別に、買って読んだわけではないのだけれど、日垣隆という人のことが最近は気になっている。
書いている本はいろいろあって、深みはないのだけれど、ちゃんといろいろ実検証していたり、膨大な量の資料を読んでいたりするので、それなりにおもしろい。
おもしろいのだが、いまいち本を買うというところまで行かないのはなんでかなぁ。まぁ同世代だからかもしれない。

で、この人の本で「いい加減にしろよ(笑)」という本があって、この本の中で日垣さんが、今大人気の細木数子にインタビューをしている。

細木数子に関しては、陰陽道の流れを汲む占いをやっておきながら、大殺界が三年と、「陰と陽」に割り切れない仕組みになっているところが、なんともはやウソ臭くて好きになれないのだが、このインタビューでは、その占いの裏側をキチンと見せてくれているところが面白かった。

と言っても立ち読みです。半分くらい読んで「ま、こんなもんでいいか」と思ってやめたんですが。

知っている人は知っていますが、細木数子という人は、安岡正篤の妻だった人です。

老いた安岡正篤をたぶらかしたのだ、とかなんとか悪い事を言う人もいるが、テレビで細木の言う事を良く聞いていると、ようは安岡正篤の受け売りなのである。

安岡正篤(やすおか まさひろ)なんて言っても、いまや知らない人の方が多いのかも知れないけれど、平成という元号を発案した人であり、昭和天皇が敗戦の時にラジオで流した玉音放送の元原稿作成に関わった人、という説明をしておけば、まぁ概略はわかるでしょう。

東洋文化や日本文化の研究家で、陽明学者でもあります。
陽明学というのは儒教の日本版ですな。でも陽明学は支配する側の理論だし、庶民は道教、算命占術やら高島暦とかのそういう「うらない」をこそ望むものですが、そっちの方の造詣も深い人だったわけです。

で、ちょいと考えれば分かるけれど、占いというのは別に未来予測が主たる目的なのではないのですな。将来への不安を「解消」することが目的なわけです。で、その確たる安心感を与える倫理観とか価値観をキチンと相談者に伝えられるかどうかがカナメなわけです。

安岡正篤氏は当然ながら、占いもやったろうけど、この相手を安心させる価値観の部分の知識が半端ではなかったはずなんですね。

で、細木は、この安岡氏に手取り足取り、占術から何から基本的な日本文化を構築している骨組みの部分を教授してもらっているわけです。

それが、この日垣さんの本にははっきりと書いてあって「そうかぁ、そうなのかぁ」と納得するわけであります。

「手取り足取り教えていただきました」とはっきり細木は言ってるからねぇ。

そら、人気出るよな。日本人の一番昔から受けついできた文化の部分の論理構築をキチンと受けついでる訳だから。おばぁちゃんから教えられた価値観ともずれない。安心できる。だから叱られてもみんな納得してしまうわけで。(あの程度の「叱り」に震え上がってしまったり、反発心を感じるのは自己評価が低い人だと思う。もっと自分を愛そう。)

まぁ安岡正篤と比べれば、細木なんざ小物もいいところで、陰陽のことわりを適当に解釈して大殺界を三年としているところなんかは、単に商売がうまいだけというか、まぁ実用に応じた展開を心得た人間なんだろうな、というだけの話なんですが。

そういう目で見ていると細木のおばさんは、実に可愛らしく見えてくるから不思議だ。
世間からとやかく言われてるけど、それでも、安岡正篤とは夫婦だったのだし、安岡正篤の思想体系の十分の一も受けついではいないのかも知れないけれど、それでも偉大だった人の考えを、なんとか生き残らせようとハッタリをかましている(で、それで稼いでいる)可愛いおばさんって感じだ。

結局、世の中というのは、人と人のつながりが世界を作っていて、その親分子分関係とか、教えを与えた人間と受けた人間との関係で見ていかないと、本当のところはよく分からないものである。

(いや、つながりが分かっていても、そう簡単には読めないんだけど、それでも大きな流れくらいは見える。)

