Ron Paul 2008 (その3「通貨発行権の謎」)
2007年11月22日えーロン・ポールの話はmixiとこっちと両方でやっておりますので、mixiに書いたものを、こっちにも転載。
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うーん。Ron Paul の話、あんまりウケてない気がするんですが、僕的には「どっひゃー」という事があまりに山盛りなので、まだ続けます。
えーと、どこから書けばいいか悩みますが。
まず、ドル覇権は終焉に近づいておると。これはよろしい。
で、それを立て直すためには、「兌換性のある貨幣を発行しなければいけない」とRon Paul は言ってるわけです。
じゃ、これをすぐにアメリカ政府ができるのか? というと、実は無理なんです。
この「実は無理」って事が、本当は一番重要なんですね。アメリカ政府には、通貨発行権がないんです。知ってました?
なんでよ? なんでないのよ? っていうと、これが通貨発行権は「連邦準備銀行」が握っているからなんですね。
まぁ俗に言うFRBです。(正確にはちょっと違うけど、ここではFRBとしておきます。)
私ら日本人から見たら、「FRBが発行しても別にかまへんやん。どうせ政府機関のひとつでしょ。」てな気持ちにしかなりませんが、そこが実は全然違うのでありまして、FRBというのは純然たる私企業なのですよ!
びっくり!
ここ、大事なので、よーく考えて欲しいのですが、世界の基軸通貨とは何か? というとドルでして、で、その基軸通貨が私企業によって発行されている、ってことなわけですよ。
これ、かなり大きなペテンなんです。
で、あまりに大きすぎて、誰も気付いてないわけです。
ドルというのは、正しく、「連邦準備券」なんです。
で、Ron Paul は、その連邦準備銀行をなくすとはっきり言ってるわけです。
「俺たちアメリカの通貨を、私企業が発行するなんざぁ許さねぇ。通貨発行権は政府の専権事項だ」
と言うとるわけです。
これね。実は銀行家の意見とはまっこうから対立するんです。
日本銀行においてもおなじですが、「通貨発行権は、国の中央銀行の専権事項であって、政府によるコントロールがあってはならない」とするのが銀行家の意見なんですよ。
「市場に流通する通貨の量は、実体経済の動向を正確に把握している銀行こそが決定すべきである」というのが、銀行家の意見でして、私、実は、ずっと「そうだそうだ」と思ってきた人間なんです。
市場の動向というものは「神の見えざる手」が働く、自然の働きなのだから、市場本来が持つ動きを大切にするべきだ、と私は思ってたんですね。
でもね。
どうもこの「銀行家」ってのが、怪しいんですよ。何をやっているやらわからない。
連邦準備銀行は私企業とか書きましたが、そこに名を連ねているのは、世界的な財閥の長たる人間ばかりでして、影で何をやっているやらまったく不明なわけです。
で、たとえば日本の場合は中央銀行というと日本銀行でして、これは政府機関だから安心だなとか勝手に思ってたんですが、実はこれも、確かに日本政府の資本保有率が50%を超えてるから(55%だそうです)政府機関と言えなくもないんですが、逆に言うと45%も政府とは関係のない資本が入り込んでるんですね。
結局FRBにせよ、日本銀行にしろ、公的な場で通貨発行量の決定・確定のプロセスや背景をつまびらかにしてはいない、って事なわけですよ。問題はここにあるんですね。
どうも、実際にはよくわからないんですけど、銀行家同士というのは、国際的な金融家同士として、いろいろ裏でつながっていて、あらゆる策略を張り巡らせて、なにやらやっているやもしれないという疑念があるわけです。
その疑念のひとつひとつを、ここでは書かないですけど、通貨発行権というような重要な事柄が、日本であれアメリカであれ、公になっていないというのは、考えてみたらものすごくおかしなことなんですね。
