派遣業者など「人買い」である。
2008年5月26日 ■時事 コメント (1)部分的に追加・修正しました。(5/27 0:30)
-----------
どん太さんのところで、共産党の志位委員長の国会での派遣業に関する質問の動画が紹介されてまして。
で、それを見て「その通り!」と大きく声を出したくなりました。
http://www.youtube.com/watch?v=6I_NTfz3RNs
いや、共産党って、現実の政治を動かしていける責任政党になりにくい事ばっかり言うから、あんまり好きな政党じゃないんですよね。「ええこと言うけど、言うだけ番長やんか。」って言う気持ちが強いです。
でも、やっぱり「労働者の味方」という、本道のところでは、しっかりしてるよなぁってつくづく感心したんですよね。
この動画は、ぜひ日本人みなさんに見ていただきたい。
共産党は現実的に政策や法律への展開が弱い政党だからこそ、こういう正論「だけ」は、みんながキチンと見聞しておくべきだと思います。
そういう意味でインターネットは良い環境ですねぇ。良い時代になった。口コミでこういう動画が知られていくというのは良いことです。
前から僕は、この「派遣業」って奴が、もう、嫌いで嫌いで嫌いで仕方ないんです。「業」って言うか、そういう仕組みが存在すること自体が許せない。
そらね、「紹介」までは仕方ないよ。それは商売にしても良いって思うのですよ。でも、派遣って、人を派遣して、その上前をはねて稼いでるわけでしょ?
大きな構造を見てみたら、何の仕事もしてないバカに、社会に還元しない金を渡してるだけでしょ? 単なるムダやん、それって。単なる寄生虫だよ。ウジ虫みたいな奴らだとしか思えないんだよなぁ、僕には。
労働基本法の改正前は、こういう「中抜き」行為は厳しく厳しく規制されてたんですよ。そんな事したら、労働という価値そのものが骨抜きになって、すべての価値体系が壊れてしまう。労働は尊いという価値観自体がクソまみれになる。クソのクソたる、大間違いの法改正だったと僕は思ってるんです。
何故そう思うか、というのは後でじっくり説明しますが、まずは、この志位委員長の動画です。労働基本法と人材派遣法の役割の違いと、在るべき姿、順法での運用の仕方と、本来厚生労働省が「指導」すべき事柄まで、ていねいに解説してくれてます。大前提となる知識を、桝添くんと福田総理の口から同意を引き出すことでわかりやすく確認させてくれてます。
だからまず、見て損はないって事です。
で、この動画自体が、なんかね、けっこうネットで話題になってるらしいんですよね。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080522mog00m010017000c.html?inb=yt
質問の追求内容は、大企業と派遣業が結託して、「日雇い派遣」という、本来推奨はされていない派遣形態が常態化している実態を暴いてるってものなんですよね。
それも、はっきりとキャノンとキャノン会長の御手洗冨士夫を具体的に「法律違反の疑いが濃いので徹底追求せよ」と名指しで責めている。このあたり、具体的でわかりやすくて大変素晴らしい。
いや、「日雇い派遣」とか「偽装請負」とか、実は僕は、こまかい話はよく知らないんだけどね。
ただ、キャノンの製品ってどれも大して新しい工夫や新機能があるわけでもないよなぁって、前から思ってたわけですよ。他のメーカーに比べて。プリンタにしてもデジカメにしても。
単純に一消費者として、あんまり魅力を感じなかったわけです。全然面白くない。
まぁ、ちょっとデザインがカッコいいとか、テレビCMで有名な人を使ってるとか、そういう事しか印象がなかったんですね。
なのに、増収増益で成績いいって話を良く聞いていて。
「なんで?なんで?」ってずっと不思議だったのですよ。
でも、この話を聞いて納得した。
