世間は不況ですから、この半年くらい、本当に仕事がなくて、ものすごくしんどかったんですが、なんちゅうか「じっとしてたら潰れるだけや」という感じで、この春からみなさん仕事を出してくださいます。

が。

なんでこう、みな一斉なんでしょうかねぇ。一気にどどどどーと来るから忙しくて困ります。

で、また、いま多少なりとも市場性の見えてるところというと、エコとか新エネルギーとか二次電池とか浸透膜とか、どこぞも同じなので、毎日同じような情報に触れる事になってしまう。

「へー、そうなんですか。」

と、今日聞いた話が、

「いや、聞いた話ですけど、そこはこうらしいですよ。」

と、別のお客さんへの情報提供としてけっこう役立っていたりします。
なんの努力もいらない。

もちろん、別に守秘義務に反するような話ではなくて、違う業界で、異なる商品だけど、市場は同じだから「前提となる市場情報」が共通で役に立つ、というだけの事なんですけど。

いま、現時点で可能性や市場性の見えている分野は、限られてるので、たぶんものすごい競争が起こるってことでしょうねぇ。
で、たぶん、どんな分野でも、ある程度生き残れるのは技術力なりなんなり、売りになる部分に「No.1」のモノやコトがある企業なんだろうなぁ~というのを、ひしひしと感じてます。

いろいろな企業さんとお付き合いがあるので、総合的なイメージですけど、やっぱり日本は、良い悪いは別にして「モノづくり」大国なんだなぁって事です。

ソフトウェアとか、金融とか、ルール作りとか、ノウハウ・情報の売買とかは、世界的に見ると、やっぱり上手じゃないし下手くそなんだと思うんですが、基幹技術が抜きん出てるんでしょうねぇ。そういうことを感じます。

「世界のジョーク集」というたぐいの本を立ち読みしたときも、日本製の製品のオーバースペックとも言うほどの性能の良さ(不良品の少なさとかそういう事)をネタにしたものが多いんですよね。

そういえば、あの「トランスフォーマー」って映画でも宇宙からやってきた機械生命体であるトランスフォーマーたちを見た主人公が「きっと日本製だ」ってセリフがありますしね。
まぁトランスフォーマーってオモチャが日本製だから、という大前提はあるわけですけど、それ以前にやっぱり「日本製のモノは良い」というのが印象としてあるようなんですね。

独創性は少ないかも知れないけれど、安くて高品質で壊れにくくて現場ニーズを満たしているので「まぁ買っちゃうよね。」という感じ。

「マトリックス」の三部作のどこかで日本人が出てきたけど、あれでも「世界の扉を開ける鍵を作る職人」として登場するんですよね。世界の仕組みや構造は全然知らないんだけど、鍵を作る技術と腕前は持っていて、でも危険な奴らから身を守る力は全然なくて、世界の抗争に巻き込まれて、で、気の良いおじさんだから死んじゃう、みたいな。

良いか悪いかは別にして、ワールドワイドに見たときに、日本人というのは、そういうポジションにいてる民族なんですよね。
それが日本人なんだなぁって思う。

そういうことなんだ。

しょうもない事書いてないで、仕事しよ。

ま、そんなことで。
お仕事用のホームページというのを作ってあると、前に書きました。
で、そこから新しいお仕事が発生したと言うことも書きましたが。

で、それでアクセスくださった方と話してた時に、その方がどんなキーワードでアクセスされたのかがわかったんですね。

で、よくよく聞くと「いや、このキーワードでヤフーで二頁目か三頁目に出てましたよ。」とおっしゃるわけです。

へ?
そんなに前に出てる?

と思いまして。
別にアドワーズみたいな、ああいうキーワード広告とかも出してないし期待もしてなかったんですが、言われたキーワードでyahooで検索してみると、確かに2頁目になってる。

ふへー。そうやったんかぁ。
という感じですねぇ。
まぁ狙い通りの感じでうれしくはあります。
そのキーワードを言ってしまうと、即アクセスできちゃうし、ここのページはどっちかというとプライベートで置いておきたいので書きませんけど。

まぁしかし面白いもんですな。ちょこちょこ更新はしてたけど、その程度の事をやってれば、ある程度は上位になるんやなぁと。

お知り合いの印刷会社さんは、ある具体的なサービスが検索サイトでの1番になりはったんですよ。
そしたら、もう、完全に世界が違うわけですわ。
新聞から取材が来る、雑誌から問い合わせが来る、テレビから出演依頼が来る、という感じなわけです。その具体的サービスの担当営業の方は、もうけっこうマスコミに何度も登場されて、マスコミ慣れしておられたりしてますからな。

これね、ようは「1番と2番の差」なんですよ。
2番以降のところは、自分が何番手なのかすらわからないんです。僕みたいに自分から調べてみてはじめて「ああ、うちはこんな状態だったのか」ってわかる。