で、それをロン・ポールは「それはおかしい!FRBをつぶせ!」と言ってるわけです。だから、かなり過激です。国際資本家を敵に回すような事を言ってる。まぁ軍産複合体はそういう国際金融家とつながっているというのはかなり確実な見方ですから、(「国を超える」という考え方はストレートに「敵にも味方にも武器を売って稼ぐ」ということでありまして、かなり危険なのです。)そういう事もひっくるめて、ロン・ポールは、イラク戦争は即刻やめよう!と言ってるのだと分かるわけです。
実際、ウィキペディアで連邦準備銀行を調べてみると、
「1907年にロンドンでの米銀の手形割引拒否に端を発する恐慌が起き、アメリカ合衆国内の決済システムが混乱した。
その対策として、J.P. モルガンやポール・ウォーバーグやジョン・D・ロックフェラーの後ろ盾の元に、1913年に、ウッドロー・ウィルソン大統領がオーウェン・グラス法に署名し、
同年多くの上院議員が休暇中の12月23日に、ワシントンD.C.に駐在する連邦準備制度理事会と12地区に分割された連邦準備銀行により構成される連邦準備制度が成立した。」
となってるんですね。まさに資本家の大立者が、よってたかって、議会の休みにガサゴソと成立させた仕組みがFRBで、最初からかなり怪しい存在だってってのがわかります。
(なにより実はこのときのウッドロー・ウィルソン大統領自身が、この法案を成立させてしまったことを非常に後悔してるそうです。詳しくは知らないのですが。乗せられてだまされて署名しちゃったんでしょうな。とんでもない話ですわ。いや、ほんま。)
アメリカのFRBなんて、日本には関係ないとすぐに思っちゃうわけですけど、ドルが世界の基軸通貨で、それを中心に世の中が動いてるとするなら、すべてはつながってくるわけです。
どこでどうつながるのかはわからないけど、というか、わからないようにそういう人種は動くわけですから、「関係ない」と思わずに、ロン・ポールみたいなアメリカの底力みたいな人とこそ連動しとかないといけないよなぁって思うわけです。
なんちゅうか、この手の話をすると単純に「嫌米」とかのレッテルを貼って終わりとかになる人も多いわけですけど、そういう事ではなくて、地球全体の全体像をざっくりとでもつかまえておいて、それから「ここの部分はおかしいのではないか?」とか「ここは良いよなぁ」とか思うようにしたいと私は思うわけです。いやまぁ、いろいろ視野を広げるってのは面倒かつしんどいんですが、焦らず、ゆっくり、ちょっとずつね。
で、そういう時に、こういうロン・ポールの動画みたいなのは「このおっさんは本気で言うとるよなぁ」とか、そういう事がじんわり伝わってくるので、ありがたいし、良い判断基準になるよなぁってことなのであります。
ロン・ポールの話をえんえんやってるのは、そういう事なわけであります。
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うーん。Ron Paul の話、あんまりウケてない気がするんですが、僕的には「どっひゃー」という事があまりに山盛りなので、まだ続けます。
えーと、どこから書けばいいか悩みますが。
まず、ドル覇権は終焉に近づいておると。これはよろしい。
で、それを立て直すためには、「兌換性のある貨幣を発行しなければいけない」とRon Paul は言ってるわけです。
じゃ、これをすぐにアメリカ政府ができるのか? というと、実は無理なんです。
この「実は無理」って事が、本当は一番重要なんですね。アメリカ政府には、通貨発行権がないんです。知ってました?
なんでよ? なんでないのよ? っていうと、これが通貨発行権は「連邦準備銀行」が握っているからなんですね。
まぁ俗に言うFRBです。(正確にはちょっと違うけど、ここではFRBとしておきます。)
私ら日本人から見たら、「FRBが発行しても別にかまへんやん。どうせ政府機関のひとつでしょ。」てな気持ちにしかなりませんが、そこが実は全然違うのでありまして、FRBというのは純然たる私企業なのですよ!
びっくり!