なんや、労働者から搾取してただけかい!単なるカスやんけ、それ。って事なんですよ。いやほんとに。マジで。
で、御手洗冨士夫ってよく知らなかったので、いろいろ調べてみたら、本当にいろいろな保証を切り捨てて、派遣とかで、働く人間を使い捨てにしてる最悪の経済人なんだなぁというのが、はっきりとわかってきたのよね。
WikiPediaで調べてみると、
(引用開始)-----------------------------------
キヤノン社長時代には、従業員に対して、夏休みの短縮、成果主義の導入、フレックスタイム制の完全廃止、独身寮・社宅補助の完全廃止、基本給以外の諸手当(残業以外の扶養手当、住居手当など)全面廃止などを行った。
(引用終了)-----------------------------------
(引用開始)-----------------------------------
キヤノンの役員報酬は2003年に1億3900万から2006年の間に2億2200万と二倍近くに引き上げている。国会でも民主党の枝野幸男議員が「経営が苦しい時は社長が自分の給与を削って、それでも足りないとき初めて従業員の給与の引き下げをしてきたのが従来の日本型の経営者だ」と指摘。また「偽装請負」の合法化を訴える人物が経済財政諮問会議の委員であることの適格性に疑問を投げかけた[5]。
(引用終了)-----------------------------------
(引用開始)-----------------------------------
2007年1月1日には、消費税率を“2011年度までに現行より2パーセント程度、その後さらに3パーセント程度上げ”提唱を含んだ、「希望の国、日本」(御手洗ビジョン)を発表した[6]。一方で、法人税は実効税率を2015年度までに約10パーセント下げるべきだと提唱をしている。
(引用終了)-----------------------------------
という徹底した「会社さえ儲かればいい」主義なんよなぁ。保証は切り捨て。税金を払うのも嫌。税金は消費税で一般庶民が払え、俺の会社は払いたくない。っていう考え方。
おっさん!わがまま言うのもたいがいにせぇや! という世界ですわ。
製品に魅力はないわ、社員はいじめるわ、雇用はしないわ、(アルバイトは雇用です。派遣は労働力のレンタルなので雇用ではないのです。)法人税は払わんわ、消費税は上げろというわ、それで「儲かってるから」役員報酬上げかい!
ほんまにクソでありますな。クソのクソ。どうしようもない。まぁ、死んでから神様に痛い目にあわされるでありましょう。だから、こういう奴はほっとく。どうでもいい。
ただ、はっきりしてるのは、ようするに、「勝ち組・負け組」なんてものは、こういう具合に、「労働基準法の精神を無視した、おかしな派遣業法の成立」みたいな大きな仕組み・謀略によって、意図的に作られたものなんだよ、って事なんですね。
大事なのは、ここなわけです。
そういう法律にこそ問題があるわけですよ。もともと。
はっきり言うけど、派遣業者なんて、「人買い」ですから。あんな商売、まともな人間のやる仕事じゃないです。存在している事自体が間違いですよ。人間を人間として扱っていない。人間個人から「労働力」だけを抜き取って、それを販売しようという、もともと「できない」事を、「やってるつもり」で実行していて、もともと「できない」事なので、すべての矛盾が労働者に向かっていって、それで現場がギスギスしたり、うっとおしい関係になったりという不都合ばかりが生まれると。
なのに派遣業者自体は現場を知らないから、「社会のためになることをやっている」と勘違いしてるというバカの極み。パァなんですね、パァ。
こういう商売ってのは、ろくでもない妄想に囚われた、頭のおかしな人間がやってる異常行動でしかないんですよ。