でも、1番手は違うんですよ。「うちが一番なんだ」というのがはっきりと分るんです。情報が向こうの方からやってきますから。自分でシコシコ調べる手間はいらないわけです。それが1番と2番の差なんですね。
サービス内容とかは、そんなに変わらないんだろうけど、でも1番と2番は圧倒的に違うんです。
それが、この事から良くわかりましたねぇ。

ちゅう事で、仕事用のホームページというのは、持っておかないとあきませんなぁ、という話でした。
まぁ会社員とかやってる人には関係ないのかも知れないですけどね。お店をやってるとか、自営業でやってるとかだと、これはかなり違うと思います。

…って、なんかビジネスコンサルのブログみたいな日記になってしもた。(そういうのを読むのがけっこう好きだったりするのですが。)

ま、こういう日記もたまにはよろしいでしょう。
ネットは公開の場なので、あんまり悪口とか書きたくないんだけど、やっぱりちょっと辛いので書きたい。

勉強してない人と仕事すること。
これ、辛いんです。ほんと。
勉強してくれって思う。
もう本当に心の底から「お前が勉強不足なだけやろーっ!!!」と思うことが時たまあります。

なんで「時たま」かというと、相手が勉強不足とわかった時点で、私はもう、ゆるやかに撤退作業をはじめるからです。一緒に仕事しない。だって引っかき回されて、最終的に売り上げにつながらないことが多いから。

そんなん嫌やもん。

しかしですねぇ、義理があってつきあわねばならない人とか、性格だけはすこぶる良い人とかの場合が困るわけなんですね。

これ、本当に困る。ケンカして「ハイ、さよなら」というわけにもいかない。
相手の能力の低さにあわせて、チンタラチンタラと、無駄な作業とかにつきあいつつ、少しずつ教育していくとかくらいしか、手がない。

これがまぁ、若いビジネスマンが相手なら、まだマシなのですよ。教えたら喜んで勉強を始めたりするから。

問題はある程度の年になって「俺はわかってる」と思ってる人。これが困る。
ほんとうに困る。
全然わかってないのに、わかってると思ってるのですなぁ。

僕の業界で言うと、広告業界なんですが、この数年の日本におけるマーケティング・コンサルタントの台頭(神田昌典氏とかその他群雄割拠状態)の経営環境のことも知らずに、十年一日「かっこいいデザインにしてれば、それでよし」と思ってるような人種です。

違うんよ。もう時代が違う。売り上げに直結しない販売促進策なんか、誰一人として相手にしてくれないんだよ、ってことがわかってなかったりする。

他にもわかってないよなー、ひどいよなー、勉強不足もここまで行ったら手もつけられんなぁというようなことが色々あって、ほんと書きたいんだけど、詳しく説明するだけで時間がかかりすぎるので、ここでやめ。
とにかくまぁほんと、勉強してない人は困る。

仕事の都合上、チームにひとり、たまたま能力の劣った人間が入ってきた時っていうのが、本当に一番辛い。
ものすごく迷惑なんだけど、それも言えないし。

これがまだ自分の能力不足を自覚していて、それを努力でカバーしようとしているような人なら、全然ストレスはたまらないんですがね。
勘違いしたことをババババーと言って、それで仕事を進めようとするような人が困るわけです。
困るんよなー。後始末が本当に大変で。

まぁあれですよねー、人間「わからん」という一言が言えなくなったら、そこでおしまいですわなぁ。成長はそこでストップする。

「ワシ、よーわからんのですわ。ちょっと教えてください。」

これですな。この一言ですな。
これを臆面もなく、恥ずかしげもなく、なんの躊躇もなくスパンと言えるかどうかですわ。
もう、私、言いまくってますからなぁ。この間も「ステークホルダー」という言葉がさーっぱりわからんので、「勉強不足で申し訳ないんですが、そのステークホルダーっていうのは何ですか?」とか聞いてたし。利害関係者のことだそうですが。

そんなん聞いたら、知ってる人は簡単に教えてくれますからな。タダで。こんな得なことない。

でもこの「ワシ、よーわからんのですわ。」を言えない人がいてる。あきませんよ、これは。ほんまに。アホになって聞かないと。質問しなくなったら人間腐ります。マジに。

ユダヤの格言に「あなたの舌に『私はわからない』という言葉を一生懸命教えなさい」というのがあるらしいんですが、これ、素晴らしい言葉ですなぁ。
この言葉、百万回でも唱えたいですな。ほんと。
勉強している人と話すのは楽しい。

