ということで、休みなのだしと、少し前から数ページずつ、かみしめるように読んでいた「日本人のための宗教原論」(小室直樹・著 徳間書店・刊 1800)を一気に読了させる。

これはキリスト教、仏教、儒教、イスラム教という4大宗教のエッセンスを博覧強記の小室直樹大先生の明解なる解説文で紹介してくれてある本であります。

小室直樹さんの本は、前に紹介した「痛快!憲法学」でもそうだけど、非常にわかりやすくて、適切な例が引かれていて、難しい話でもスコンと頭に入ってくるのがうれしくて仕方ない。

小室直樹氏の博覧強記ってのは尋常ではないので、たとえば仏教の「空」の概念を解説するのに、非ユークリッド幾何学が出てきたりする。で、そんなわけのわからんものが出てくるのに、その方がはっきりくっきりと「空」の概念がわかってしまうという、とんでもないすごさ、なのであります。

ようするについでに「非ユークリッド幾何学って一言で言うと何か?」みたいなことまで、1ページくらいでまとめてくれてたりするわけです。この博覧強記さは、そらもうとんでもないと思います。

このたった一冊で4大宗教の本質の本質、根っこの根っこ、真骨頂の部分がスコーンと頭に入ってしまうからすごい。たとえ話のレベルが違うんよなぁ。もう実に最適のたとえ話を持ってくるというか。わかりやすさは、とにかくすごい。

でも、分かりやすいからと言って、頭に残りやすいというのとは違うのですね。具体例の具体的な人物名とか用語とかは、その時はわかっているけど、読み終わったら忘れてしまうこと必定。なので、固有名詞とかが多少なりとも頭に焼きつくように、毎日少しずつ、前後しながら、ちょっとずつ読んできたのです。

ちょうどいま、靖国問題とかも話題になってるし、「宗教原論」を中心に、靖国関連の書籍とか、東京裁判関連の書籍なんかにもちょっと手を伸ばしてみたりしてる。

(この数日、ほとんどボーッとして過ごしていたので、記憶にあるのは、本屋に出かけて本を買って読んでたというようなことだけなのですなぁ。ちょっとヘン。)

ともあれ、そういう各種書籍もつまみ食いしかしてないし、この宗教原論も途中までしか読んでなかったんだけど、なにはともあれ「面白さ」という意味では、やっぱり小室先生がグンバツであります。

お勧め。

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