大きく社会というものをまともに見据えることができれば、そのおかしさに気付くはずなんですが、気付かない奴ばっかりなんだよなぁ。人買いは人買いやんけ。おまえらが「現代の奴隷」を日々量産してるんやないか。自分では何もせずに。そこを自覚せいよ、ボケ。としか思わない。
でもまぁ、法的にある程度保証されちゃってるから、とりあえずはしゃーないよなぁ。
ということで、志位さんの動画の話に戻るんですが、実は僕は「日雇い派遣」とか、そのあたりは、ヒドイと思うけど、話の本質だとは思わないんですよね。
それより、僕が注目したいのは、志位さんが質問の後半で紹介するILOのレポートの、
「現状に見られる低賃金・低保証の非正規雇用拡大は短期的に、日本に競争優位をもたらすが、明らかに長期的に持続可能ではない。国内消費の低迷は国内総生産の伸びを抑制する上に、非正規雇用では、経済成長の原泉となる、人的資本の形成がされにくい。」
という一文。これが一番重要だって思うわけですよ。
他人事ではないんです。いままさに、この瞬間、将来を担う「人材」が、育てられる事もなく「使い捨て」にされてるって事なんです。
それはつまり、私の未来がやせ細ってるって事です。
このままでは、「仕事のできる、能力のある人間」が育たないんです。そここそが一番問題だよって言いたい。
これは、別に難しい問題ではなくて、具体的にいつもの仕事で「派遣」の人に出会うたびに感じてきたことだからなんです。
僕はフリーランスのコピーライターという仕事をしてるわけです。法的には「請負業」でしょう。特殊技能を身につけて、その技能を請負で提供してるわけです。
で、実は最近はライターやデザイナーまで、大手の企業では「派遣」に切り替わってるんですね。で、そういう派遣の若手と出会う事も多いんですが、この派遣の若手が、全然使えない。考えるコピーやデザインの質が合格ラインに到達しないんです。
なんでか?
あたりまえなんですけど、「派遣」だからなんですよ。
勤めているのが、自分の会社じゃないからです。
明日、あるいは3ヵ月後に、よその会社に移らなければならなくなるかも知れない。
そういう人にですね、「企業と顧客のコミュニケーション」の仕事ができるわけないんですね。無理。絶対無理。
明日も明後日も、この人と会うと解ってるから、仲良くコミュニケーションしようと考えるんですよ、人間は。その根幹がガタガタしていて、「伝えよう」という意欲が出るわけがない。で、その「意欲」にこそ、人間は動かされるんですね。
だから「派遣」に仕事をまかせてる企業に未来なんかあるわけないんです。
で、たとえば、僕のような「請負」の人間は、大きな企業の仕事もするわけですが、その担当者が「派遣」だったりするんですよ。こっちはあくまで請負ですから、企業さんの方から指示してもらわないと勝手には動けないわけです。「こっちの方が良いと思いますよ」くらいの意見は言えるけど、「決定」はできない。その決定は企業さんの側でやってもらわないと無理です。
でも、その「決定」をするのが「派遣」だったりすると、もうまったく腰が据わってないわけです。
「こんなもん役に立たんわな。」って、僕はいつも思うわけです。現場の担当者って、特に若手のいちばん大変なところに立たされている人って、ようは上の無茶な指示に大して、最後は開き直って「もうどうでもええわい。上がごちゃごちゃ言うても、この案で押し通してやる。」というような「決断」しないと育たないわけです。
そういう腹のくくり方ができてはじめて、実は、どんな小さな仕事でも進んでいくんです。
で、この「どうでもええわい、ワシの判断で押し進めちゃる!」というような判断は、「その方が、会社のためにも、外注さんのためにも、お得意様のためにもなる。」という事を考えた上での決断であることがほとんどなんです。自分のためだけではなくて、関わりのある人全部を考えていくと、落としどころはこのあたりしかないやんけ、というのを、若き担当者がギリギリの気持ちで判断するわけです。
