うーん。
あんまり政治ネタは好きじゃないので、積極的には書こうとは思わないのだけれど、それにしても今回の小泉君はひどい。

で、ひどいにもかかわらず、世間でけっこう「自身の信条を貫き通した小泉は偉い」みたいな意見を書いてる人も多いので、「そら違うで」と言いたくなった。

まず一般論でいうと、僕の大嫌いな辻元清美の言ってることが、実はけっこうまともで常識的だと思うのだ。

いわく、「参院で否決されたからと言って衆院解散というのはおかしい」である。

おかしい。筋が通らない。しかも政治評論家の岩見隆夫が言うように、参院のほうが最近の選挙の結果で選ばれた人が多いのだから「郵政改革はノー」という参院の声をこそ小泉君は腹に据えなければならないはずだ。

(ちなみに私は目上の人間は立てたい人である。その私が小泉「くん」と君呼ばわりするのは最大の侮辱心からである。呼び捨てにしている場合は「公人」として呼び捨てにしてるだけで他意はないが、この「くん」は意図的である。)

小泉君の興味は結局自民党の中での自分のわがままの通り具合だけが問題なのであって、言うことを聞かない人間には「解散だ」と脅して「意見の封殺」としているだけである。

「意見の封殺」ですよ。「意見の封殺」。わかりますか?

これこそ、民主主義がもっとも避けねばならない「悪しき選択肢」なのです。小泉君の今回の解散は、まさにこの「意見の封殺」のための解散なわけです。こんなもの許してはならないです。

参院で否決された法案は衆議院で再審議するか、法案修正するしかない。(それか衆議院の三分の二だっけ?圧倒的多数で再投票で法案を通すか。)

つまり「参議院でケッチンくらったら、もう一回練り直し」なわけ。それが基本の基本の基本なんだ。議論はいくら尽くしてもかまわないよ。もっと徹底論議しろっていうのだ。

でも、そんなことしてると、いまの郵政改革法案の問題点(海外資本比率の制限がないとかさ、とんでもない穴が山ほどある。)が国民の目の明らかになっちゃうんだよな。

だから、その問題を突っ込まれる前に「解散だ〜」と解散して、それで「国民の信を得た」と言い放って、すべてを押し切りたいだけなのが見え見えなんだよなー。

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国民の実感から言うとこの十年の日本の課題は、なんと言っても不況対策だ。ずーーーーーっと不況のまま。それをなんとかしろというのが一番大きな課題のはずだ。

でも、それを小泉君は解決できてない。

だから、彼は「無能宰相」なのである。

「そんなもの誰がやっても同じだった」と言う人もいるだろう。でも、一番の課題が出来てないのは事実。で、自分の「個人的な課題」の「郵政改革」だけギャーギャーうるさい。
で、党内人事等だけはガンガンに既得権を使って「独裁体制」でやっている。なんじゃこりゃ。

前に、スターウォーズの感想でも書いたけど、独裁者というのは、大衆の熱狂によって生まれるというものであって、実は小泉君こそが、日本においては、その熱狂によって生まれた宰相なのです。

で。

私はね、小泉人気が絶頂だった時、田中真紀子と一緒に政治をやりはじめたあたりで、「これは衆愚政治の悪い面がモロに出るやも知らん」と思ってヒットラーの生涯、その他いろいろ調べてみたりしたわけです。

で、はっきりとわかったことがある。
それは、ヒットラーが熱狂とともに大衆に受け入れられたのは、「経済を回復したから」だってこと。
当時はまだ「公共投資」が経済復興のカンフル剤になるなんてことは学問的には確立されてなかった。であるにもかかわらず、ヒットラーはアウトバーンとかの公共投資をバンバンにやって経済を勢いづかせたわけです。

ドイツは第一次大戦の莫大な戦時補償のために経済がガタガタだったしね、そら人々はヒットラーを神とあがめもしたわなぁ。

で。

小泉くんに、このヒットラーほどの「功績」があるか?
まず、この点、小泉くんに功績はまったくない。

功績もないのに、「独裁者」なんだよ、こいつは。最低の男じゃないか。

小泉くん「殺されてもいい」と自分で言うなら、いますぐ自分で腹を切って死んでくれ。いますぐだ。いますぐ死んで、「私は経済無策でした」と謝らねばならない。

というのも、私はずーっと言ってるけど、この十年、日本の自殺者の数は全然減ってない。どんどん増え続けてるからだ。
年間三万人だ。下手な戦争するより死者が多い。だから「死ね」というのは冗談ではない。

自殺者の半数は「不況による絶望」が原因だろう。
自殺者のことをほったらかしにしてる政治家は、まさに人殺しだ。だから小泉君は、いますぐ腹かっさばいて死なねばならん。自分で言ったんだから。でないと自殺した人に申し訳が立たない。

おかげさまで、私は世間の流れにとらわれずにいてるので、この数年増収増益だが、しかし自殺者がいっこうに減らない状況は、ずーーーーと私の心を苦しめているのだ。

真面目な人ほど、人を雇って社会的責任を果たそうとして、それで苦しくなってる。保険が入るから死ぬとかさ、そんなんばっかしやん。こんな辛いことはないのだ。ばかやろうが。

そういう「辛さ」を、この小泉くんはまったく感じておらん。
確かに郵政改革は必要だ。でも、それだけやっててもダメだし、そんなことより先に、まず自殺者が減るような政策を打て。
そういう視点がなくて、何が「郵政改革の是非を国民に問う」だ。

ばかにするのもいいかげんにしろ。

こういう普通の、当たり前の庶民感覚もなしに「小泉首相は信念の人だ、偉い。」とかネットで言ってる奴も、私は小泉君と同罪だと思う。

まぁ、しかし、そういうことは小さなことだ。
とにかく「意見の封殺」そのための「解散」であること。
これがとにかく許せないし、許してはいけない。
そんなものは民主政治ではなかろう。

だから、解散すること自体が勘違いもはなはだしい。
そう私は思っております。

で、なにより、小泉という「勘違いの塊首相」は、まさに「愚かなる大衆」である私やあなたが生み出したのである。
我々こそが、この人殺し宰相を生み出したのだ。

それをこそ反省しようではないか。
大切なのは政治家という「向こう側」の人ではない。
我々大衆の中に眠る「偉大なる英知」のはずだ。
反省すべきは反省して、この「人気だけの無能宰相」の実体を直視しよう。

原爆を日本に落とすことを決めたのはトルーマンだったけど、彼は政治的に力がなかった。だから原爆という恐ろしい科学力の実行使によって自分の力を誇示せざるをえなかったという側面があった。

このことを、我々日本人はもっと良く考えねばならない。

小泉君はもともと党内でも小派閥でしかない森派の人間だったのだ。政治的に力がなかった。だから虎の威を借るなんとやらで●●の力を借りて党内支配をしてきた。

この●●に、「大衆の支持」が入ると思った人間は大バカなので反省するように。そんなものは海部首相の時に役に立たなかったのを思い出せって。

●●のところには、多分アメリカの金融界とか、そういうのが入る。小泉くんは郵貯300兆円をそこへ差し出して、政治的な権力を買いたいと思ってるだけだと私は思う。

原爆を落としたトルーマンとおなじようなことしか、彼はできない無能者だ。

異論はあるやもしれませんが、とりあえずはここまで。
この件、選挙までに、まだ書くかもしれません。

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