そういう意味で言えば、最近話題の日銀総裁の福井氏バッシングも、簡単にはその本質は見えない。

村上ファンドにつながってたからうんぬんと世間では騒いでいるけれど、それはあくまで「一般大衆用の建前」であって、本当はそういう問題ではない。

そこには「政治と金融人との対決」という、ものすごく深くて複雑なテーマが横たわっているのだ。

中央銀行総裁というのは、一応法律上は日銀法30条において「みなし国家公務員規定」に掛かっており、公務員扱いなのだそうだ。

で、公務員であり通貨発行権も握っている総裁が、特定ファンドに個人資金を委託していて良いのか? という問題が今回の争点である。「自分が得するように通貨発行量をさじ加減したんとちがうんけ、おめーはよー。」という話だ。

これが、実はとても黒い。
みなさまあまり意識しておられないが日銀は「株式会社」なのである。日銀の場合は、政府が55%出資する規定があるから公的機関と言われているが、でも逆に言うなら45%の一般株主がいるということです。

で、45%だと議決権がないから経営に関係はないと言うことになってるんだけど、ここの裏の情報が一つ入ると話はとたんにややっこしくなる。

ちゅうのは、「世界の中央銀行はその多くが株式会社であり、共通の資金源である超巨大金融ネットワークにすべて組み込まれている可能性がある」という話なのである。

さぁ大変だ。
世界の中央銀行を同じ資本家が握っているとしたら、地球規模の通貨発行量が、特定の金融家の一存でどうとでも変更できるってことになる。

インフレもデフレも自由自在であります。
だっていまは金本位制じゃないから。
印刷で通貨量はどうにでもなる。
ありていに言ってしまえば、アメリカの軍事力が担保になって印刷物経済というのが成立しているのである。

だから福井くんは日本におけるお札の発行管理人というだけの話なのだ、という事なのである。

この手の金融人は、たいていタックスヘイブン、南の島の小さな独立国家の「無税の銀行」にお金を預けてます。小さな国はそれでバランスを取ってるわけですが、そういうタックスヘイブンにプールされてるお金は、地球全体の通貨量の半分以上になっているという話もあります。

そこまで膨大な金があると、どういう事をするかというと、大国と大国のトップを金で買います。小泉君も買われた口です。そうでなけりゃ、あんな弱小派閥にしかいなかった小泉君が数年で最大派閥になるわけもありませんわな。

で、どこの国のトップも金で買い、大臣クラスとか、ある程度の決定権のある人間を洗脳したりなんだかんだで手なづけて、で、最終的には戦争も計画的に起こします。

たとえばイラクの攻撃をするためには兵站線のことを考えたら、通常の基地配備では無理なので、周辺国に何年も前から基地移動を頼んでます。三年四年計画でないと無理なんですな。
そらそうだって思う。

政治も民主主義もへったくれもありません。金で人を動かして戦争を起こすのです。
なんでか? というと、それは公共事業だからです。街を潰すのに爆弾を使えば武器商人が儲かります。アメリカはもともと「防衛」が「国鉄」みたいなもんだから、これはどうしてもそうなる。
で、その街が潰れた後には、ありとあらゆる産業が入って行けます。ゼロから全てを作り替えるのだから実に巨大な利権です。

なので、基本的に戦争を起こす場所は、まぁどこだって良いわけです。ただ、どうせなら、戦争の後に自分たちが考える「自由な資本主義経済」が導入できれば良いというだけの話なので、標的になるところは、まだそういう仕組みが整ってないところが多いのかもしれない。

で、結局は我々日本人も、その昔、そういう具合に、世界を牛耳る人間たちにあやつられて戦争をおっぱじめたような役回りをさせられてしまったのです。

このあたりは、もうちゃんと証拠があって、笑ってしまうくらいですが、真珠湾攻撃のあった当日、アメリカのルーズベルト大統領をはじめ、政府の主要な人間たちはホワイトハウスに婦人連れで集まってお茶会を開いているんですな。どんなお茶会であるかというと、「日本軍の真珠湾攻撃に関する無線の傍受会」だったのであります。