もうね、外注スタッフで、請負で、フリーランスの立場でいろんな企業さんにかかわってると、そういう形での成長をしていく若手の人を、何人も何人も見てきてるわけですよ。人が育つ、というのは、そういう形でしかないんです。そういう形でしか人は育たない。別に企業が育ててるんでも、当人に能力があるんでもなんでもない。単に「自分の会社にいてるから、回りが良くなるようにしよう」という判断が優先されるってだけの話なんです。物事はものすごく単純なんです。
でも、「派遣」だと、この重要な感覚が壊れる。破壊される。打ち砕かれる。誰も明日、三ヶ月後、10年後の「自分の環境」を思いやれない。
それは「正社員」ではなくて「派遣」だからです。この溝は絶対に埋まらないんです。
僕なんかは「請負」ですから、個人事業主として、お得意さんと関係を維持せねばならないわけですよ。だからそういうスタッフの方達ひとりひとりと良い関係を作らねばならない。それが生きる術でもあります。
ところが、「派遣」だと、その感覚自体がまったくないんです。もう、これはどうしようもない違いでして、こういう断絶がある限り、絶対に人は成長しません。絶対に無理です。
そういう実感があるから、派遣業者はダメだ、というのです。クソです。派遣業者なんて5分の1以下に減らさないといけないし、派遣業で稼いだバカが偉そうに経営を語るなんて事を、おだててはダメです。
また、こういう御手洗君みたいな人を単に増収増益だからとほめるのも間違いです。
そりゃ短期的には増収増益がすごいように感じるでしょう。でも長期的には日本全体の「人的資源」が破壊されているって事なんです。こんなもの、どこかで必ずヒビが入ってダメになる。絶対確実ですよ。仕事をしている上で、この思いは確信になってます。
「派遣」の仕組みは、日本にとって大きな負の遺産です。一刻も早く舵を切り直さないと日本に未来はありません。
それをつくづく、しみじみと、日々感じていたので、この志位さんの質問は良かったのですよ。
まぁ、本当は、後半のILOのところを、もっと長々とかつ熱っぽく語って欲しいところなんだけど、志位さんは生産の現場とか、仕事の現場にいてる人じゃないからなぁ、こういうことの本質はわからないかもなぁ。そこいらが共産党の限界でもあるんだけど。
ともあれ、この動画はぜひ見て欲しいですね。1時間程度ですし。
ま、そんな事で。
-----------
どん太さんのところで、共産党の志位委員長の国会での派遣業に関する質問の動画が紹介されてまして。
で、それを見て「その通り!」と大きく声を出したくなりました。
http://www.youtube.com/watch?v=6I_NTfz3RNs
いや、共産党って、現実の政治を動かしていける責任政党になりにくい事ばっかり言うから、あんまり好きな政党じゃないんですよね。「ええこと言うけど、言うだけ番長やんか。」って言う気持ちが強いです。
でも、やっぱり「労働者の味方」という、本道のところでは、しっかりしてるよなぁってつくづく感心したんですよね。
この動画は、ぜひ日本人みなさんに見ていただきたい。
共産党は現実的に政策や法律への展開が弱い政党だからこそ、こういう正論「だけ」は、みんながキチンと見聞しておくべきだと思います。
そういう意味でインターネットは良い環境ですねぇ。良い時代になった。口コミでこういう動画が知られていくというのは良いことです。
前から僕は、この「派遣業」って奴が、もう、嫌いで嫌いで嫌いで仕方ないんです。「業」って言うか、そういう仕組みが存在すること自体が許せない。
そらね、「紹介」までは仕方ないよ。それは商売にしても良いって思うのですよ。でも、派遣って、人を派遣して、その上前をはねて稼いでるわけでしょ?
