上達の法則を読んでいて面白かったのは、とどのつまり「認知」の仕組みは、脳の構造に規定されるというあたりでありまして。

このへんの話は「人間誰だってそうなんだから」というところで非常に気が楽になるわけです。思いとか、感情とか、気持ち、とか言っても、脳みその構造や認知の仕組みとして展開される部分に関しては、結局どんな人間でも同じなわけで。

こういう人の個別性を無視しているかのような整理の仕方というのがちょっと気に入らないというのが、認知心理学とかの嫌いなところなんだけど、まぁ実際の話が脳みその構造はそうそう変らないのだから、そこでゴチャゴチャ悩みすぎるのは、あまりよろしくないのであります。

短期で記憶できるのが7チャンク(かたまり)であり、このチャンクに入れる情報をコード化することで、人はより速く、的確に判断ができるようになるとか、そういう話が実に面白い。

そして、こういう誰もが持つ構造の上に感情などが発生しているのだ、という事実があって、で、何かを成し遂げるための「スキーマ」(やり方の手順化された単元みたいなもの)に対して自分の技能が追いついてない時にスランプに陥るとかの具体的説明が入ってくると「ふむふむふむ」と納得しながら読み進められる。

落ち込んでても、理屈で納得というのはできる。

感情は論理でキチンとコントロールできる。

そういうことがわかって実にありがたい。

あとは、この本で言われるところの「自我関与」をどれだけ積極的に高めていくかですなぁ。
自我関与というのは上達するということに関して、自らの興味と主体性によって関わって行こうとする気持ちのことで、それがあるかないかで上達の能率がまったく変るらしい。

なので自我関与、なのだ。
自ら関わっていく気持ちが大切ということなのだ。
うむうむ、である。

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