なぜなら、こちらも勉強になるからだ。
「そうか、そうなのか」と頭が下がる。

最近、仕事で知り合った若いディレクターがとにかくよく勉強していて、気持ち良いのだ。
まだ若いのになぁ。すごいよなぁって思う。

そういう人と雑談をしていると、それだけですごく勉強になるし、仕事をする上でのヒントになるし、いろいろ目標や課題も見えてくる。

もう一回りくらい年下の彼なんですけどねぇ。えらいわ、本当に。年下だけど、尊敬するのよなぁ。

僕ももっと勉強しなくちゃなぁって思う。
僕があの年齢の時、そんなに勉強してたかな。いやぁしてないしてない。全然してないよ。そんな風に思うのですよ。

たぶんこっちの十年分の蓄積と同じくらいの量の知識をその人が持ってるから、いまちょうど同等くらいの知識なんだろうなぁと思うわけで。

アカンやん、ワシって思う。
さぼり過ぎやん。ほんま。

まだまだ知らないことばっかりだわ。

上には上がいるから、もっともっとすごい人が世の中にはいてるんやろな。すごいね。そういう人ともっと出会いたいと思う。
ほんと。
去年の10月からやってたんだけど、一月いっぱいで終わるということだったので、「本田宗一郎と井深大展」をひとりで見に行ってきた。

やっぱり日本人はモノづくりだよなぁとつくづく思う。
宗教観とか、社会ルールとかは、そう簡単に海外から取得してマネッこできないけど、モノづくりは違うのよなぁ。モノそのものがあるから、確実に世界の最先端に到達できるし、日本人のまじめさや精緻さがあればいきなり世界一になれたりするんだなぁとつくづく感じた。

そういう何か突き抜けたことをやれる人はやっぱり違うよなぁと、いろいろ感心する。

まぁ本田宗一郎さんにせよ、井深大さんにせよ、ありとあらゆるところで話題になっている人たちだから、たいていのことはすでに知ってる話ばっかりだったんですけどね。

でも「展示物」とともにそういうエピソードがあると、やっぱり説得力が違うのよなぁ。

で、私的に感動したのは、本田宗一郎さんが、マン島のバイクレースで日本一になった時のバイクの音を音声ガイドで聞いた時でした。
(展示会とかに行くと500円とかで貸し出ししてくれる音声ガイドってありますよね。今回、それを聞いたのであります。)

いやー、すごいよ。
エンジン音がすごいよ。
やったるでーって叫んでるよ。

なんかそういう感じがすごくあってうれしかった。
こればっかりは聞かないとわからんよなぁ。
仕事で鈴鹿サーキットに行って、あそこでエンジン音聞いた時もすげーなぁって思ったけど、それに近いものを感じたわねぇ。

で、もっと感激なのは、「音」は井深大さんがやり続けてきたってことですわな。
この展示会はようするに音と車の展示会でもあったわけで、そういう意味でも感慨深かった。

なにより本田宗一郎さんと井深大さんは個人的にアニキと呼び合う親友同士だったということもあって何か意義深く感じてしまいましたなぁ。

で、僕はエンジンとかには詳しくないけど、身の回りに来ている人たちはとても若い人たちで、展示されている当時のエンジンスペックとかサスペンションの方式とかを見ながら「へぇ〜○○方式って言えば、○○で使ってたやつやん。うんたらかんたら」とか言いながら、床にはいつくばって、携帯を懐中電灯代わりに車の裏を照らしながら観察したりしてるわけです。

うーん、日本人の文化は死なずだなぁ。と思うのですよ。
この探究心が、ごく普通なんだもんなぁ。
まだまだ大丈夫だよなぁと思う。

しかもこの展示会、うれしいことに「写真撮影可」なのです。
ああ、すばらしい。
実に日本人的だ。
オープン。

みんな携帯デジカメでパシャパシャやりまくり。
それこそ若い女の子まで。

いいよなぁ。
うれしいよなぁ。
なんか。

携帯デジカメも日本人ならではだしなぁ。

なんつーかDNAは受け継がれるよなぁという感じがあっていいのですよ。

で、展示会が終わると感想を書く用紙とボックスがあったのだけれど、そのボックス前には、いままでに書き込まれた感想が壁一面に張り出されててねぇ。
読むとねぇ、感動するわ。ほんと。
なんつーか、みんな元気をもらって帰ってるんだなぁと。

いやまぁ、逆に、いまの世の中に、それこそ本田さんや井深さんのような、良き「オヤジ」がいなくなったのが問題なのかも知れないんですけどね。
だからこういう展示会で足りなくなったものを得に来ようとしてるのかも知れない。
でも、ともあれ、もらえたんならいいじゃんとは思ったなぁ。

私的には展示の最後にソニーのワープロが置いてあって、生前の井深氏が「この機械でワープロに挑戦しようと、本田宗一郎氏宛ての手紙を書き始めたところ、とたんに本田宗一郎氏の訃報が飛び込み、それ以来生涯井深氏はワープロには手を出そうとされなかった」というのがなんともしみじみ来た展示だったんですが。
いや、私、文章書きが商売なもんでね。

んー。
うむ。

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