大きな構造を見てみたら、何の仕事もしてないバカに、社会に還元しない金を渡してるだけでしょ? 単なるムダやん、それって。単なる寄生虫だよ。ウジ虫みたいな奴らだとしか思えないんだよなぁ、僕には。
労働基本法の改正前は、こういう「中抜き」行為は厳しく厳しく規制されてたんですよ。そんな事したら、労働という価値そのものが骨抜きになって、すべての価値体系が壊れてしまう。労働は尊いという価値観自体がクソまみれになる。クソのクソたる、大間違いの法改正だったと僕は思ってるんです。
何故そう思うか、というのは後でじっくり説明しますが、まずは、この志位委員長の動画です。労働基本法と人材派遣法の役割の違いと、在るべき姿、順法での運用の仕方と、本来厚生労働省が「指導」すべき事柄まで、ていねいに解説してくれてます。大前提となる知識を、桝添くんと福田総理の口から同意を引き出すことでわかりやすく確認させてくれてます。
だからまず、見て損はないって事です。
で、この動画自体が、なんかね、けっこうネットで話題になってるらしいんですよね。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080522mog00m010017000c.html?inb=yt
質問の追求内容は、大企業と派遣業が結託して、「日雇い派遣」という、本来推奨はされていない派遣形態が常態化している実態を暴いてるってものなんですよね。
それも、はっきりとキャノンとキャノン会長の御手洗冨士夫を具体的に「法律違反の疑いが濃いので徹底追求せよ」と名指しで責めている。このあたり、具体的でわかりやすくて大変素晴らしい。
いや、「日雇い派遣」とか「偽装請負」とか、実は僕は、こまかい話はよく知らないんだけどね。
ただ、キャノンの製品ってどれも大して新しい工夫や新機能があるわけでもないよなぁって、前から思ってたわけですよ。他のメーカーに比べて。プリンタにしてもデジカメにしても。
単純に一消費者として、あんまり魅力を感じなかったわけです。全然面白くない。
まぁ、ちょっとデザインがカッコいいとか、テレビCMで有名な人を使ってるとか、そういう事しか印象がなかったんですね。
なのに、増収増益で成績いいって話を良く聞いていて。
「なんで?なんで?」ってずっと不思議だったのですよ。
でも、この話を聞いて納得した。
なんや、労働者から搾取してただけかい!単なるカスやんけ、それ。って事なんですよ。いやほんとに。マジで。
で、御手洗冨士夫ってよく知らなかったので、いろいろ調べてみたら、本当にいろいろな保証を切り捨てて、派遣とかで、働く人間を使い捨てにしてる最悪の経済人なんだなぁというのが、はっきりとわかってきたのよね。
WikiPediaで調べてみると、
(引用開始)-----------------------------------
キヤノン社長時代には、従業員に対して、夏休みの短縮、成果主義の導入、フレックスタイム制の完全廃止、独身寮・社宅補助の完全廃止、基本給以外の諸手当(残業以外の扶養手当、住居手当など)全面廃止などを行った。
(引用終了)-----------------------------------
(引用開始)-----------------------------------
キヤノンの役員報酬は2003年に1億3900万から2006年の間に2億2200万と二倍近くに引き上げている。国会でも民主党の枝野幸男議員が「経営が苦しい時は社長が自分の給与を削って、それでも足りないとき初めて従業員の給与の引き下げをしてきたのが従来の日本型の経営者だ」と指摘。また「偽装請負」の合法化を訴える人物が経済財政諮問会議の委員であることの適格性に疑問を投げかけた[5]。
(引用終了)-----------------------------------
(引用開始)-----------------------------------
2007年1月1日には、消費税率を“2011年度までに現行より2パーセント程度、その後さらに3パーセント程度上げ”提唱を含んだ、「希望の国、日本」(御手洗ビジョン)を発表した[6]。一方で、法人税は実効税率を2015年度までに約10パーセント下げるべきだと提唱をしている。
(引用終了)-----------------------------------
という徹底した「会社さえ儲かればいい」主義なんよなぁ。保証は切り捨て。税金を払うのも嫌。税金は消費税で一般庶民が払え、俺の会社は払いたくない。っていう考え方。
おっさん!わがまま言うのもたいがいにせぇや! という世界ですわ。
製品に魅力はないわ、社員はいじめるわ、雇用はしないわ、(アルバイトは雇用です。派遣は労働力のレンタルなので雇用ではないのです。)法人税は払わんわ、消費税は上げろというわ、それで「儲かってるから」役員報酬上げかい!