「おお、バカがダマされて攻撃しにきよるぞ。アホやなーこいつら。」てなもんです。

真珠湾をドカーンと攻撃してくれれば、世論を味方につけて、日本を攻撃できるわけですな。
だから喜びまくっていたわけです。「おお、これで金融界からの要望に応えられる!」てなもんなわけです。

そんなもん、飛んで火にいる夏の虫でんがな! 攻撃なんかしたらアカンがな! てなもんですが、多分おそらく日本の軍部のトップクラスも、当時金で買われてたのだろうと思われますな。もうどうしようもない。

なんでこういうことがわかるかと言うと、アメリカには公的文書を何十年か経ったあとには公開しなくてはならない、という法律があって、やっと十年ほど前から、アメリカ国内のジャーナリズム精神あふれるジャーナリストが、「当時の資料を公開せよ」と国家に対して迫ったからなのであります。

別に日本人が頑張って明らかにしたわけじゃないよ。ってことですね。

アメリカってのは嫌な国だけど、こういう具合にフェアなところもちゃんとある。だからそういう部分はちゃんと信じないとダメだなぁって思うのだ。

単に「アメリカなんか嫌いだ」とか言うのは本当にバカ。そういう奴が「真珠湾攻撃やむなし派」になってしまうのですよ。まぁたいてい世の中そうなっている。
だって、戦争したい側は、わざと怒らせるんだもん。あるていど、わざと「理不尽なこと」を見せつけておいて、国民感情を怒りの方向に向かわせておくのですね。

北朝鮮の拉致問題も怪しいよなぁ。日本人と北朝鮮の間に溝を作るのが目的という気すらする。
小泉君の参拝問題も同じなんじゃないのか? ボーダレスな世界金融人から「日本と中国の間で戦争の火種を、いまから仕込んでおいてね。」ということなのかも知れない。だって小泉君、あまりにかたくなだもんな。

911の時も「ああ、バカだなぁ、乗せられて攻撃した奴がいてるんだなぁ。先走りしてバカが」と思った。これは、上記のアメリカの情報公開法による真珠湾の話を聞いていたから、真っ先に思ったことでした。
で、それを見た現地の一般人が「アラーの思し召しだ!」とかやってる映像が流された。あれもやらせだったのかも知れないけど、ともかく溝を深くするための演出計画があって、それに乗せられてるだけなのである。
悪い奴はいつもほくそえんで、夫婦でお茶会をしているのだ。だまされる側は「アメリカ嫌い」とか怒ってる一般大衆である。

で、福井君に関してに話は戻るけれども、福井君は実は日本がバブルになった時、景気動向を調整する部長かなにかの、一番重要なポジションにあった人で、まさにバブルを演出した人間と言えるのですよ。

で、バブルがはじけた後にゼロ金利に誘導する役目の実動部隊にいたのも福井君なんだそうです。

日本企業をバブルで借金漬けにし、そのあと株価をガタガタに下げさせた後、外資がドーンと買いに入る。バルクセールの下準備をしていたという可能性があるわけですよ。
まさに日本人を裏切った悪辣非道な奴だ、というウワサがある。

ウワサだけどね。

まだまだ裏はいろいろあると思うので、(裏には裏があるのがこの世界なので、あんまり裏の話の暴きに関わりたくはないけど、まぁ概略ということで。)このくらいにしておきたいのですが、ようは、こういう概略の事を知るためには、いろいろな知識を幅広く身につけておくことが大事だよなぁってことです。

真珠湾攻撃をさせられてしまったり、メディアに乗せられて雰囲気で「嫌米」とかやってても意味ない。
どんどん勉強する以外に他に方法はないわけです。

で、最初の日垣さんの話に戻るんだけど、この人、ものすごい量の本を読んでるのよなぁ。ホントに、そこは感心する。
細木数子ともちゃんと対談して内実をえぐってるし。ちょっと注目株なのです。いやまぁ言ってることは浅いので、まだ一冊も本は買ってないけど。

でも、立ち読み程度でも、このくらいはわかるって話でありました。

勉強しよう。勉強。

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