が、どうも世間の評判はあまり良くないみたいなんですねぇ。実際、アマゾンの評価を見ても、あんまり良い事が書いてない。
そうかなぁ? 僕はすごく良いと思ったんやけどなぁ…。
たぶん、
●ふつうの人は、自分のノートをあまり読み返したりしない。
んでしょうね。
メモやノートというのは通常、
1)書くことで覚える。
2)書いて忘れる。
というところに効能があって、だからこそ
●読み返すのはメモした内容を忘れしまった時
になってるんだと思うんです。
でも、メモやノートの効能には、
3)再読して思索を深める。
という部分もありまして、この本は、そういう用途でノートを使いたいと思っている人には、とても良いヒントになる書籍だ、ということになると思います。
この本で紹介されているのは、たとえば、考えるべき事を行間をたっぷりとって箇条書きにして、それを読み返しながら答えを考えていくというような手法です。
まぁ、紙のノートで「アイディア・プロセッサ(アウトラインプロセッサー)」を実現するというようなやり方ですね。
(えー、アイディア・プロセッサについては説明省略。パワーポイントで左に各ページのタイトルが出て、右窓に本文用紙が表示されているような形がアイディア・プロセッサの基本形です。全体の流れを見ながら、細目を考えていく、という文章作成用ツールとでも言いましょうか。)
こういうやり方は、勉強ノートとか、研究ノートとか、思索ノート、あるいは芸人さんならネタ帳ですか。そういうような継続して思考を記録するノートテイキングの手法としては、けっこう基本的で普遍的な方法だと思うのです。あんまりやってる人は少ないのかもしれないけど。
考えるためにノートを取る、と言うことをやっていると、ノートを見ること=考える事になってきて、かなり効果が高いんですね。
「忘れてから見る」わけではないので、どんどん刺激を受けて、発想が回転して行くんです。
そういう意味で、この本で提唱されてる思考を「見える化」するというのは、とても良いと僕は思いますね。
-------------
東大生のノートが美しいというのも、おそらくは忘れる前に見直すという「再読」を考えてのノートテイキングの手法なわけです。
そうするとその記憶は一時記憶・短期記憶から長期記憶に移行しやすいんですよね。短期間にどれだけ回すかって事が大切なわけですから。きれいなノートだと再読した時にパッと頭に情報が蘇りやすいわけです。
このあたりは、「エビングハウスの忘却曲線」をググってください。ネットで検索すれば、この程度の知識はいくらでも出てくる。すごい世の中になったもんですねぇ。
ようは、「忘れないうちに復習してしまう」というのが、長期記憶として定着させるには効果的って事です。
このあたりの人間の頭の仕組みを考えた上での勉強法に関しては、何度も繰り返しての紹介になりますけど、
●だれでも天才になれる科学的な勉強法
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/4844062034/249-9767057-8485143
がとても参考になります。
90頁くらいの薄い本なので、ぜひとも一読をお勧めしたいですね。
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それはさておき、僕はこの「思考ノート」の考え方を取り入れて、独自にいろいろ活用しやすい方法とか編み出してるんです。
この「思考ノート」の本では、B5のノートなどを使って、1頁で1項目で必ず「タイトル」をつけ、余白をたっぷりとって書きなさい、となってるんですが、僕はB6のノートで見開き活用にして、基本は左頁にだけ書き、読み返して思いついた発想は、右頁にまたがって書く、というやり方にしてます。
その他にも、再読に力を入れるために、
●先にノートに頁数を入れておく
●頁数は必ず赤色で書き込む(検索に便利)
●関連頁は、各項目のタイトル横にページ数を書いておき、
頁ジャンプがしやすいようにする。
●目次・索引の頁を巻末に先に確保
●目次・索引は読み返しをしながら、ポストイットに。
●頁に「耳」をつけるインデックスタグとして「ふせんポストイット」を活用
というような工夫をいろいろやってます。
それぞれ、いろいろ細かく解説したいんですが、あんまりここで書く内容でもないので割愛。
ともあれ、こういう風にすると、それなりに便利に使えて、あんまりノートパソコンを持ち歩こうという気になれなくなっちゃうんですね。
ノートパソコンは「見える化」に関しては、かなり非効率なので。アイディア・プロセッサ以外は、あんまり便利と思わないなぁ。
まぁ、原稿書きにはパソコンは必須なんですけど。
でも、「書く内容」をしっかり固めるには、紙の上で練る方が、何かと便利なように思います。
ということで、この話題は、またそのうち、続きを書きますね。
ではでは。
関連記事---------------
●モレスキン・リングノート・普通のノートなど、綴じノートには、最初にページ番号を打つと良い。
http://hitoyomi.diarynote.jp/200907171059448704/
●抜き差し簡単なリングノート:ツイストリング・ノート(LIHIT LAB)
http://hitoyomi.diarynote.jp/200903181525509768
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