ほんまにクソでありますな。クソのクソ。どうしようもない。まぁ、死んでから神様に痛い目にあわされるでありましょう。だから、こういう奴はほっとく。どうでもいい。
ただ、はっきりしてるのは、ようするに、「勝ち組・負け組」なんてものは、こういう具合に、「労働基準法の精神を無視した、おかしな派遣業法の成立」みたいな大きな仕組み・謀略によって、意図的に作られたものなんだよ、って事なんですね。
大事なのは、ここなわけです。
そういう法律にこそ問題があるわけですよ。もともと。
はっきり言うけど、派遣業者なんて、「人買い」ですから。あんな商売、まともな人間のやる仕事じゃないです。存在している事自体が間違いですよ。人間を人間として扱っていない。人間個人から「労働力」だけを抜き取って、それを販売しようという、もともと「できない」事を、「やってるつもり」で実行していて、もともと「できない」事なので、すべての矛盾が労働者に向かっていって、それで現場がギスギスしたり、うっとおしい関係になったりという不都合ばかりが生まれると。
なのに派遣業者自体は現場を知らないから、「社会のためになることをやっている」と勘違いしてるというバカの極み。パァなんですね、パァ。
こういう商売ってのは、ろくでもない妄想に囚われた、頭のおかしな人間がやってる異常行動でしかないんですよ。
大きく社会というものをまともに見据えることができれば、そのおかしさに気付くはずなんですが、気付かない奴ばっかりなんだよなぁ。人買いは人買いやんけ。おまえらが「現代の奴隷」を日々量産してるんやないか。自分では何もせずに。そこを自覚せいよ、ボケ。としか思わない。
でもまぁ、法的にある程度保証されちゃってるから、とりあえずはしゃーないよなぁ。
ということで、志位さんの動画の話に戻るんですが、実は僕は「日雇い派遣」とか、そのあたりは、ヒドイと思うけど、話の本質だとは思わないんですよね。
それより、僕が注目したいのは、志位さんが質問の後半で紹介するILOのレポートの、
「現状に見られる低賃金・低保証の非正規雇用拡大は短期的に、日本に競争優位をもたらすが、明らかに長期的に持続可能ではない。国内消費の低迷は国内総生産の伸びを抑制する上に、非正規雇用では、経済成長の原泉となる、人的資本の形成がされにくい。」
という一文。これが一番重要だって思うわけですよ。
他人事ではないんです。いままさに、この瞬間、将来を担う「人材」が、育てられる事もなく「使い捨て」にされてるって事なんです。
それはつまり、私の未来がやせ細ってるって事です。
このままでは、「仕事のできる、能力のある人間」が育たないんです。そここそが一番問題だよって言いたい。
これは、別に難しい問題ではなくて、具体的にいつもの仕事で「派遣」の人に出会うたびに感じてきたことだからなんです。
僕はフリーランスのコピーライターという仕事をしてるわけです。法的には「請負業」でしょう。特殊技能を身につけて、その技能を請負で提供してるわけです。
で、実は最近はライターやデザイナーまで、大手の企業では「派遣」に切り替わってるんですね。で、そういう派遣の若手と出会う事も多いんですが、この派遣の若手が、全然使えない。考えるコピーやデザインの質が合格ラインに到達しないんです。
なんでか?