ここ、大事なので、よーく考えて欲しいのですが、世界の基軸通貨とは何か? というとドルでして、で、その基軸通貨が私企業によって発行されている、ってことなわけですよ。
これ、かなり大きなペテンなんです。
で、あまりに大きすぎて、誰も気付いてないわけです。
ドルというのは、正しく、「連邦準備券」なんです。
で、Ron Paul は、その連邦準備銀行をなくすとはっきり言ってるわけです。
「俺たちアメリカの通貨を、私企業が発行するなんざぁ許さねぇ。通貨発行権は政府の専権事項だ」
と言うとるわけです。
これね。実は銀行家の意見とはまっこうから対立するんです。
日本銀行においてもおなじですが、「通貨発行権は、国の中央銀行の専権事項であって、政府によるコントロールがあってはならない」とするのが銀行家の意見なんですよ。
「市場に流通する通貨の量は、実体経済の動向を正確に把握している銀行こそが決定すべきである」というのが、銀行家の意見でして、私、実は、ずっと「そうだそうだ」と思ってきた人間なんです。
市場の動向というものは「神の見えざる手」が働く、自然の働きなのだから、市場本来が持つ動きを大切にするべきだ、と私は思ってたんですね。
でもね。
どうもこの「銀行家」ってのが、怪しいんですよ。何をやっているやらわからない。
連邦準備銀行は私企業とか書きましたが、そこに名を連ねているのは、世界的な財閥の長たる人間ばかりでして、影で何をやっているやらまったく不明なわけです。
で、たとえば日本の場合は中央銀行というと日本銀行でして、これは政府機関だから安心だなとか勝手に思ってたんですが、実はこれも、確かに日本政府の資本保有率が50%を超えてるから(55%だそうです)政府機関と言えなくもないんですが、逆に言うと45%も政府とは関係のない資本が入り込んでるんですね。
結局FRBにせよ、日本銀行にしろ、公的な場で通貨発行量の決定・確定のプロセスや背景をつまびらかにしてはいない、って事なわけですよ。問題はここにあるんですね。
どうも、実際にはよくわからないんですけど、銀行家同士というのは、国際的な金融家同士として、いろいろ裏でつながっていて、あらゆる策略を張り巡らせて、なにやらやっているやもしれないという疑念があるわけです。
その疑念のひとつひとつを、ここでは書かないですけど、通貨発行権というような重要な事柄が、日本であれアメリカであれ、公になっていないというのは、考えてみたらものすごくおかしなことなんですね。
で、それをロン・ポールは「それはおかしい!FRBをつぶせ!」と言ってるわけです。だから、かなり過激です。国際資本家を敵に回すような事を言ってる。まぁ軍産複合体はそういう国際金融家とつながっているというのはかなり確実な見方ですから、(「国を超える」という考え方はストレートに「敵にも味方にも武器を売って稼ぐ」ということでありまして、かなり危険なのです。)そういう事もひっくるめて、ロン・ポールは、イラク戦争は即刻やめよう!と言ってるのだと分かるわけです。
実際、ウィキペディアで連邦準備銀行を調べてみると、
「1907年にロンドンでの米銀の手形割引拒否に端を発する恐慌が起き、アメリカ合衆国内の決済システムが混乱した。
その対策として、J.P. モルガンやポール・ウォーバーグやジョン・D・ロックフェラーの後ろ盾の元に、1913年に、ウッドロー・ウィルソン大統領がオーウェン・グラス法に署名し、
同年多くの上院議員が休暇中の12月23日に、ワシントンD.C.に駐在する連邦準備制度理事会と12地区に分割された連邦準備銀行により構成される連邦準備制度が成立した。」
となってるんですね。まさに資本家の大立者が、よってたかって、議会の休みにガサゴソと成立させた仕組みがFRBで、最初からかなり怪しい存在だってってのがわかります。
(なにより実はこのときのウッドロー・ウィルソン大統領自身が、この法案を成立させてしまったことを非常に後悔してるそうです。詳しくは知らないのですが。乗せられてだまされて署名しちゃったんでしょうな。とんでもない話ですわ。いや、ほんま。)
アメリカのFRBなんて、日本には関係ないとすぐに思っちゃうわけですけど、ドルが世界の基軸通貨で、それを中心に世の中が動いてるとするなら、すべてはつながってくるわけです。
どこでどうつながるのかはわからないけど、というか、わからないようにそういう人種は動くわけですから、「関係ない」と思わずに、ロン・ポールみたいなアメリカの底力みたいな人とこそ連動しとかないといけないよなぁって思うわけです。
なんちゅうか、この手の話をすると単純に「嫌米」とかのレッテルを貼って終わりとかになる人も多いわけですけど、そういう事ではなくて、地球全体の全体像をざっくりとでもつかまえておいて、それから「ここの部分はおかしいのではないか?」とか「ここは良いよなぁ」とか思うようにしたいと私は思うわけです。いやまぁ、いろいろ視野を広げるってのは面倒かつしんどいんですが、焦らず、ゆっくり、ちょっとずつね。
で、そういう時に、こういうロン・ポールの動画みたいなのは「このおっさんは本気で言うとるよなぁ」とか、そういう事がじんわり伝わってくるので、ありがたいし、良い判断基準になるよなぁってことなのであります。
ロン・ポールの話をえんえんやってるのは、そういう事なわけであります。
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