あたりまえなんですけど、「派遣」だからなんですよ。
勤めているのが、自分の会社じゃないからです。
明日、あるいは3ヵ月後に、よその会社に移らなければならなくなるかも知れない。
そういう人にですね、「企業と顧客のコミュニケーション」の仕事ができるわけないんですね。無理。絶対無理。
明日も明後日も、この人と会うと解ってるから、仲良くコミュニケーションしようと考えるんですよ、人間は。その根幹がガタガタしていて、「伝えよう」という意欲が出るわけがない。で、その「意欲」にこそ、人間は動かされるんですね。
だから「派遣」に仕事をまかせてる企業に未来なんかあるわけないんです。
で、たとえば、僕のような「請負」の人間は、大きな企業の仕事もするわけですが、その担当者が「派遣」だったりするんですよ。こっちはあくまで請負ですから、企業さんの方から指示してもらわないと勝手には動けないわけです。「こっちの方が良いと思いますよ」くらいの意見は言えるけど、「決定」はできない。その決定は企業さんの側でやってもらわないと無理です。
でも、その「決定」をするのが「派遣」だったりすると、もうまったく腰が据わってないわけです。
「こんなもん役に立たんわな。」って、僕はいつも思うわけです。現場の担当者って、特に若手のいちばん大変なところに立たされている人って、ようは上の無茶な指示に大して、最後は開き直って「もうどうでもええわい。上がごちゃごちゃ言うても、この案で押し通してやる。」というような「決断」しないと育たないわけです。
そういう腹のくくり方ができてはじめて、実は、どんな小さな仕事でも進んでいくんです。
で、この「どうでもええわい、ワシの判断で押し進めちゃる!」というような判断は、「その方が、会社のためにも、外注さんのためにも、お得意様のためにもなる。」という事を考えた上での決断であることがほとんどなんです。自分のためだけではなくて、関わりのある人全部を考えていくと、落としどころはこのあたりしかないやんけ、というのを、若き担当者がギリギリの気持ちで判断するわけです。
もうね、外注スタッフで、請負で、フリーランスの立場でいろんな企業さんにかかわってると、そういう形での成長をしていく若手の人を、何人も何人も見てきてるわけですよ。人が育つ、というのは、そういう形でしかないんです。そういう形でしか人は育たない。別に企業が育ててるんでも、当人に能力があるんでもなんでもない。単に「自分の会社にいてるから、回りが良くなるようにしよう」という判断が優先されるってだけの話なんです。物事はものすごく単純なんです。
でも、「派遣」だと、この重要な感覚が壊れる。破壊される。打ち砕かれる。誰も明日、三ヶ月後、10年後の「自分の環境」を思いやれない。
それは「正社員」ではなくて「派遣」だからです。この溝は絶対に埋まらないんです。
僕なんかは「請負」ですから、個人事業主として、お得意さんと関係を維持せねばならないわけですよ。だからそういうスタッフの方達ひとりひとりと良い関係を作らねばならない。それが生きる術でもあります。
ところが、「派遣」だと、その感覚自体がまったくないんです。もう、これはどうしようもない違いでして、こういう断絶がある限り、絶対に人は成長しません。絶対に無理です。
そういう実感があるから、派遣業者はダメだ、というのです。クソです。派遣業者なんて5分の1以下に減らさないといけないし、派遣業で稼いだバカが偉そうに経営を語るなんて事を、おだててはダメです。
また、こういう御手洗君みたいな人を単に増収増益だからとほめるのも間違いです。
そりゃ短期的には増収増益がすごいように感じるでしょう。でも長期的には日本全体の「人的資源」が破壊されているって事なんです。こんなもの、どこかで必ずヒビが入ってダメになる。絶対確実ですよ。仕事をしている上で、この思いは確信になってます。
「派遣」の仕組みは、日本にとって大きな負の遺産です。一刻も早く舵を切り直さないと日本に未来はありません。
それをつくづく、しみじみと、日々感じていたので、この志位さんの質問は良かったのですよ。
まぁ、本当は、後半のILOのところを、もっと長々とかつ熱っぽく語って欲しいところなんだけど、志位さんは生産の現場とか、仕事の現場にいてる人じゃないからなぁ、こういうことの本質はわからないかもなぁ。そこいらが共産党の限界でもあるんだけど。
ともあれ、この動画はぜひ見て欲しいですね。1時間程度ですし。
ま、そんな事で。
コメント
動画はみていませんが、おっしゃること大筋のところで同意です。
Good Job!! ですよ。(*^-^)b
「雇用」は大事。「請負」もあり、「紹介」もあり。でも「派遣」というのは難しい制度です。
元々プロフェッショナルのための制度ですし、付加価値は何?ということ。
経験がある実力者ならともかく、新入社員やペーペーの人を派遣で使うのは論外。
奴隷と同じです。